経営・業務改善2分で読めます
身体的拘束15%以下だけを追わない|令和8年度改定を病棟の解除検討へ変える
割合だけ下げると、記録定義や患者選択へ圧力がかかります。対象定義、解除検討、代替策、尊厳、安全を同じ会議で確認します。
令和8年度診療報酬改定では、身体的拘束最小化の実績等に係る基準が新設されました。資料では、身体的拘束の実施割合を集計して15%以下とするか、委員会・解除検討・研修等の継続的取組を行う枠組みが示されています。
ここで避けたいのは、15%という数字だけを病棟へ下ろすことです。定義や患者背景を無視して件数だけ減らすと、安全確認、記録、必要な検討がゆがみます。
体制と実績を分ける
| 区分 | 主な確認 |
|---|---|
| 体制 | チーム、指針、実施状況把握、研修、記録 |
| 実績等 | 実施割合または継続的な最小化の取組 |
| 病棟 | 患者ごとの解除・代替策の具体的検討 |
| 経営 | 減算、必要人員、教育時間、環境整備 |
基準の個別適用、経過措置、算定は告示・通知と地方厚生局へ確認してください。
拘束を行った時点から解除を考える
記録は、態様、時間、患者の心身の状況、緊急やむを得ない理由だけで完了ではありません。誰が、いつ、どの条件で再評価し、どの代替策を試したかを残します。
- 疼痛、せん妄、排泄、睡眠、薬剤、環境の評価
- ライン・チューブ等が本当に継続必要か
- 観察、家族協力、配置、環境調整等の代替策
- 解除を試す条件と中止条件
- 多職種で再評価する時刻
委員会を件数報告で終わらせない
令和8年度改定資料は、継続的取組の例として3か月に1回以上の委員会、病棟での協働検討、年2回以上の研修を示しています。委員会では割合だけでなく、拘束時間、再実施、代替策、患者・家族への説明、転倒等の有害事象を並べます。
独自の判断軸は、拘束件数ではなく開始から最初の解除検討までの時間です。平均値だけでなく長時間例を個別に振り返ります。
認知症看護の投資評価とも接続できます。指針、集計、病棟ラウンド、研修を整理する場合は業務改善相談を利用できます。
参考資料
最終確認日:2026年9月12日。精神病床等を含む個別の基準適用は、現行通知と所管窓口へ確認してください。