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「公務員の給料3.51%アップ」は自分に関係ある?看護師が勤務先別に確認すること

2026年8月16日2026年8月21日 更新5分で読める
「公務員の給料3.51%アップ」は自分に関係ある?看護師が勤務先別に確認すること

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AI引用向け要約最終確認: 2026年8月21日

この記事の結論

月例給15,056円・3.51%は行政職俸給表(一)の官民較差で、勧告が及ぶ範囲は国家公務員28.6万人です。

  • 2026年の勧告で、何について、いくらの変更が求められたのか
  • 自分の勤務先が、勧告の直接対象に入るのかどうか
  • 直接対象でない場合、給与改定の根拠がどこにあるのかを確認する方法
  • 非常勤・パートで働いている場合に見落とせない今回の一文
  • 給与明細と就業規則のどこを開けば答えが出るのか

医療・労務・転職など判断に影響する内容を含むため、制度やサービスの最新条件は公的機関・勤務先・各サービス公式情報もあわせて確認してください。

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「公務員が3.51%上がる」と聞いて、自分はどうなのか分からない看護師さんへ

2026年8月7日、人事院が今年の給与勧告を出しました。月例給を15,056円(3.51%)引き上げ、ボーナスは年間4.70月分へ、という内容です。ここで先に押さえておきたいのですが、15,056円(3.51%)は行政職俸給表(一)の職員と民間の事務・技術関係職種を比べた較差であって、勧告の対象者全員の平均上昇率ではありません。ニュースで「公務員の給料が2年連続で3%超アップ」と流れたのを見た方も多いと思います。

結論から言うと、この勧告が制度改正につながるのは、給与法の適用を受ける一般職の国家公務員に限られます。人数にして約28.6万人です。 看護職として働いている方の多くは、この28.6万人には含まれません。しかも勧告はそれ自体が決定ではなく、実際に給与が変わるには給与法の改正が必要です。

この記事は、勧告が自分の給与に効くのかを確かめたい看護師さん向けです。勤務先の区分ごとに、給与規程のどこを見て、誰に聞けば答えが出るのかまで整理します。判断がつかないときの窓口は勤務先の事務・人事担当、自分の給与水準そのものが気になる場合は看護師の年収診断です。

ただし「関係ない」で終わる話でもありません。公務員の改定率は、その年の賃上げ水準を示す代表的な数字として報道されるため、勤務先によっては給与改定を考えるときの参考にされることがあります。ただし、公立病院は自治体の条例や人事委員会、民間病院は就業規則や労使の話し合いというように、決まる経路はそれぞれ別です。自分の給与に反映されるのか、されるとしたら何月からなのか、どこを見れば分かるのか。そこを勤務先の区分ごとに整理します。

この記事で判断できること

  • 2026年の勧告で、何について、いくらの変更が求められたのか
  • 自分の勤務先が、勧告の直接対象に入るのかどうか
  • 直接対象でない場合、給与改定の根拠がどこにあるのかを確認する方法
  • 非常勤・パートで働いている場合に見落とせない今回の一文
  • 給与明細と就業規則のどこを開けば答えが出るのか
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2026年8月7日に示された数値

人事院が公表した「本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」から、金額に関わる部分を拾います。

項目2026年(令和8年)の内容
月例給の較差(行政職俸給表(一)と民間の比較)15,056円(3.51%)
行政職俸給表(一)の平均改定率全体3.3%
初任給一律9,500円引上げ
ボーナス(期末・勤勉手当)年間4.65月分 → 4.70月分(+0.05月分)
年間給与への影響(モデル)26.6万円・3.7%(行政職俸給表(一)職員の平均年間給与)

この表の改定率とモデル年間給与は、いずれも行政職俸給表(一)の職員についての数字です。国の機関で働く看護職には別の俸給表が適用されるので、そのまま自分に当てはめることはできません。

初任給は、一般職試験(大卒)で241,500円(+4.1%)、一般職試験(高卒)で209,800円(+4.7%)、総合職試験(大卒)で251,500円(+3.9%)と示されました。これも行政職の採用試験の初任給です。

ボーナスの+0.05月分は、期末手当と勤勉手当に0.025月分ずつ均等に配分されます。

3.51%も4.9%も、自分の増額そのものではない

ここが最初の読み違えポイントです。

15,056円(3.51%)という数字は、民間給与との差を埋めるための改定分です。人事院の資料では、これはいわゆる「ベア」に相当すると注記されています。そのうえで、モデル試算した定期昇給分を加えると、月収で約4.9%の給与改善になると書かれています。

ここで押さえておきたいのは、3.51%も4.9%も、個人の額面や手取りがその率で動くことを意味しないという点です。3.51%は官民の較差を平均でならした数字であり、4.9%はモデル試算に定期昇給を足した水準です。定期昇給で何号上がるかは勤務評価によって変わりますし、実際の手取りは適用される俸給表、改定前後の級・号俸、手当、税や社会保険料の控除まで通して初めて決まります。

自分の給与でこの2つを分けて見るには、給与明細ではなく給与規程の俸給表と、自分の級・号俸を確認するのが早道です。改定は俸給表そのものを書き換える話で、定期昇給は表の中で自分の位置が動く話だからです。

ボーナスは4.70月へ。ただし民間との差は埋め切っていない

ボーナスの改定根拠も資料に出ています。直近1年間(2025年8月〜2026年7月)の民間の支給割合が4.72月、公務の平均支給月数が4.65月でした。

差は0.07月ありますが、改定は+0.05月分にとどまり、4.70月分となりました。人事院は0.05月単位で改定する運用をとっているため、端数が残る形です。

過去の推移も資料に載っています。

月例給の改定率改定額ボーナス
令和6年(2024年)2.76%11,183円4.60月
令和7年(2025年)3.62%15,014円4.65月
令和8年(2026年)3.51%15,056円4.70月

改定率は前年(3.62%)よりわずかに下がっていますが、改定額は15,014円から15,056円へと増えています。率と額で向きが違うのは、率の分母になる平均給与が年ごとに異なるためです。各年の平均は職員構成なども含めた横断集計なので、率どうしを同じ基準で単純に比べることはできません。言えるのは「率は下がり、額は増えた」という事実までです。ここから個人の伸びや、賃上げの勢いが鈍ったかどうかを読み取ることはできません。

再任用職員の改定率は8.5%(行政職俸給表(一)の場合)

今回の勧告で、月例給の3.51%より大きな数字が出ている部分があります。再任用職員です。

人事院の資料では、行政職俸給表(一)が適用される再任用職員の8割以上を占める係長級について官民の給与差をもとに月例給を改善するとされ、行政職俸給表(一)全体の平均改定率は8.5%と示されています。全体の3.3%と比べると2倍以上の幅です。

人事院の資料は、この改善の理由を「民間の再雇用者の状況を踏まえ」と書いています。定年前の自分と比べてどうか、ではなく、公務の再任用職員の月例給と、比較対象となる民間のフルタイム再雇用者の水準を比べた結果の改定です。ここで注意したいのは、この8.5%は国家公務員の「再任用」制度、それも行政職俸給表(一)についての数字だということです。地方公務員、独立行政法人、民間病院の「再雇用」はそれぞれ別の制度・別の賃金表で動いており、同じ幅で改善されるという話ではありません。看護の現場では、定年後も再雇用で外来やクリニック、健診部門などで働き続ける方が少なくありません。自分の勤務先で再雇用の賃金表がどうなっているか、そして直近で見直されたことがあるかは、50代に入った段階で一度確認しておく価値があります。

確認するのは次の3点です。

  • 再雇用後の基本給が、定年前の何割の水準に設定されているか
  • 賞与の支給対象になるか、なる場合の月数は常勤と同じか
  • 週の所定労働時間と、社会保険の適用がどうなるか

3つ目は手取りに直結します。労働時間を減らすと社会保険の扱いが変わることがあり、額面の減り方以上に手取りが動く場合があります。

対象は28.6万人。看護職の多くは直接の対象ではありません

ここが本題です。人事院の資料には、対象範囲がはっきり書かれています。

公務員には、国家公務員約59.4万人と、地方公務員約275.4万人がいます。このうち、人事院の給与勧告の対象となるのは、「一般職の職員の給与に関する法律(給与法)」の適用を受ける一般職の国家公務員約28.6万人です。

国家公務員59.4万人のうちでも、対象は28.6万人です。特別職や行政執行法人の職員は別枠として整理されています。そして地方公務員275.4万人は、人事院勧告の対象ではありません

看護職として働く方の勤務先を思い浮かべると、公立病院、独立行政法人が運営する病院、大学病院、医療法人の民間病院、訪問看護ステーション、クリニックと幅があります。このうち給与法が直接適用される職場は限られます。

「自分は対象か」を人づてではなく確かめる方法は、次のとおりです。

  1. 雇用契約書・辞令の任用根拠を見る。国家公務員として任用されているかどうかがここに出ます
  2. 給与規程の題名と根拠条文を見る。「一般職の職員の給与に関する法律」が直接の根拠になっていれば対象です
  3. 独立行政法人や地方独立行政法人の職員であれば、その法人の給与規程が根拠になります
  4. 医療法人・社会福祉法人など民間であれば、就業規則と賃金規程が根拠です

直接対象でない場合、給与改定の根拠はどこにあるのか

対象外だからといって、給与が動かないわけではありません。ただし動く仕組みが変わります。ここを混同すると「勧告が出たのに上がらない」と感じることになります。

確認したいのは、自分の職場の給与がどういう手続きで改定されるのかです。

  • 給与規程に「国の給与改定に準じて改定する」といった条文があるか
  • 労働組合との交渉で決まるのか、経営側の判断で決まるのか
  • 改定がある場合、実施は何月からで、4月へさかのぼる遡及があるのか

3つ目は特に大事です。国家公務員の改定は4月にさかのぼって実施される運用がとられてきましたが、これは自動的に他の職場へ適用されるものではありません。遡及の有無で、その年の年収は数万円単位で変わります。

これらは推測で答えを出す種類の話ではありません。給与規程の該当条文を実際に開く、あるいは事務部門に確認するのが確実です。

民間病院で働く場合は、別の枠組みで動いています

医療法人などの民間病院で働く場合、賃金の原資は主に診療報酬です。訪問看護ステーションは介護保険からの収入も大きく、事業所によって構成が違います。いずれにせよ人事院勧告とは別の仕組みが動いています。

日本看護協会が公表している令和8年度診療報酬改定の解説によると、令和6年度改定で導入されたベースアップ評価料について、令和8年度改定では継続的な賃上げを実施している医療機関・訪問看護ステーションに、より高い評価が適用されるとされています。

同解説では、「継続的な賃上げを実施している医療機関・訪問看護ステーション」とは令和8年3月31日までにベースアップ評価料の届出を行った施設とされています。そのうえで、届け出ていない場合でも、令和6年3月時点と比較して5.5%(看護補助者、事務職員については8%)に相当する水準以上のベア等を実施していれば該当する、という代替の条件が示されています。5.5%という数字だけが独り歩きしやすいのですが、原則は期限内の届出のほうです。また、令和8年6月からベースアップ評価料を算定する医療機関・訪問看護ステーションは、5月中に該当様式の届出が必要とされていました。

つまり民間で働く場合、確認する先は勧告の3.51%ではなく、勤務先がベースアップ評価料を算定しているか、算定した分がどう賃金へ反映されたかになります。ただし、これだけで賃上げが決まるわけではありません。最終的には賃金規程、労使の話し合い、法人としての判断が重なって決まります。評価料は、賃金改定の話をするときに確認しておく一つの要素、という位置づけです。

給与明細に処遇改善に関する手当の項目があるか、あるとして金額がいくらか。ここは今月の明細で確認できます。

非常勤・パートで働いている方が見落とせない一文

今回の勧告には、常勤以外の職員に関わる記述も入っています。

民間の動向を踏まえ、非常勤職員にも扶養手当及び住居手当の支給に努めるよう指針に明記《令和8年10月実施》

これは国の非常勤職員に向けた指針の話であって、民間の非常勤職員へ直接適用されるものではありません。ただし、扶養手当・住居手当といった生活関連手当を非常勤にも広げる方向が示された点は、勤務先で条件を確認する材料になります。

非常勤・パートで働いていて、基本の時給だけを見ている場合、次を確認しておくと年収の見え方が変わります。

  • 通勤手当の上限額と、実費との差額
  • 扶養手当・住居手当に相当する制度があるか
  • 賞与の支給対象になるか、なる場合の算定方法
  • 有給休暇の付与日数(所定労働日数に応じて付与されます)

今の職場で確認したい7項目

勧告のニュースを見て動く前に、手元で確認できることがあります。

  1. 給与規程で、自分の給与の根拠となる法律・規程の名前
  2. 給与改定の手続き(準拠条項があるか、交渉で決まるか)
  3. 直近の改定がいつ実施され、遡及があったか
  4. 自分の級と号俸、および次の定期昇給の時期
  5. ベースアップ評価料に関する手当が明細にあるか、金額はいくらか
  6. 賞与の支給月数と、直近3年の推移
  7. 非常勤の場合、手当・賞与・有給の適用範囲

確認先は項目によって違います。1・2・3は給与規程と事務部門、4は辞令と給与規程(次の昇給時期は人事担当に聞くのが確実)、5は給与明細ですが項目名として出ていないことがありその場合は事務部門への確認が要ります、6は過去の明細か賞与の支給通知、7は就業規則と労働条件通知書です。なお、施設としての届出状況や配分の考え方は開示されないこともあります。

転職で変えやすいこと、変えにくいこと

給与に不満があるとき、転職で解決しやすい部分とそうでない部分があります。

変えやすいこと

  • 基本給の水準そのもの(法人が変われば俸給表・賃金表が変わります)
  • 夜勤手当の単価と、月あたりの夜勤回数
  • 賞与の支給月数
  • 通勤・住居など生活関連手当の有無

入職後には動かしにくいこと(応募前に確かめる)

  • 診療報酬に紐づく原資の限界(同じ制度の中で運営されています)
  • 経験年数の通算の扱い(法人ごとに違うので、内定前に「何年目として算定されるか」を書面で確認します)
  • 昇給のペース(賃金表で決まっているため、入職後の個別交渉では動きにくい部分です)

給与だけを理由に動くと、夜勤回数が増えて時間あたりの条件は下がる、といったことも起こります。基本給・手当・夜勤回数・賞与を分けて比べることが大切です。

面接・見学で聞ける質問

給与の話は聞きにくいと感じる方が多いところですが、制度の確認として聞けば答えが返ってくることが多いです。答えられない、あるいは濁されるという反応そのものも、判断材料になります。

  • 「給与改定はどのような手続きで決まっていますか。直近3年ではいつ実施されましたか」
  • 「前職の経験年数は、何年目として算定されますか」
  • 「ベースアップ評価料に相当する手当は、給与のどの項目に反映されていますか」
  • 「賞与の支給月数の直近3年の実績を教えていただけますか」
  • 「モデル年収を出していただく場合、夜勤は月何回の想定でしょうか」

最後の質問は特に大事です。求人票の年収例は夜勤回数の前提で大きく変わるため、前提を揃えないと比較になりません。

迷ったら、数字を並べてから決める

今回の勧告は、対象が28.6万人と限られる一方で、その年の賃上げ水準を示す数字として広く報道されます。勤務先によっては、給与改定を考えるときの参考にされることもあります。自分に直接効くかどうかを確かめないまま「上がるらしい」で待つのも、「関係ない」で終わらせるのも、どちらももったいない受け取り方です。

まずは給与規程の根拠条文と、直近の改定実績を見てください。そのうえで、条件を整理したいときは看護師の給料事情をまとめた記事年収診断で、いまの条件を数字にしてから比べると判断しやすくなります。

参考資料

  • 人事院「令和8年人事院勧告」(2026年8月7日)https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r8/r8_top.html
  • 人事院「本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」(令和8年8月)https://www.jinji.go.jp/content/000017812.pdf
  • 人事院「職員の勤務時間及び休暇の改定に関する勧告のポイント」(令和8年8月)https://www.jinji.go.jp/content/000017813.pdf
  • 公益社団法人日本看護協会「令和8年度診療報酬改定」 https://www.nurse.or.jp/nursing/housyu/housyu_2026.html

※ 本記事は2026年8月16日時点で公表されている資料に基づいています(勧告は2026年8月7日、原典の数値は8月16日に再確認しました)。勧告は内閣と国会に対して行われるもので、実際の給与改定は法改正を経て決まります。自分の勤務先の給与がどう変わるかは、勤務先の給与規程と事務部門への確認が必要です。

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待遇への不満が積もって退職を申し出たところ、来年から手当を見直すから残ってほしいと引き止められ、その場では返事を保留にしました。口約束だけで具体的な金額や時期がはっきりせず、信じて残ってまた同じ思いをするのが怖いです。 退職を切り出した後の引き止め交渉で、何を確かめてから判断すればよかったのか教え…

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時間もお金もかけて認定の資格を取ったのに、うちでは月数千円の手当がつくだけで、係や相談対応の負担は何倍にも増えました。スキルが現場で役立っている実感はあるぶん、評価額とのギャップに正直もやもやします。 資格を待遇にどうつなげるか、あるいは別の形で活かしているベテランの方の考え方を聞いてみたいです。

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先輩の意見がほしいnenshu2026/5/23

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