被災して勤務先が休診・縮小したとき、「出勤できない日の給料は出るのか」「休業扱いか、有給休暇を使うのか」が分からない看護師さんへ。最初に分けたいのは、勤務先を支える制度と、あなたに支払われる賃金は同じ制度ではないという点です。
令和8年熊本地震では、事業主向けに雇用調整助成金の特例が設けられました。施設向けにはWAMの災害復旧資金もあります。しかし、助成金や融資があることだけで、個々の職員の給料額や支払日までは決まりません。
まず確認する4項目
| 項目 | 確認する内容 | 確認先 |
|---|
| 勤務の扱い | 出勤、休業、在宅業務、他施設応援、有休のどれか | 上司・人事 |
| お金 | 基本給、固定手当、夜勤手当、休業手当、支払日 | 就業規則・給与担当 |
| 期間 | いつからいつまでか、次回判断日はいつか | 法人の正式通知 |
| 雇用 | 契約更新、配置転換、退職勧奨の有無 | 人事・労働相談窓口 |
口頭で「しばらく休み」と言われただけなら、開始日、給与の扱い、連絡責任者を文書やメールで確認します。患者対応の連絡網と、職員の労務連絡網も分けてください。
「災害なら休業手当なし」とは一律に決まらない
労働基準法26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、平均賃金の6割以上の休業手当が必要です。一方、地震による施設の直接被害などが「使用者の責に帰すべき事由」に当たるかは、個別事情を踏まえて判断されます。
したがって、被災したことだけから「必ず6割出る」「災害だから何も出ない」とは決められません。労働契約、就業規則、労使協定、実際の被害と休業理由を確認し、疑問があれば労働局や労働基準監督署へ相談します。
雇用調整助成金は事業主が申請する
熊本地震特例は、地震に伴う経済上の理由で事業活動を縮小し、休業等で雇用維持を図る事業主を支える制度です。生産指標の確認期間短縮、設置1年未満の事業所も対象、計画届の事後提出などの特例が示されています。対象期間は、2026年7月28日から2027年1月27日までに開始した休業等です。
これは看護師が個人で受け取る給付ではありません。勤務先が対象になるか、申請するか、職員へどのように支払うかを分けて確認します。
給与明細で残すもの
- 休業日と本来の勤務予定
- 基本給、固定手当、夜勤・時間外手当の変化
- 有給休暇へ振り替えた日と本人の申請記録
- 法人から届いた休業・応援・配置転換の通知
- 人事へ質問した日、回答者、回答内容
勤務先が被災していても、患者情報や院内限定資料を個人端末へ持ち出さないでください。労務に必要な自分の通知・明細と、診療情報は分けて保管します。
退職を急ぐ前に確認する
給与の見通しが立たないと転職を急ぎたくなります。ただし、休業中の扱い、契約更新、応援先、復旧予定が不明なまま退職すると、利用できる制度や選択肢を比較できません。まず事実を一枚にし、生活費の期限と職場の次回判断日を並べます。
熊本地震の災害支援ナースの動きも確認できます。給与・雇用条件を整理したい場合はカンゴさんを使えますが、法的判断は労働局、労働基準監督署、労働組合、専門家へ確認してください。
参考資料
最終確認日:2026年9月12日。個別の休業手当・賃金・雇用の扱いは、勤務先の規程と具体的事情により異なります。
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