退職を考えた時、「残っている有給を全部使えるのか」「人手不足だから無理と言われそう」「退職届を出した後でも申請できるのか」と不安になる看護師さんは多いです。病棟はシフト制なので、退職前の有給は現場調整とぶつかりやすく、感情的な話になりがちです。
まず残日数を確認する
有給消化の話をする前に、残日数を数字で確認します。
- 勤怠システムの有給残
- 給与明細の有給残
- 人事・総務への確認
- 前年度からの繰越分
- 半日単位・時間単位の扱い
労働基準法第39条では、雇入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に10日の年次有給休暇が付与され、勤続年数に応じて増えます。フルタイムの場合、勤続6年6か月以上で年20日が法定上限です。パート等は所定労働日数に応じて比例付与されます。
退職日と最終出勤日は別に考える
| 用語 | 意味 |
|---|
| 最終出勤日 | 実際に病棟・外来などで働く最後の日 |
| 有給消化期間 | 出勤しないが在籍している期間 |
| 退職日 | 雇用契約が終了する日 |
たとえば、6月15日を最終出勤日にして、6月16日から6月30日まで有給を使い、6月30日付で退職する、という形です。退職日を先に短く設定しすぎると、有給を入れる余地がなくなることがあります。退職届を書く前に、最終出勤日と退職日を分けてシミュレーションしてください。
申請は記録が残る形にする
口頭だけで「有給を使いたいです」と伝えると、後で言った言わないになりやすいです。職場指定の申請方法があればそれに従い、申請日、希望日、残日数、回答を残してください。メールや勤怠システムの履歴が残ると、相談時にも説明しやすくなります。
退職前は現場が忙しく、上司も引き継ぎやシフトで神経質になりやすい時期です。「全部使わせてください」だけでなく、「最終出勤日はここまで」「この業務を引き継ぐ」「この日以降を有給にしたい」とセットで出すと、話が具体化します。
拒否された時に確認すること
年次有給休暇は労働者の権利です。使用者には時季変更権がありますが、退職日を過ぎた日に変更することは実質的に難しくなります。ただし、個別の職場の事情、退職日、申請時期によって判断が分かれることがあります。
「人手不足だから一切取れない」「退職者に有給は使わせない」「有給を使うなら退職日を早める」と言われた場合は、発言内容と日付を記録し、総合労働相談コーナーや労働基準監督署に相談してください。買取の可否、退職日変更、賃金の扱いは、職場の規程も関わるため断定せず確認が必要です。
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参考資料
- e-Gov法令検索「労働基準法」第39条
- 厚生労働省「年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」


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