訪問看護の経営実態調査、全事業所が対象ですか|抽出約300事業所の10月9日提出準備
全ステーション対象ではありません。ID・パスワード付き案内を確認し、Excelを専用サイトから取得・提出。設問を推測せず、根拠と確認者を残します。
全国訪問看護事業協会は2026年9月9日、厚生労働省保険局からの「訪問看護経営実態等調査検証事業(令和8年9月調査)」への協力依頼を掲載しました。
対象は、全国の訪問看護事業所から無作為に抽出された約300事業所です。全訪問看護ステーションが回答する調査ではありません。対象案内には専用サイトへ入る調査対象者ID・パスワードが記載され、電子調査票の提出期限は2026年10月9日です。
本調査は、今後の本格調査に向けて調査・集計手法を検証するための基礎資料と説明されています。公開案内だけでは個別調査票の設問内容を確認できないため、本記事でも推測した項目を「必須回答」として列挙しません。
まず対象通知の有無を確認する
| 確認 | 対象だった場合 | 見当たらない場合 |
|---|---|---|
| 郵送・メール等の案内 | 宛名、事業所、ID・パスワード、期限を確認 | 本部、管理者、事務担当の受領状況を確認 |
| 専用サイト | ログインし、調査資料一式を取得 | 自己判断で別事業所のIDを使わない |
| 問い合わせ | 案内記載の調査事務局を利用 | 全事業所対象とみなして回答を作らない |
複数拠点を持つ法人は、法人単位か事業所単位かを案内で確認します。抽出された拠点と別拠点の数字を合算せず、調査票の定義と対象期間を読んでから集計範囲を確定します。
提出はExcelを専用サイトへアップロード
厚生労働省の協力依頼に添付された案内は、次の3段階を示しています。
- 調査対象者ID・パスワードで専用サイトへログインする
- 電子調査票(Excel)と調査資料一式をダウンロードする
- Excelへ回答して保存し、専用サイトからアップロードする
電子メールへ添付する、共有ドライブのURLを送る、といった別の提出方法へ変えないようにします。ファイル名、形式、マクロ・保護、アップロード上限等は、取得した調査資料の指示を優先してください。
ID・パスワードを職員全員のチャットへ貼らず、入力担当と確認担当に限定します。個人の端末へ保存したExcelやダウンロード資料を、提出後に放置しないよう保管・削除ルールも決めます。
10月9日から逆算する工程表
| 期限の目安 | 作業 | 責任者 |
|---|---|---|
| 9月14日まで | 対象確認、ログイン、調査票・要領の取得 | 管理者・事務 |
| 9月18日まで | 設問、定義、対象期間、元データを対応付ける | 集計担当 |
| 9月25日まで | 一次集計。不明・欠損・重複を一覧化 | 各データ担当 |
| 10月2日まで | 管理者と経理等が照合し、差異理由を記録 | 確認担当 |
| 10月7日まで | Excel最終確認、ファイル保存、提出リハーサル | 提出担当 |
| 10月9日まで | 専用サイトへアップロード、提出控えを保存 | 管理者 |
これは編集部が作る内部工程の例で、調査事務局が指定する中間期限ではありません。各事業所の締日や担当者の勤務に合わせて前倒ししてください。
設問ごとに根拠を残す
調査票を取得したら、次の根拠台帳を作ります。
| 記録項目 | 残す内容 |
|---|---|
| 設問番号 | 調査票の番号・項目名 |
| 定義 | 要領に書かれた対象、期間、含む・除く |
| 回答値 | Excelへ入力した値 |
| 元データ | 会計、レセプト、勤怠、訪問記録等の名称 |
| 作成者・確認者 | 集計した人と照合した人 |
| 差異・不明 | 推計、欠損、修正履歴、問い合わせ結果 |
前年の別調査で使った数字をそのままコピーせず、今回の定義と対象期間を確認します。「ゼロ」「該当なし」「未集計」を同じ0で扱うかどうかも、記入要領に従います。
公開案内だけを見て、売上、人件費、訪問件数等が必須と決めつけないでください。具体的な設問は、対象事業所が専用サイトから取得する資料を正とします。
二重入力を増やさずに集計する
調査のためだけに新しい管理表を毎回作ると、会計、勤怠、訪問記録から同じ数字を転記し続けることになります。
まず既存データの列名、集計期間、単位を調査票へ対応付け、変換が必要な項目だけを作業表へ出します。手入力した値には元データ名と更新日を残し、数式セルと入力セルはセル保護や確認欄でも区別します。
提出前には合計だけでなく、前月・前年等の近い期間との大幅な差を確認します。差が誤りとは限らないため、訪問件数、職員配置、単価、開設・休止などの変化を理由欄へ残します。
提出後に残すもの
- 最終提出ファイルと提出日時
- 専用サイトの受付完了画面または控え
- 使用した元データと集計条件
- 問い合わせ内容と事務局の回答
- 次回なら自動化できる転記・照合作業
- 個人端末や一時フォルダから削除するファイル
調査データには経営・人員に関する情報が含まれる可能性があります。閲覧範囲、保存場所、保存期間は調査資料と法人の情報管理規程を確認します。
経営改善へつなげる
提出工数を、データの所在が分からない時間、転記時間、差異確認、承認待ち、再提出に分けます。今回の調査で繰り返した作業を一つ減らせれば、将来の本格調査だけでなく、月次経営会議や報酬改定の検証にも使えます。
自動集計を導入する場合は、今回の調査票だけに合わせず、月次管理で再利用する項目、更新責任者、例外処理、個人情報の扱いを決めます。開発費より先に、管理者と事務担当の削減時間、入力ミス、提出やり直しの基準値を測ります。
訪問看護の管理データ・集計業務の整理相談では、調査票の回答代行ではなく、元データ、担当、照合、提出控えを再現できる工程へ整えます。管理者時間と再集計を減らし、採用・教育・訪問運営に時間を戻せるかが利益への接続点です。
参考資料
最終確認日:2026年9月11日。対象、ログイン、調査票、提出方法、期限は、対象事業所へ届いた案内と調査事務局の最新情報を優先してください。