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看護師国家試験の合格率は例年約90%前後で推移しています。しかし「受ければ受かる」試験ではありません。不合格の約10%に入らないためには、正しい勉強法と計画的なスケジュール管理が不可欠です。特に近年は、単純な暗記問題が減り、状況設定問題や臨床判断を問う問題が増加傾向にあるため、「理解する勉強」が求められています。
この記事では、看護師国家試験に合格した先輩たちの体験談を基に、効率的な勉強法を徹底解説します。合格率と難易度の推移、勉強開始のベストタイミング、おすすめの参考書・アプリ5選、科目別の勉強法、6ヶ月の学習スケジュール、過去問と模試の活用法、そして試験当日の持ち物や心構えまで、この1記事で国試対策の全てがわかります。
看護師国家試験の基本情報と合格率の推移
まず、看護師国家試験の基本情報を押さえておきましょう。
試験の基本情報(2026年・第116回)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 2027年2月中旬(例年2月第2〜3日曜日) |
| 合格発表 | 2027年3月下旬 |
| 試験科目 | 必修問題50問、一般問題130問、状況設定問題60問(合計240問) |
| 試験時間 | 午前2時間40分、午後2時間40分 |
| 合格基準 | 必修問題:80%以上(40点以上/50点)、一般+状況設定問題:毎年変動(例年60〜65%前後) |
| 受験資格 | 看護師養成課程(大学・短大・専門学校)の卒業見込み者など |
合格率の推移(過去5年間)
| 回(年度) | 受験者数 | 合格率 | ボーダーライン |
|---|---|---|---|
| 第115回(2025年度) | 約63,000人 | 約89.6% | 155点/250点 |
| 第114回(2024年度) | 約63,300人 | 約87.8% | 158点/250点 |
| 第113回(2023年度) | 約63,600人 | 約87.4% | 155点/250点 |
| 第112回(2022年度) | 約64,000人 | 約90.8% | 152点/250点 |
| 第111回(2021年度) | 約65,000人 | 約91.3% | 167点/275点 |
合格率は90%前後で安定していますが、「新卒合格率」と「全体合格率」は異なります。新卒者の合格率は約95%前後と高いですが、既卒者(浪人生)の合格率は約40〜50%まで下がります。つまり、「現役で一発合格する」ことが極めて重要です。一度落ちると、仕事をしながらの勉強となり、合格のハードルが格段に上がります。
近年の出題傾向の変化
- 状況設定問題の増加:臨床場面を想定した問題が増えている。単なる知識の暗記ではなく、「この状況で何を優先するか」を判断する力が問われる
- 5肢択一・5肢択二の増加:選択肢が4つから5つに増えた問題が増加傾向。消去法が使いにくくなっている
- 視覚素材の活用:心電図、X線画像、検査データの読み取りを求める問題が増えている
- 在宅看護・地域包括ケアの重視:超高齢社会を反映し、在宅看護に関する出題が増加
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勉強開始時期|6ヶ月前 vs 3ヶ月前
「いつから勉強を始めればいいか」は、看護学生が最も気にする問題のひとつです。結論から言えば、本格的な国試対策は「試験の6ヶ月前(8〜9月頃)」に開始するのがベストです。
6ヶ月前スタートと3ヶ月前スタートの比較
| 項目 | 6ヶ月前スタート(推奨) | 3ヶ月前スタート |
|---|---|---|
| 1日の勉強時間 | 3〜4時間 | 6〜8時間 |
| 精神的な余裕 | 余裕あり | 焦りが強い |
| 弱点科目への対応 | じっくり取り組める | 時間が足りず手薄になりやすい |
| 過去問の周回数 | 3〜5周 | 1〜2周 |
| 模試の活用 | 複数回受験して改善できる | 1〜2回で修正が間に合わない |
| 合格率(体感) | 高い(計画的に進められる) | 人による(集中力がある人は間に合う) |
「3ヶ月で受かった」という先輩の話を聞くこともあるでしょう。確かに、基礎学力が高く集中力のある人なら3ヶ月でも合格できます。しかし、それは賭けです。6ヶ月前から始めて損をすることは何もありません。万が一のリスクを考えれば、早く始めるに越したことはないのです。
就活中・実習中の「プレ学習」
就活や実習と並行して国試対策を本格的に進めるのは現実的ではありません。ただし、以下の「プレ学習」をしておくと、本格的な勉強開始時にスムーズに入れます。
- 実習中:実習で扱う疾患の病態生理は、そのまま国試の知識になる。実習の復習=国試対策と割り切る
- 通学中:スマホの国試アプリで毎日10問だけ解く。「習慣づけ」が目的
- 夏休み前:必修問題の過去問を1年分解いて、自分の現在地を把握する
おすすめ参考書・アプリ5選
国試対策に使う教材は、多すぎても少なすぎてもいけません。「メインの参考書1冊+過去問集1冊+アプリ1つ」が基本の組み合わせです。
参考書のおすすめ
- ①レビューブック(メディックメディア):看護学生のバイブル。国試に出題される全範囲をコンパクトにまとめた参考書。科目横断的に知識を整理でき、付箋やマーカーで自分だけの参考書にカスタマイズできる。ほとんどの受験生が使用しており、先輩からの書き込み入りをもらう人も多い
- ②クエスチョン・バンク(メディックメディア):過去問集の定番。過去10年以上の問題を分野別に収録し、詳しい解説が付いている。レビューブックとのリンクが便利で、過去問を解きながら関連知識を効率よく確認できる
- ③必修問題 完全予想模試(各社):必修問題に特化した対策本。必修は80%以上の正答率が必須(39点以下は不合格)なので、専用の対策教材で確実に得点力を上げる
アプリのおすすめ
- ④看護roo!国試アプリ(看護roo!):過去問を無料で解ける人気アプリ。通学中や休憩時間のスキマ学習に最適。解答後に詳しい解説が表示され、間違えた問題だけを繰り返し解ける機能が便利
- ⑤mediLink(メディックメディア):レビューブックやクエスチョン・バンクのデジタル版。重い参考書を持ち歩かなくても、スマホやタブレットで全内容にアクセスできる。検索機能が強力で、わからない用語をすぐに調べられる
教材は買い集めるだけでは意味がありません。「メインの教材を何周するか」が合否を分けます。複数の参考書を浅く読むよりも、1冊を徹底的にやり込む方が圧倒的に効果的です。
科目別の勉強法
看護師国家試験は幅広い分野から出題されますが、科目ごとに効率的な勉強法が異なります。
必修問題の対策
必修問題は80%以上が合格ライン。つまり50問中11問以上間違えると、一般・状況設定問題がどんなに良くても不合格です。
- 出題範囲:看護の基本的な概念、基礎的な臨床判断、看護技術の根拠、医療安全、倫理・法律
- 特徴:基本的な知識を問う問題が多いが、意外な落とし穴がある。「簡単そうだから」と軽視すると危険
- 対策法:過去5年分の必修問題を最低3周する。間違えた問題は「なぜ間違えたか」を記録し、同じ系統の問題を集中的に復習する。必修問題の専用対策本を1冊やる
一般問題の対策
一般問題は130問出題され、基礎看護学、成人看護学、老年看護学、小児看護学、母性看護学、精神看護学、在宅看護論、看護の統合と実践、人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進など、幅広い分野から出題されます。
- 最重要科目:「人体の構造と機能」と「疾病の成り立ちと回復の促進」。全科目の基礎になるため、ここを理解しないと他の科目の理解も浅くなる
- 対策法:まず「人体の構造と機能」で正常な状態を理解→「疾病の成り立ち」で異常な状態を理解→各看護学で具体的な看護を学ぶ、という順番で進めると効率が良い
- 暗記のコツ:語呂合わせや図解を活用。例えば「バイタルの基準値」「検査の基準値」「薬の分類」は暗記が必須。レビューブックにまとめノートを書き込む方法が人気
状況設定問題の対策
状況設定問題は60問出題され、臨床場面を想定した長い問題文を読んで解答します。配点が高く(1問2点)、合否を大きく左右する問題群です。
- 特徴:知識だけでなく「判断力」が問われる。「この状況で最初にすべきことは何か」「優先順位はどれか」という問題が多い
- 対策法:過去問をただ解くだけでなく、「なぜこの選択肢が正解で、他が間違いなのか」を説明できるレベルまで理解する。実習で経験した臨床場面を思い出しながら解くと理解が深まる
- コツ:問題文の中に必ず「判断のヒント」が隠れている。バイタルサインの数値、患者の年齢、既往歴、現在の症状など、選択肢を選ぶ根拠となる情報を問題文からピックアップする訓練をする
6ヶ月学習スケジュール【完全版】
9月から翌年2月の試験までの6ヶ月間のスケジュール例を紹介します。これを参考に、自分のペースに合わせてカスタマイズしてください。
月別スケジュール
| 月 | 目標 | やること | 1日の学習時間目安 |
|---|---|---|---|
| 9月 | 基礎固め | 「人体の構造と機能」の総復習。レビューブック通読開始。過去問1年分を解いて現在地を把握 | 3時間 |
| 10月 | 弱点科目の特定と対策 | 過去問を分野別に解き、正答率の低い分野を特定。弱点科目を集中的に学習。レビューブック通読継続 | 3〜4時間 |
| 11月 | 全範囲の1周目完了 | レビューブック通読完了。QBの過去問を全分野1周。模試①受験 | 4時間 |
| 12月 | 過去問2周目+弱点強化 | 模試の結果を分析し弱点を再確認。QBの間違えた問題を中心に2周目。必修問題の専用対策開始 | 4〜5時間 |
| 1月 | 過去問3周目+模試総復習 | QBの3周目(間違えた問題中心)。模試②受験。必修問題で確実に80%以上取れることを確認 | 5〜6時間 |
| 2月(試験前) | 最終調整 | 間違いやすい問題の最終確認。新しい問題は解かず、復習に徹する。体調管理を最優先 | 4時間(無理しない) |
重要なのは、12月以降に「初めて見る知識」がなるべく少ない状態にすることです。9〜11月で全範囲を一通り学習し、12月以降は復習と弱点強化に専念できるスケジュールが理想です。
1日の学習スケジュール例(10月の平日)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 7:00〜7:30 | 通学中:国試アプリで10問(必修問題) |
| 授業中 | 通常の大学の授業(国試と関連する内容はメモ) |
| 12:30〜12:50 | 昼休み:レビューブックの「今日のページ」を10分読む |
| 17:00〜17:30 | 帰りの電車:国試アプリで10問(一般問題) |
| 20:00〜22:00 | 自宅学習:QBの過去問を30〜40問解く+間違えた問題の復習 |
| 22:00〜22:30 | 今日の振り返り。間違えた知識をノートに書き出す |
過去問・模試の効果的な活用法
国試対策で最も重要なのは過去問です。過去問を制する者が国試を制すると言っても過言ではありません。
過去問の使い方
- 最低3周する:1周目で全体像を把握、2周目で弱点を潰す、3周目で定着を確認
- 「正解の理由」と「不正解の理由」を両方理解する:正解を選べたとしても、なぜ他の選択肢が間違いなのかを説明できないなら理解が不十分
- 年度別と分野別の両方で解く:分野別で苦手を潰し、年度別で本番の時間配分を練習する
- 同じ問題が形を変えて出る:国試は過去問の焼き直しが多い。過去10年分を完璧にすれば、本番で「見たことがある問題」が多数出現する
模試の活用法
- 受験するタイミング:11月と1月の2回がおすすめ。11月で中間チェック、1月で最終チェック
- 模試の結果で一喜一憂しない:模試は「弱点発見のためのツール」であり、合否の予測ではない。判定がDやEでも本番で合格する人はいる
- 復習が本体:模試を受けた後の復習が最も大切。間違えた問題を分析し、「なぜ間違えたか」を分類する(知識不足?問題文の読み間違い?時間切れ?)
- 本番のシミュレーション:模試は本番と同じ時間配分で受ける。マークシートの塗り方、時間配分、休憩の過ごし方を練習する
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試験当日の持ち物と心構え
国試当日は、実力を100%発揮するための準備が重要です。持ち物と心構えを確認しましょう。
当日の持ち物チェックリスト
- □ 受験票(写真が貼ってあるか確認)
- □ 鉛筆(HB・B・2B。3〜5本。マークシート用は鉛筆がベスト)
- □ 消しゴム(2個。落としても慌てないように)
- □ 鉛筆削り
- □ 時計(電卓機能なし。スマートウォッチ不可)
- □ 身分証明書(運転免許証・パスポートなど写真付きのもの)
- □ 昼食(消化が良いもの。満腹になりすぎないように)
- □ 飲み物
- □ 上着・ひざ掛け(会場の温度調整ができないことがある)
- □ チョコレートやラムネ(脳へのブドウ糖補給用。休憩時間に食べる)
- □ 常備薬(頭痛薬、胃薬など。普段使い慣れているもの)
- □ レビューブック or 最終確認用のまとめノート(1冊だけ)
当日の心構え
- 前日は早く寝る:新しい知識を詰め込むより、睡眠を優先する。寝不足は判断力を低下させる
- 朝食を必ず食べる:脳のエネルギー源はブドウ糖。朝食を抜くとパフォーマンスが下がる
- 余裕を持って到着する:会場には開場時間の30分前を目安に到着。遅刻はパニックの元
- わからない問題は飛ばす:1問に時間をかけすぎない。マークシートで仮回答して先に進み、時間があれば戻る
- 午前の手応えを午後に引きずらない:午前の出来が悪くても、午後で挽回できる。切り替えが大切
- マークミスに注意:問題番号とマークシートの番号がズレていないか、10問ごとに確認する
- 最後の1秒まで諦めない:1点の差で合否が分かれることは実際にある。残り時間ギリギリまで見直しを
まとめ:正しい勉強法+計画的なスケジュール=合格
看護師国家試験は、正しい方法で継続的に勉強すれば合格できる試験です。合格率90%という数字は、裏を返せば「10人に1人は落ちる」ということです。その10%に入らないためには、この記事で紹介した以下の3つが重要です。
- 6ヶ月前からスタートする:余裕を持った計画で、弱点を着実に潰していく
- 過去問を最低3周する:「見たことがある問題」を増やすことが得点力に直結する
- 必修問題を確実に押さえる:一般・状況設定が良くても、必修で落ちたら不合格。最優先で対策する
国試対策と同時に進めるのが就職活動です。内定を早く獲得すれば、秋以降は国試対策に集中できます。就活と国試を効率よく両立するために、レバウェル看護のような就職支援サービスを活用するのもひとつの方法です。求人紹介から面接対策までプロがサポートしてくれるため、就活にかかる時間と労力を減らし、その分を国試対策に回すことができます。
合格はゴールではなく、看護師としてのスタートラインです。この記事のスケジュールを参考に、計画的に準備を進め、自信を持って試験に臨んでください。あなたの合格を心から応援しています。





