妊娠がわかっても、病棟の夜勤表はすぐには変わらないことがあります。「まだ初期だから言いづらい」「人手不足で免除を頼みにくい」「夜勤を外れると同僚に迷惑をかける」と感じて、無理をしてしまう看護師さんは少なくありません。
ただ、妊娠中の夜勤や残業は、気合いで乗り切る話ではありません。制度として請求できること、主治医の指導を職場に伝える方法、職場で調整する順番を知っておくことが大切です。
夜勤免除の根拠になる制度
労働基準法では、妊産婦が請求した場合、時間外労働、休日労働、深夜業をさせることはできません。深夜業とは午後10時から午前5時までの就業です。看護師の夜勤はこの時間帯を含むため、妊娠中に深夜業の制限を請求することが、実務上の夜勤免除につながります。
ここでいう妊産婦は、妊娠中および産後1年を経過しない女性です。産後すぐの復職や夜勤再開でも、体調や授乳、睡眠の状況に応じて相談が必要です。
母健連絡カードを使う
主治医から通勤緩和、休憩、勤務時間短縮、作業制限などの指導を受けた場合、職場に正確に伝えるために「母性健康管理指導事項連絡カード」を使えます。これは厚生労働省が様式を定めている書類で、母子健康手帳にも掲載されています。
口頭で「つらいです」と伝えるだけでは、病棟側もどこまで調整すればよいか判断しにくいことがあります。母健連絡カードがあると、夜勤、長時間立位、重い介助、休憩、通勤緩和など、主治医の指導内容を具体的に共有できます。
