事情に合う休暇が見つからない、というとき
親の具合が急に悪くなった。子どもが小学校に上がって、学童のお迎え時間に間に合わない。妊娠初期でつわりがつらいが、産休までまだ間がある。既存の休暇制度は使える場面が決まっているため、事情に当てはまるものが見つからないことがあります。
2026年8月7日、人事院は給与勧告と同じ日に、職員の勤務時間と休暇についても改定を勧告しました。内容は大きく2つです。
- 事由を問わず、無給で年7日まで申請できる「無給休暇」を新設する(公務の運営に支障がある場合等を除いて承認)
- 休日・週休日に1日に満たない勤務を命じられた場合も、代休日・代休時間を指定できるようにする(指定するのは各省各庁の長)
どちらも2027年(令和9年)4月1日施行を予定した内容として勧告されました。勧告は決定ではなく、実現には法改正が必要です。この記事でも「決まったこと」ではなく「勧告された内容」として扱います。対象は勤務時間法の適用を受ける一般職の国家公務員ですが、休暇制度の設計を考えるうえでの参考になる内容で、交替制勤務で働く看護職には特に関わりの深い論点が含まれています。
この記事は、事情に合う休暇が見つからずに困っている看護師さん向けです。勧告の中身と、自分の職場の就業規則で何を確認すればよいかを整理します。制度の適用可否は勤務先の人事・労務担当、取得を断られたなどのトラブルは国家公務員なら人事院の勤務条件等の苦情相談、民間なら都道府県労働局・労働基準監督署の総合労働相談コーナーが窓口です。
この記事で判断できること
- 勧告された「無給休暇」がどういう制度で、何日使える案なのか
- どんな場面で使うことが想定されているのか
- 「無給」であることが、家計と社会保険にどう影響するのか
- 代休の見直しが、交替制勤務にどう効くのか
- 自分の職場の休暇制度で、いま確認しておくとよい点
働き方そのものを見直したくなった場合は看護師の悩み診断も使えます。
勧告された「無給休暇」の中身
人事院の資料には、次のように書かれています。
勤務時間法を改正し、全ての職員を対象に、公務の運営に支障がない場合において、取得事由を問わず、無給で年間7日まで取得できる「無給休暇」を新設する。(令和9年4月1日施行)
ポイントは3つあります。
1つ目は、事由を問わないこと。 既存の休暇制度は、育児、介護、看護、忌引きというように、使える場面が制度ごとに決まっています。無給休暇にはその縛りがありません。
2つ目は、日数の上限が年7日であること。 有給休暇とは別枠で、追加で7日ぶんの選択肢が増える案です。
3つ目は、日単位でも時間単位でも取れること。 これが後述する使い分けにつながります。
なお条文上は「公務の運営に支障がない場合において」という条件が付いています。無条件でいつでも取れるという制度ではありません。
想定されている使いどころが、看護の現場の事情と重なります
人事院は、この休暇の活用イメージを2通り示しています。書かれている想定がかなり具体的です。
日単位で使う場合として挙げられているのは、「介護に至る前の親の体調変化や、災害等で生じた住居の損壊等に対応する職員などが、既存の休暇の付与日数を超えて勤務できない場合のセーフティネットとして活用」です。
ここで注目したいのは「介護に至る前」という表現です。介護休暇は、家族が要介護状態にあることが前提になります。ここで混同しやすいのですが、民間で働く場合の根拠である育児・介護休業法の「要介護状態」は、負傷・疾病・障害により2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態を指すもので、介護保険の要介護認定を受けていることが条件ではありません。認定の有無ではなく状態で判断されます。
そのうえで実際には、常時介護とまでは言えない段階、たとえば親が転んで入院した、受診に付き添う必要が出てきた、といった時期のほうが対応に追われることがあります。制度の隙間になりやすいこの時期を埋める狙いが読み取れます。
時間単位で使う場合として挙げられているのは、「いわゆる『小1の壁』や、妊娠の初期・後期の体調変化等に直面した職員などが、一定の期間、短時間勤務を行うため」です。
「小1の壁」は、保育園より学童の預かり時間が短くなることで、それまでの働き方が続けられなくなる問題を指します。日勤の始業が早い職場では、子どもの登校を見送ってから出勤するのが難しくなります。
妊娠初期・後期の体調変化への言及も見逃せません。産前休業に入る前の期間、体調がすぐれなくても勤務は続くという状況は、看護の職場でもよく聞く話です。時間単位で使えれば、丸一日休むほどではないが早く帰りたい、という調整ができます。
ただし妊娠中の体調不良については、無給の休暇より先に確認すべき仕組みがあります。民間の医療機関で働く場合は男女雇用機会均等法にもとづく母性健康管理措置があり、医師等から指導を受けたときは、事業主が勤務時間の変更や勤務の軽減といった必要な措置を講じることとされています。国家公務員には同種の措置が人事院規則10-7の体系にあります。根拠は立場によって違いますが、いずれも無給の休暇より先に確認する順序になります。
「無給」であることを外すと、家計の計算が狂います
制度名のとおり、この休暇に賃金は出ません。ここは冷静に押さえておく必要があります。
年7日を全部使えば、その分の給与は出ません。国家公務員については、勧告文の別紙で、勤務しなかった1時間ごとに給与法19条の「勤務1時間当たりの給与額」を減額する、と算式の基礎が既に示されています。
民間の医療機関で働く場合は、この新制度の対象ではありません。似た場面(欠勤や無給の特別休暇)で自分がいくら減るかは、勤務先の賃金規程によって決まります。基本給だけを日割りするのか、諸手当も含めて日割りするのかは職場ごとに違います。
さらに、収入が下がることで次のような影響が出ることがあります。
- 賞与の算定に出勤率が関係する場合、支給額に影響することがある
- 社会保険料は標準報酬月額に基づくため、一時的な減収がすぐに保険料へ反映されるとは限らない
- 育児休業給付は、原則として休業開始前6か月の賃金総額を180で割って日額を出すため、その6か月に無給の控除が入れば数日でも算定額が下がり得る
- 傷病手当金は標準報酬月額をもとに計算される別の仕組みなので、標準報酬月額そのものが変わるかどうかで判断する
このあたりは制度が細かく、職場や加入している保険者によって扱いが変わります。問い合わせ先も別々です。傷病手当金は加入している健康保険の保険者、育児休業給付は勤務先の担当者かハローワーク、賞与や欠勤控除の扱いは勤務先の給与担当になります。
なお、どれから使うべきかという決まった順番が制度上あるわけではありません。事由に合う法定の制度(母性健康管理措置、子の看護等休暇、介護休暇など)や職場独自の有給の特別休暇があるなら、賃金が出る分そちらが有利になることが多い、という比べ方をしてください。年次有給休暇を先に使い切らなければ無給休暇を使えない、という条件も置かれていません。
1日休むと自分はいくら減るのか、明細から出す手順
「無給だと減る」とだけ分かっても、判断はできません。いくら減るのかを自分の明細から出しておくと、使うかどうかを落ち着いて決められます。手順は次のとおりです。
手順1:控除の対象になる範囲を確認する
就業規則か賃金規程で、欠勤したときに何が減るのかを見ます。基本給だけを減らす職場もあれば、職務手当なども合わせて減らす職場もあります。夜勤手当のように実績に応じて出る手当は、そもそも夜勤に入らなければ発生しません。
手順2:1日あたりの単価を出す
ここから先は、民間の医療機関で働く場合に、欠勤や無給の特別休暇で自分がいくら減るかを規程から概算する手順です(前述のとおり、国家公務員の減額は「勤務1時間当たりの給与額」が基礎です)。
民間の場合に多いのは、月の所定労働日数で割る方法です。控除対象の月額を、その月の所定労働日数で割ります。所定労働日数が月ごとに変わる職場と、年間の平均日数を使う職場があります。どちらの方式かで金額が変わるため、規程の記載を確認してください。
手順3:時間単位で使う場合の単価を出す
1日あたりの金額を、1日の所定労働時間で割ります。所定が7時間45分であれば、7.75で割ることになります。2時間だけ早く帰る場合は、その単価の2時間ぶんです。
手順4:年間で使う想定日数をかける
単価が出たら、年間で何日ぶん使いそうかを掛けます。ここまでが民間で働く場合の概算です。
新制度の直接対象になる方(勤務時間法の適用を受ける一般職の国家公務員)は、年7日という枠がどのくらい持つかも計算しておくと判断しやすくなります。たとえば「小1の壁」で毎日1時間だけ早く上がる使い方をすると、所定7時間45分の職場で7日は約54時間ですから、1日1時間なら54日ぶん、2か月半ほどで使い切る計算です。
この計算をしておくと、「無給休暇で乗り切る」のか「勤務時間そのものを変える相談をする」のかの判断がしやすくなります。年7日という枠は、継続的な事情に対しては決して長くありません。一時的な山を越えるための制度と考えたほうが実態に合います。
休日に半日だけ出た分を代休にする見直しも勧告された
もうひとつの見直しは、代休と週休日の振替についてです。人事院の資料には次のようにあります。
勤務時間法を改正し、職員の健康福祉の増進を図る観点から、休日や週休日に勤務した場合に取得できる代休日の指定や週休日の振替等について、現行の取得単位(代休日の指定は1日、週休日の振替等は1日又は4時間)に満たない場合でも可能とする。(令和9年4月1日施行)
現行では、代休日の指定は1日単位、週休日の振替等は1日または4時間という単位でしか行えません。これを、より細かい単位でできるようにする、という内容です。
資料には具体例も載っています。1日の勤務時間が7時間45分の職員に対し、休日である8月11日(火)に5時間15分の勤務を命じる場合、現行では5時間15分は1日に満たないため代休日を指定できず、休日給の支給で対応することになります。見直しが実現すれば、その時間ぶんを分けて代休として取得できるようになります。
人事院はこの見直しの背景として、「長時間労働の是正が喫緊の課題となっている中、職員の総実勤務時間を減少させることが重要」と書いています。
ここが本質です。手当で払うと収入は増えますが、働いた時間そのものは減りません。 代休に換えられれば、総労働時間が実際に減ります。どちらの状態が自分に合うかは人によりますが、慢性的に疲労が溜まっている状態では、お金より時間のほうが必要なことがあります。ただし資料が示しているのは「代休日の指定」「週休日の振替」という職場側の手続で、本人が休日給と代休を自由に選べるという話ではありません。勧告本文では、指定を行うのは各省各庁の長とされています。どの期間内に指定できるかや具体的な手続は、人事院規則で定められることになっています。
交替制勤務で働く場合、前提が少し違います
この見直しを読むときに注意したい点があります。資料には、用語の定義として次の注記が付いています。
休日とは、国民の祝日及び年末年始の休日を、週休日とは日曜日及び土曜日(交替制等勤務職員を除く。)をいう
つまり交替制等勤務職員は、土日が週休日という前提から外れています。三交替や二交替で働く場合、週休日は勤務表の組み方に従って設定されます。土日に働くこと自体は前提の中に含まれています。
そのため交替制勤務では、「休日出勤したから代休」という単純な形にはなりません。実際に効いてくるのは、勤務表で休みと決められていた日に呼び出されたとき、あるいは祝日に勤務が入ったときの扱いです。
自分の職場で確認しておきたいのは次の点です。
- 勤務表上の休みの日に出勤したとき、代休になるのか手当になるのか
- 代休になる場合、いつまでに取得する必要があるか(期限を過ぎると消える運用があります)
- 数時間だけの呼び出しが、何時間ぶんとして扱われるか
- 祝日に勤務した場合の扱いは、通常の勤務日と何が違うか
2つ目の期限は意外と見落とされます。ここから先は勤務先の就業規則による運用の話で、国家公務員の制度とは分けて考えてください。国の制度は、各省各庁の長が規則で定める期間内に代休日・代休時間を「指定できる」という組み立てで、本人に残数が積み上がって失効する、という形では説明されていません。
一方、民間の職場で代休の残数と期限を管理している場合、忙しくて取れないまま期限が切れると、結局は働いた時間が戻ってきません。代休が消えやすいのは、次のような場面です。心当たりがあれば、自分の残数を一度数えてみてください。
- 年度末や年度初めなど、部署全体が忙しい時期に付与された
- 付与された本人が、勤務表を組む側に遠慮して申告しなかった
- 短時間の呼び出しが積み重なり、そもそも付与されていることに気づいていない
- 部署異動をまたいだ結果、引き継がれずに処理された
3つ目は、今回の見直しと直接つながります。1日単位でしか代休にできない仕組みでは、数時間の勤務は代休の対象にならず手当で処理されます。細かい単位で取れるようになると、その積み重ねが休みとして戻ってくる可能性が出てきます。逆に言えば、これまで手当として受け取っていた分が代休に振り替わると、収入は減って時間が増えることになります。国家公務員の場合、法改正後にどう指定されるのかは施行に向けた規則で決まります。民間の医療機関で働く場合、代休と手当のどちらで処理されるかは今も昔も勤務先の就業規則しだいなので、そちらを確認することになります。
「支障がない場合」という条件を、どう読むか
制度の条文には「公務の運営に支障がない場合において」という条件が付いています。ここは実務上いちばん引っかかりやすい部分です。
勧告文では、「公務の運営に支障がある場合」と、「その他これに準ずる場合として人事院規則で定める場合」の二つを除いて承認する、という組み立てになっています。人事院規則に委ねられているのは後者で、「支障がある場合」の範囲そのものが規則待ちというわけではありません。ただし実際にどう運用されるかは、規則と各職場の扱いを見ないと分かりません。民間の年次有給休暇には時季変更権という別の仕組みがありますが、根拠も判断基準も異なるので、そこから運用を推し量ることはできません。ただ、こうした条件が付いている制度では、いつ・どう申し出たかが後から確認できる状態にしておくと、断られた理由を含めて話を進めやすくなります。承認されやすくなると約束できるものではありませんが、記録が無いと事実関係の確認から始めることになります。
看護の現場に置き換えると、次のような進め方になります。
- 勤務表が組まれる前の段階で、希望を伝える
- 口頭だけで終わらせず、申請書や勤務希望票など記録に残る形で出す
- 断られた場合は、理由を確認して記録しておく
- 継続的に必要な事情であれば、単発の休暇ではなく勤務形態の相談に切り替える
4つ目が大事です。子どもの学童のお迎えのように毎日続く事情を、休暇の枠で処理しようとすると年7日はすぐに尽きます。そうした場合は、部署異動、日勤専従、短時間勤務など、勤務そのものを変える相談のほうが現実的です。
これは誰に適用される話なのか
前提の確認です。今回の勧告は、人事院が内閣と国会に対して行うもので、その先で法律を改正して実現される仕組みです。適用されるのは勤務時間法の適用を受ける一般職の国家公務員であり、民間の医療機関に自動的に及ぶものではありません。行政執行法人の職員など、扱いが別になる区分もあります。
医療法人や社会福祉法人が運営する病院、クリニック、訪問看護ステーションで働く場合、休暇制度の根拠は一つではありません。年次有給休暇は労働基準法、子の看護等休暇・介護休暇は育児・介護休業法、妊娠中の勤務軽減などは男女雇用機会均等法にもとづく法定の制度で、それ以外の特別休暇が勤務先の就業規則によるものです。法律で決まっている部分を職場独自の制度と取り違えないでください。無給休暇という名前の制度がそのまま導入されるとは限りません。
ただし、公務で導入される制度が民間の制度設計に影響することはあります。特に、公立病院や独立行政法人が運営する病院と人材を取り合う関係にある職場では、休暇制度の見直しが検討されることがあります。
民間で働く場合に、代わりに確認できること
無給休暇そのものが無くても、似た目的で使える制度が既にある場合があります。就業規則で次の項目を探してみてください。
| 探す項目 | 見るポイント |
|---|
| 特別休暇 | 慶弔以外の事由が入っているか、有給か無給か |
| 子の看護等休暇 | 対象となる子の年齢、時間単位で取れるか |
| 介護休暇 | 対象家族の範囲と「要介護状態」の定義(介護保険の要介護認定は要件ではありません) |
| 時間単位年休 | 制度があるか、年何時間まで使えるか |
| 欠勤の扱い | 控除の計算方法、賞与や昇給への影響 |
このうち時間単位年休は、労使協定があれば年5日の範囲で導入できる制度です。制度としてあるのに周知されていない職場もあるため、就業規則を確認する価値があります。
「制度が無い」と思っていたものが実は存在した、というのは珍しくありません。逆に、制度としてあっても運用上は取りにくいということもあります。その場合は、制度の有無ではなく運用の問題として整理したほうが話が進みます。
一人で抱えないための相談先
休暇が取れない、体調が続かない、というときに、個人の頑張りだけで解決しようとしないでください。次のような相談先があります。
- 勤務先の衛生委員会・産業医:健康上の理由で勤務調整が必要な場合、就業上の措置について意見を出す仕組みがあります
- 勤務先の人事・労務担当:制度の適用可否は担当者が最も正確に答えられます
- 労働基準監督署の総合労働相談コーナー/都道府県労働局:民間の医療機関で働く場合の、法令上の扱いを無料で相談できます
- 人事院の勤務条件等の苦情相談:国家公務員向けの窓口です。休暇の申請が認められなかった場合も対象に含まれます
- 都道府県ナースセンター:働き方の相談や、条件に合う職場探しの相談ができます
民間の医療機関で働く場合、妊娠中の体調不良については母性健康管理指導事項連絡カードという仕組みがあります。医師の指導内容を勤務先に伝えるための書式で、勤務時間の短縮や休業といった措置につなげる根拠になります。つらさを言葉で伝えるだけでは動かないときに、書面という形にする方法があることは知っておいて損がありません。
転職で変えやすいこと、変えにくいこと
休暇の取りやすさを理由に職場を変えるかどうか迷ったとき、切り分けておきたい点があります。
変えやすいこと
- 休暇制度そのものの有無(時間単位年休、独自の特別休暇など)
- 勤務形態(二交替か三交替か、日勤のみの部署があるか)
- 人員配置に対する余裕度(欠員が出たときに回るかどうか)
転職前には見抜きにくいこと
- 制度があっても取りにくい、という職場の空気
- 繁忙期に休みが集中して取れない構造
- 少人数の職場で、一人抜けると回らないという事情
この3つは、職場を変えれば変わり得るものです。難しいのは「入る前に分かるかどうか」のほうで、だからこそ次の節のように運用を尋ねて確かめます。看護部単位の有給取得率、急な欠勤が出たときの応援体制、代休の取得実績あたりが手がかりになります。
3つ目は特に注意が必要です。クリニックや小規模な訪問看護ステーションは、勤務時間が読みやすい一方で、人数が少ないぶん一人の休みが全体に響きます。制度が整っていることと、実際に休めることは別の話です。
見学や面接で聞いておきたいこと
制度の有無は求人票では分かりません。次のように、運用を尋ねる形で聞くと実態が見えます。
- 「有給休暇の取得率は、看護部でどのくらいですか」
- 「勤務表上の休みの日に出勤した場合、代休と手当のどちらで処理されますか」
- 「代休はいつまでに取る決まりですか。取り切れなかった場合はどうなりますか」
- 「小学校低学年のお子さんがいる方は、勤務時間をどう調整されていますか」
- 「妊娠が分かってから産休までの間、夜勤や勤務時間はどのように調整されていますか」
最後の2つは、制度ではなく前例を聞く質問です。前例があるかどうかで、実際に使えるかがおおよそ分かります。
まず、就業規則の休暇の章を開いてみてください
今回の勧告が求めている実施時期は2027年4月1日で、まだ先の話です。ただ、いま自分の職場にどんな休暇制度があるのかを知っておくことは、施行を待たずにできます。
有休の残日数だけを見て「もう休めない」と思っていた方が、就業規則を開いたら使える制度が別にあった、ということは実際にあります。まずは休暇の章を一度読んでみてください。
そのうえで、働き方そのものを見直したくなったときは、看護師の悩みから次の一歩を整理する診断や、夜勤を続けるかどうかの判断材料をまとめた記事も参考になります。
参考資料
- 人事院「令和8年人事院勧告」(2026年8月7日)https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r8/r8_top.html
- 厚生労働省「介護休暇制度」(対象家族・「要介護状態」の定義) https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/shorttime-leave/
- 厚生労働省「働く女性の母性健康管理措置」(母性健康管理指導事項連絡カード) https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/seisaku05/01.html
- 人事院「職員の勤務時間及び休暇の改定に関する勧告のポイント」(令和8年8月)https://www.jinji.go.jp/content/000017813.pdf
※ 本記事は2026年8月16日時点で公表されている資料に基づいて整理したものです(勧告は2026年8月7日、原典の記載は8月16日に再確認しました)。勧告の内容は法改正を経て実現されるもので、施行までに変更される可能性があります。また、記載した制度が自分に適用されるかどうかは、勤務先の就業規則と雇用形態によって異なります。個別の判断が必要な場合は、勤務先の労務担当や公的な相談窓口へご確認ください。