看護師の手取り額を公開|年収別・年代別のリアルな給与明細【2026年版】

編集部
「はたらく看護師さん」編集部 現役看護師監修・臨床経験に基づく信頼性の高い情報
この記事のポイント

※ 本記事にはプロモーション(アフィリエイトリンク)が含まれています

看護師の手取り額は、年収400万円で約310万円(月約26万円)、年収500万円で約385万円(月約32万円)が目安です。「額面の年収は知っているけど、実際に手元にいくら残るかわからない」という声は非常に多く、給与明細の控除欄を見て「こんなに引かれるの?」と驚いた経験がある方も少なくないでしょう。

この記事では、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」や国税庁の税率表をもとに、看護師の年収別・年代別の手取り額をリアルなシミュレーションで解説します。控除項目の内訳、夜勤手当やボーナスの手取りへの影響、そして手取りを増やすための具体的な方法まで網羅しています。

看護師の年収別・手取り額シミュレーション

手取り額とは、額面の給与から所得税・住民税・社会保険料などの各種控除を差し引いた金額のことです。一般的に手取りは額面の75%〜80%程度と言われますが、年収帯や扶養家族の有無、住んでいる自治体によって異なります。

以下は、独身・扶養なし・東京都在住の看護師を想定した年収別の手取り額シミュレーションです。

年収300万円の手取り額

年収300万円の看護師の場合、月額の額面給与は約25万円(ボーナスなしの場合)です。ここから差し引かれる主な控除は以下の通りです。

  • 健康保険料:約12,500円(協会けんぽ・東京都の場合)
  • 厚生年金保険料:約23,000円
  • 雇用保険料:約1,500円
  • 所得税:約5,200円
  • 住民税:約10,800円

控除合計は約53,000円。月の手取りは約197,000円、年間の手取りは約237万円です。額面に対する手取り率は約79%となります。新卒〜2年目の看護師や、日勤のみのクリニック勤務の場合、この年収帯に該当する方が多いです。

年収400万円の手取り額

年収400万円は、看護師の中央値に近い年収帯です。ボーナスが年間3ヶ月分とすると、月額の額面給与は約26.7万円、ボーナスは年間約80万円の計算になります。

  • 健康保険料:約13,400円
  • 厚生年金保険料:約24,600円
  • 雇用保険料:約1,600円
  • 所得税:約6,800円
  • 住民税:約14,500円

月額控除合計は約60,900円。月の手取りは約206,000円、ボーナス手取りは年間約64万円、年間手取り合計は約311万円です。手取り率は約78%。3年目〜5年目の病棟看護師で夜勤をしている方が多い年収帯です。

年収500万円の手取り額

年収500万円は、経験7年以上の中堅看護師や主任クラスに多い年収帯です。月額の額面給与は約30万円、ボーナスが年間約90万円程度を想定します。

  • 健康保険料:約15,000円
  • 厚生年金保険料:約27,500円
  • 雇用保険料:約1,800円
  • 所得税:約10,200円
  • 住民税:約18,500円

月額控除合計は約73,000円。月の手取りは約227,000円、ボーナス手取りは年間約72万円、年間手取り合計は約385万円です。手取り率は約77%。年収が上がるにつれて税率も上がるため、手取り率はやや下がります。

年収600万円の手取り額

年収600万円は、師長クラス・認定看護師・都市部の大規模病院で夜勤が多い看護師が到達する年収帯です。月額の額面給与は約35万円、ボーナスが年間約105万円程度です。

  • 健康保険料:約17,500円
  • 厚生年金保険料:約32,000円
  • 雇用保険料:約2,100円
  • 所得税:約16,500円
  • 住民税:約24,000円

月額控除合計は約92,100円。月の手取りは約258,000円、ボーナス手取りは年間約82万円、年間手取り合計は約452万円です。手取り率は約75%まで下がります。600万円稼いでも手元に残るのは4分の3であることを知っておきましょう。

広告年収診断

あなたの年収、適正ですか?

同じ経験年数の看護師と比べてみましょう。非公開求人10万件以上から年収UPできる職場をご提案。

無料で年収診断する →
職場のリアルがわかる転職

※ 完全無料・転職しなくてもOK

給与明細の控除項目を徹底解説

「なぜこんなに引かれるのか」を理解するために、給与明細に載っている控除項目を一つずつ解説します。控除の仕組みを知ることで、合法的に手取りを増やす方法も見えてきます。

所得税の仕組みと税率

所得税は「累進課税」といって、所得が増えるほど税率が上がる仕組みです。2026年現在の税率は以下の通りです。

  • 195万円以下:5%
  • 195万円超〜330万円以下:10%
  • 330万円超〜695万円以下:20%
  • 695万円超〜900万円以下:23%

看護師の多くは年収300万〜600万円なので、課税所得に対して10%〜20%の所得税がかかります。ただし、各種控除(基礎控除48万円、社会保険料控除、生命保険料控除など)を差し引いた後の「課税所得」に対して税率がかかるため、実際の負担は額面年収に対する割合よりも低くなります。

住民税の計算方法

住民税は前年の所得に対して課税される税金で、一律10%(都道府県民税4%+市区町村民税6%)+ 均等割(年間約5,000円)が基本です。所得税と異なり「累進」ではなく「一律」である点が特徴です。

注意すべきは、新卒1年目は住民税がかからないということ。社会人1年目の手取りが「意外と多い」と感じるのはこのためです。逆に2年目から住民税が引かれ始めるため、「2年目の方が手取りが減った」という現象が起きます。これを「2年目の罠」と呼ぶこともあります。

社会保険料の内訳

社会保険料は手取りから引かれる金額の中で最も大きな割合を占める項目です。内訳は以下の3つです。

  • 健康保険料:標準報酬月額の約5%(事業主と折半)。都道府県によって料率が異なる
  • 厚生年金保険料:標準報酬月額の約9.15%(事業主と折半)。全国一律
  • 雇用保険料:総支給額の0.6%(2026年度)

例えば月額30万円の看護師なら、社会保険料だけで月に約44,000円、年間約53万円が天引きされます。これに所得税・住民税を加えると、年間の控除総額は100万円を超えることも珍しくありません。

年代別・看護師の手取り平均額

同じ「看護師」でも、年代によって手取り額は大きく異なります。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(2025年版)をもとに、年代別の手取り平均を算出しました。

20代看護師の手取り

20代前半(新卒〜3年目)の平均年収は約330万円で、手取りは約260万円(月約22万円)です。夜勤手当が月に3〜4回つく場合は、年収が370万円程度に上がり、手取りは約290万円(月約24万円)になります。

20代後半(4年目〜7年目)になると、夜勤の回数が安定し、リーダー業務を任されるようになります。平均年収は約400万円で、手取りは約310万円(月約26万円)です。この時期に「このまま病棟を続けるか、美容クリニックなど別の道に進むか」を考え始める方が増えます。

30代看護師の手取り

30代前半(8年目〜12年目)の平均年収は約450万円で、手取りは約345万円(月約29万円)です。主任候補やプリセプター経験者が多く、責任が増える分だけ各種手当も加算されます。

30代後半(13年目〜17年目)になると、主任や副師長のポジションに就く方も出てきます。平均年収は約480万円、手取りは約368万円(月約31万円)です。ただし、この年代で結婚・出産を機にパートに切り替える方も多く、実際の手取りには大きな個人差があります。

40代看護師の手取り

40代の看護師の平均年収は約520万円で、手取りは約396万円(月約33万円)です。師長クラスになると年収600万円を超え、手取りは月35万円以上になることもあります。

ただし、40代で夜勤を続けるのが体力的に厳しくなる方も多く、日勤のみの勤務に切り替えた場合、年収が50万〜80万円下がることもあります。「夜勤なしで年収を維持する」ためには、管理職への昇進や専門資格の取得、あるいは訪問看護や企業看護師など別のフィールドへの転身も選択肢になります。

夜勤手当・残業代の手取りへの影響

看護師の給与の特徴は、夜勤手当と残業代が手取りに大きく影響することです。基本給だけでは「思ったより少ない」と感じる方が多い理由はここにあります。

夜勤手当のリアルな金額

日本看護協会の調査(2025年版)によると、夜勤手当の相場は以下の通りです。

  • 二交代制の夜勤手当:1回あたり10,000〜13,000円(平均11,286円)
  • 三交代制の準夜勤手当:1回あたり3,000〜5,000円(平均4,154円)
  • 三交代制の深夜勤手当:1回あたり4,000〜6,000円(平均5,490円)

二交代制で月8回の夜勤をした場合、夜勤手当だけで月額約90,000円になります。ただしこの金額にも所得税・社会保険料がかかるため、手取りでは約70,000円程度です。年間では夜勤手当の手取りだけで約84万円にもなり、看護師の収入を支える重要な柱です。

残業代の手取り計算

残業代は「1時間あたりの基本給 × 1.25(法定割増率)」で計算されます。基本給月額25万円の看護師の場合、時間単価は約1,563円。残業代は1時間あたり約1,953円です。

月20時間の残業をすると残業代は約39,000円ですが、手取りでは約30,000円程度。「サービス残業」が多い職場では、この金額がまるごと消えてしまうことになります。残業代がきちんと支払われているかどうかは、手取り額に直結する重要な問題です。

ボーナスの手取り計算|なぜこんなに引かれる?

ボーナスの手取りは「基本給 × 支給月数 × 約80%」が目安ですが、実際にはもう少し引かれることが多いです。その理由を解説します。

ボーナスにかかる税金・社会保険料

ボーナスからは、毎月の給与と同じように以下の控除が引かれます。

  • 健康保険料:ボーナス額の約5%
  • 厚生年金保険料:ボーナス額の約9.15%
  • 雇用保険料:ボーナス額の0.6%
  • 所得税:前月の給与と扶養家族数に応じた税率(約4%〜10%程度)

例えば、ボーナスが額面50万円の場合の手取りシミュレーションは以下の通りです。

  • 健康保険料:25,000円
  • 厚生年金保険料:45,750円
  • 雇用保険料:3,000円
  • 所得税:約25,000円(前月給与30万円・扶養なしの場合)
  • 手取り:約401,250円(手取り率約80%)

なお、住民税はボーナスからは引かれません(住民税は毎月の給与からのみ控除)。これはボーナスの手取り率が毎月の給与よりやや高くなる理由の一つです。

ボーナスの支給月数の実態

看護師のボーナスは、勤務先によって大きく異なります。

  • 国立・公立病院:年間4.0〜4.5ヶ月分(手取りで年間100万〜120万円程度)
  • 大規模私立病院:年間3.5〜4.0ヶ月分(手取りで年間85万〜100万円程度)
  • 中小病院:年間2.5〜3.5ヶ月分(手取りで年間60万〜85万円程度)
  • クリニック:年間1.0〜2.0ヶ月分(手取りで年間25万〜50万円程度)

ボーナスの差だけで年間の手取りが50万〜70万円も変わるため、「ボーナスの支給月数」は転職時に必ず確認すべき項目です。求人票に「ボーナス年間〇ヶ月」と書いてあっても、業績連動で実際の支給額が変わる場合もあるので注意しましょう。

看護師が手取りを増やす5つの方法

「年収が上がらないと手取りも増えない」と思いがちですが、実は同じ年収でも手取りを増やす方法はあります。逆に、年収アップを目指す方法もあわせて5つ紹介します。

方法1:ふるさと納税で実質的な手取りを増やす

ふるさと納税は、自己負担2,000円で返礼品(寄付額の約30%相当)がもらえる制度です。年収400万円の独身看護師なら、年間約42,000円まで寄付可能。自己負担2,000円で約12,000円相当の返礼品が手に入るため、実質10,000円のプラスです。

「さとふる」や「楽天ふるさと納税」から簡単に申し込めます。ワンストップ特例を使えば確定申告も不要です。

方法2:iDeCoで節税しながら老後に備える

iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入すると、掛金の全額が所得控除の対象になります。看護師(企業年金なしの場合)の掛金上限は月23,000円。年間276,000円を拠出した場合、所得税率10%・住民税率10%の看護師なら、年間約55,200円の節税効果があります。

つまり、月の手取りが約4,600円実質的に増える計算です。ただし60歳まで引き出せないデメリットがあるため、余裕資金で行うことが大切です。

方法3:通勤手当・住宅手当の非課税枠を活用する

通勤手当は月15万円まで非課税です。つまり、通勤手当は手取りがそのまま増える手当です。公共交通機関の定期代が支給される場合、少し遠くても手当が多い病院の方が実質的な手取りが増えることがあります。

また、住宅手当は課税対象ですが、病院の寮を利用すれば家賃が月1万〜3万円程度に抑えられるため、実質的な可処分所得は大幅に増えます。

方法4:生命保険料控除・医療費控除を確実に申請する

生命保険料控除は年末調整で申請できます。一般生命保険・医療保険・個人年金保険でそれぞれ最大40,000円(合計最大120,000円)の控除が受けられ、年間で約12,000〜24,000円の節税効果があります。

医療費控除は年間の医療費が10万円を超えた場合に確定申告で申請可能。歯科矯正やレーシック、通院の交通費なども対象になるため、領収書はすべて保管しておきましょう。

方法5:年収そのものを上げる(転職・資格取得)

節税も大切ですが、手取りを最も大きく増やす方法は「年収を上げる」ことです。看護師が年収を上げる方法としては、以下が効果的です。

  • 年収が高い病院へ転職する:同じ経験年数でも病院によって年収が100万円以上違うことは珍しくありません。特に、都市部の大規模病院や美容クリニックは給与水準が高い傾向があります
  • 認定看護師・専門看護師の資格を取る:資格手当が月1万〜5万円つく病院もあり、年間12万〜60万円の収入増が見込めます
  • 管理職に昇進する:主任で月2万〜3万円、師長で月5万〜8万円の役職手当がつくのが一般的です
  • 訪問看護や企業看護師など高収入の分野へ転身する:訪問看護のステーション管理者は年収600万円以上も可能

「同じ仕事をしているのに、隣の病院の方が年収が50万円も高い」というケースは看護師の世界では珍しくありません。自分の市場価値を知ることが、手取りアップの第一歩です。

広告年収診断

あなたの年収、適正ですか?

同じ経験年数の看護師と比べてみましょう。非公開求人10万件以上から年収UPできる職場をご提案。

無料で年収診断する →
職場のリアルがわかる転職

※ 完全無料・転職しなくてもOK

手取り額で見る看護師の年収の「体感」

最後に、手取り額を「生活の質」と結びつけて考えてみましょう。同じ看護師でも、手取り額によって生活の余裕はまったく異なります。

手取り月20万円台前半の生活

一人暮らしの場合、家賃7万円・食費3万円・光熱費1.5万円・通信費1万円・保険料1万円・日用品1万円で最低限の固定費が14.5万円。残りは5〜6万円程度で、貯金は月2〜3万円がやっとという方が多いです。旅行や趣味に使える余裕は限られ、「毎月ギリギリ」と感じる方が少なくありません。

手取り月25万〜30万円の生活

固定費14.5万円を差し引いても10万〜15万円の余裕があり、月5万円の貯金をしながら、趣味や自己投資にも使える水準です。年1〜2回の旅行も可能。看護師の多くが「もう少し余裕が欲しい」と感じるラインでもあります。

手取り月30万円以上の生活

月10万円以上の貯金・投資が可能になり、3〜5年で500万円以上の資産形成も現実的です。マイホームの頭金やライフイベントへの備えに余裕が生まれ、精神的な安定にもつながります。

手取り額の違いは、生活の「余裕度」に直結します。今の手取りに不満がある場合は、まず自分の市場価値を把握することから始めてみてください。同じ経験・スキルでも、職場が変わるだけで手取りが月3万〜5万円変わることは珍しくありません。

まとめ:手取り額を正しく理解して、賢いキャリア選択を

看護師の手取り額は、額面年収の約75%〜80%が目安です。年収別の手取りをもう一度整理すると、以下の通りです。

  • 年収300万円 → 手取り約237万円(月約20万円)
  • 年収400万円 → 手取り約311万円(月約26万円)
  • 年収500万円 → 手取り約385万円(月約32万円)
  • 年収600万円 → 手取り約452万円(月約38万円)

手取りを増やすには、節税対策(ふるさと納税・iDeCo・各種控除)を活用しつつ、根本的には年収を上げることが最も効果的です。看護師は売り手市場が続いており、転職によって年収が50万〜100万円アップするケースも少なくありません。

「今の手取りが妥当なのか」「自分のスキルならもっと高い年収が狙えるのか」を知りたい方は、看護師専門の転職サービスに相談してみることをおすすめします。登録するだけで、自分の市場価値がわかる非公開求人の情報を受け取ることができます。

Leave a Reply

*

看護のお仕事