看護計画の書き方完全ガイド|OP・TP・EPの例文と疾患別テンプレート【看護学生向け】

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看護計画は、アセスメントと看護診断をもとに「何を観察し、何を援助し、何を教えるか」を具体的に立案するステップです。OP(観察計画)・TP(援助計画)・EP(教育計画)の3つで構成され、看護過程の中でも「実践につながる」最も重要な部分です。しかし「何を書けばいいかわからない」「抽象的になってしまう」と悩む学生が非常に多いのが現実です。この記事では、各計画の書き方のルールと疾患別のテンプレートを紹介します。

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この記事でわかること

  • OP・TP・EPそれぞれの役割と具体的な書き方のルール
  • 実習でよくある「減点される看護計画」の特徴と改善方法
  • 疾患別(肺炎・糖尿病・心不全・骨折)の看護計画テンプレート

看護計画の基本構造:OP・TP・EP

OP(Observation Plan):観察計画

看護問題の状態を把握するために「何を観察するか」を明記します。バイタルサイン、症状、検査データ、患者さんの言動など、継続的に観察すべき項目をリストアップします。

書き方のルール:

  • 観察する「項目」を具体的に書く(「全身状態を観察する」は不可)
  • バイタルサインは測定項目を明記(体温、脈拍、血圧、呼吸数、SpO2)
  • 主観的データ(患者さんの訴え)と客観的データ(検査値、観察所見)の両方を含める
  • 観察の頻度や条件があれば記載する

TP(Treatment Plan):援助計画

看護問題の解決・改善のために「何を行うか」を明記します。看護師(学生)が直接提供するケアや援助の内容です。

書き方のルール:

  • 「誰が」「何を」「どのように」行うかを具体的に書く
  • 「安楽な体位にする」→「呼吸が楽になるよう、ファウラー位(30〜45度)に調整する」のように具体化
  • 実施のタイミングや条件を含める
  • 「様子を見る」「注意する」といった曖昧な表現は使わない

EP(Education Plan):教育計画

患者さん本人や家族に対する「教育・指導」の内容です。セルフケア能力の向上や退院後の生活に向けた指導を計画します。

書き方のルール:

  • 教育の内容・方法・タイミングを具体的に書く
  • 患者さんの理解度や学習意欲に合わせた方法を選択する
  • パンフレット、実技指導、口頭説明など具体的な教育手段を記載する
  • 家族への指導が必要な場合は対象者を明記する
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疾患別 看護計画テンプレート

肺炎の看護計画例

看護診断:非効果的気道浄化

看護目標:効果的な喀痰排出ができ、SpO2 96%以上を維持できる

OP(観察計画):

  • バイタルサイン(体温、呼吸数、SpO2)を1日3回測定
  • 咳嗽の頻度、喀痰の量・性状・色を観察
  • 呼吸音の聴取(副雑音の有無と部位)
  • 呼吸困難感の有無と程度(NRSで評価)
  • 水分摂取量
  • CRP、WBC、胸部X線の結果を確認

TP(援助計画):

  • セミファウラー位(30〜45度)に体位を調整し、呼吸を楽にする
  • 体位ドレナージを実施し、重力を利用した排痰を促す
  • 水分摂取を促し(目標1500mL/日)、痰の粘稠度を下げる
  • 含嗽を促し、口腔内の清潔を保つ
  • 深呼吸と有効な咳嗽の方法を一緒に練習する
  • 安楽な環境づくり(室温22〜24℃、湿度50〜60%)

EP(教育計画):

  • 効果的な咳嗽の方法(ハフィング法)を指導する
  • 水分摂取の重要性を説明する
  • 痰が出しにくい時は無理をせず看護師に伝えるよう説明する

糖尿病の看護計画例

看護診断:知識不足(疾患の自己管理に関して)

看護目標:糖尿病の自己管理(食事・運動・血糖測定・インスリン注射)の方法を説明でき、退院後も継続する意欲を示す

OP:

  • 血糖値(食前・食後2時間)、HbA1cの推移
  • 食事摂取量と食事内容(カロリー・栄養バランス)
  • インスリン自己注射の手技の正確性
  • 低血糖症状の有無(発汗、振戦、動悸、意識レベル)
  • 疾患に対する患者の理解度と発言内容
  • 足の状態(白癬、傷、知覚鈍麻の有無)

TP:

  • インスリン自己注射の手技を段階的に指導する(見学→一緒に→見守り→自立)
  • 血糖自己測定(SMBG)の手技を一緒に練習する
  • 管理栄養士と連携し、食事療法の個別指導の場を調整する
  • 低血糖時の対処方法を実践的に確認する(ブドウ糖の携帯場所など)

EP:

  • 糖尿病の病態と合併症についてパンフレットを使って説明する
  • シックデイの対処方法を説明する
  • フットケアの重要性と自己チェック方法を指導する
  • 退院後の外来受診スケジュールを説明する

心不全の看護計画例

看護診断:活動耐性低下

看護目標:心負荷を増大させずに安全にADLを拡大できる

OP:

  • バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数、SpO2)を活動前後に測定
  • 呼吸困難感の出現タイミングと程度(NYHA分類で評価)
  • 浮腫の部位と程度(下腿周囲径を毎日測定)
  • 体重の日内変動(毎朝同条件で測定)
  • 水分出納バランス(in/outの確認)
  • BNP値の推移

TP:

  • 医師の安静度指示に基づき段階的にADLを拡大する
  • 活動時はバイタルサインの変動を確認しながら付き添う
  • 起き上がり時は急な体位変換を避け、端坐位で休んでから立位にする
  • 水分制限・塩分制限が守れるよう食事の配膳時に確認する
  • 呼吸困難時はファウラー位にし、酸素投与の指示を確認する

EP:

  • 心不全の増悪サインとセルフモニタリングの方法を説明する
  • 塩分制限・水分管理の必要性と具体的な方法を説明する
  • 毎日の体重測定と記録の習慣を指導する
  • 服薬管理の重要性(特に利尿薬の自己中断をしないこと)を説明する

大腿骨骨折の看護計画例

看護診断:転倒転落リスク状態

看護目標:入院中に再転倒なく、安全にリハビリテーションを進められる

OP:

  • 疼痛の程度(NRSスケール、安静時と体動時)
  • 下肢の筋力(MMTで評価)と関節可動域
  • 歩行状態(歩行器・杖の使用状況、ふらつきの有無)
  • リハビリテーションの進捗状況
  • せん妄の有無(特に術後)
  • 使用薬剤(鎮痛薬、睡眠薬によるふらつきの影響)

TP:

  • ベッド周囲の環境整備(ナースコールの位置、スリッパではなく履き口の広い靴の使用)
  • 離床時は必ずナースコールを押すよう促し、見守りまたは付き添う
  • 夜間のトイレ移動はフットライトを使用し、明るさを確保する
  • リハビリテーション前に疼痛コントロールが十分か確認する
  • 理学療法士と連携し、病棟でもできるリハビリメニューを共有する

EP:

  • 転倒予防のためにナースコールの使用を徹底するよう説明する
  • 痛みがある時は無理に動かず看護師に伝えるよう指導する
  • 退院後の転倒予防策(住環境の整備、手すりの設置)を説明する
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看護計画でよくある減点ポイント

  • 「〜に注意する」「〜に気をつける」という表現:具体的に何を観察するのかが不明。「SpO2の低下に注意する」→「SpO2を4時間ごとに測定し、94%以下の場合は医師に報告する」
  • 看護目標が抽象的すぎる:「呼吸状態が改善する」→「退院時にSpO2 96%以上を維持し、日常生活動作時に呼吸困難を感じない」
  • OPとTPの区別が曖昧:OPは「観察すること」、TPは「行動すること」。「バイタルサインを測定する」はOPではなくTPに含めることもあるが、一般的には測定結果を観察するという意味でOPに分類される
  • 根拠のない計画:なぜその計画が必要なのかが説明できない場合、アセスメントに立ち返る必要がある

まとめ:看護計画は「具体的に」「根拠をもって」書く

看護計画は実習の中で実際にケアを行うための設計図です。抽象的な計画からは具体的な行動は生まれません。「何を」「いつ」「どのように」を明確に書き、すべての計画項目に対して「なぜこれが必要か」を説明できるようにしましょう。

看護計画の次のステップとして、実施した看護をSOAPで記録する方法を学びたい方は「SOAP看護記録の書き方ガイド」をご覧ください。看護計画の基盤となる看護過程全体の流れは「看護過程の展開レポート完全ガイド」で確認できます。

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