※ 本記事にはプロモーション(アフィリエイトリンク)が含まれています
薬の計算は、正しい公式と手順を覚えれば、計算が苦手な方でも確実にできるようになります。「滴下速度の計算が自信ない」「薬液の希釈計算がわからない」という看護学生は多いですが、臨床で使う計算パターンは限られています。この記事では、点滴滴下速度の公式、薬液希釈の計算方法、小児の体重別投与量の算出法まで、練習問題付きで解説します。計算ミスを防ぐためのダブルチェックのコツも紹介しますので、実習や国試対策に活用してください。
この記事でわかること
- 点滴滴下速度の公式と実践的な練習問題の解き方
- 薬液希釈の計算方法と臨床で使える換算テクニック
- 計算ミスを防ぐダブルチェックの具体的な方法
点滴滴下速度の計算|基本公式を完全マスター
点滴滴下速度の計算は、看護師が最も頻繁に行う薬の計算です。基本公式を確実に覚えましょう。
基本公式
滴下速度を求める基本公式は以下のとおりです。
1分間の滴下数 = 総輸液量(mL)× 1mLあたりの滴数 ÷ 投与時間(分)
ここで重要なのが「1mLあたりの滴数」です。輸液セットの種類によって異なります。
- 成人用輸液セット:1mL = 20滴(一般輸液用として最も使用頻度が高い)
- 小児用輸液セット(微量用):1mL = 60滴(少量を正確に投与する必要がある場合に使用)
練習問題1:基本
問題:生理食塩水500mLを4時間で投与する。成人用輸液セット(20滴/mL)を使用する場合、1分間の滴下数はいくつか。
解答:
- 投与時間を分に変換する:4時間 = 4 × 60 = 240分
- 公式に代入する:500 × 20 ÷ 240 = 10,000 ÷ 240 ≒ 41.7
- 答え:約42滴/分(端数は繰り上げる)
練習問題2:小児用セット
問題:5%ブドウ糖液200mLを6時間で投与する。小児用輸液セット(60滴/mL)を使用する場合、1分間の滴下数はいくつか。
解答:
- 投与時間を分に変換する:6時間 = 360分
- 公式に代入する:200 × 60 ÷ 360 = 12,000 ÷ 360 ≒ 33.3
- 答え:約33滴/分
練習問題3:mL/時から滴下数へ
問題:輸液ポンプの指示が80mL/時の場合、成人用輸液セットでの1分間の滴下数はいくつか。
解答:
- 1時間あたり80mLを1分間あたりに換算:80 ÷ 60 ≒ 1.33mL/分
- 滴数に変換:1.33 × 20 ≒ 26.7
- 答え:約27滴/分
実習・国試だけで手一杯…就職活動の準備できてますか?
「レバウェル看護」は看護学生の就職もサポート。希望の診療科・エリア・給与から求人を無料で紹介。先輩ナースの口コミで職場の雰囲気もわかります。
就職先を探してみる※ 完全無料・LINEで気軽に相談OK
薬液希釈の計算方法
薬液の希釈計算は、薬を指定の濃度に調製する際に必要です。基本的な考え方を身につけましょう。
基本の考え方:薬の量(mg)を求める
バイアルやアンプルに表示されている濃度から、必要な薬液量を計算します。
必要な薬液量(mL)= 必要な薬の量(mg)÷ 薬液の濃度(mg/mL)
練習問題4:注射薬の希釈
問題:ヘパリンナトリウム5,000単位/5mLのバイアルから、1,000単位を取り出したい。何mL吸い上げればよいか。
解答:
- バイアルの濃度を計算する:5,000単位 ÷ 5mL = 1,000単位/mL
- 必要な量を計算する:1,000単位 ÷ 1,000単位/mL = 1mL
- 答え:1mL
練習問題5:パーセント濃度からの計算
問題:2%リドカイン(キシロカイン)20mLのアンプルには何mgのリドカインが含まれているか。
解答:
- パーセント濃度の定義:2% = 100mL中に2g = 1mL中に20mg
- 20mL中の薬の量:20mg/mL × 20mL = 400mg
- 答え:400mg
パーセント濃度の換算ルール(必ず覚える):1% = 10mg/mL
小児の体重別投与量の計算
小児の薬用量は体重あたりで計算されることが多く、正確な計算が求められます。
基本公式
小児の投与量 = 体重(kg)× 体重あたりの用量(mg/kg)
練習問題6:小児の投与量
問題:体重15kgの小児にアセトアミノフェン10mg/kgを投与する。投与量は何mgか。また、アセトアミノフェンシロップ(2%:20mg/mL)を使用する場合、何mL投与するか。
解答:
- 投与量の計算:15kg × 10mg/kg = 150mg
- シロップ量の計算:150mg ÷ 20mg/mL = 7.5mL
- 答え:150mg、シロップ7.5mL
小児の計算で特に注意すべき点
- 体重の確認:直近の体重を確認する。推定体重ではなく実測体重を使用する
- 上限量の確認:体重で計算した結果が成人量を超えていないか確認する
- 単位の統一:mg、g、mcg(μg)の単位を必ず統一してから計算する。1g = 1,000mg、1mg = 1,000mcg
輸液ポンプとシリンジポンプの設定
臨床では手動の滴下調整だけでなく、輸液ポンプやシリンジポンプを使用する機会も多いです。
輸液ポンプ
輸液ポンプは「mL/時」で設定します。滴下数を計算する必要はありませんが、指示量が正しく設定されているかのダブルチェックは必須です。
- 設定例:500mLを8時間で投与 → 500 ÷ 8 = 62.5mL/時 → ポンプに63mL/時と設定
- 確認事項:残量と予定終了時刻が合っているか、ルートに閉塞やエアがないか
シリンジポンプ
シリンジポンプは「mL/時」で微量の薬剤を持続投与する際に使用します。高濃度の薬剤を扱うため、設定ミスが重大な事故につながります。
- 設定例:ドパミン600mg/50mLを3γ(3μg/kg/分)で投与。体重60kgの場合 → 3 × 60 = 180μg/分 → 180 × 60 = 10,800μg/時 = 10.8mg/時 → 10.8mg ÷ (600mg/50mL) = 10.8 ÷ 12 = 0.9mL/時
- γ計算の公式:投与速度(mL/時)= γ × 体重(kg)× 60 ÷ 濃度(mg/mL)÷ 1,000
理想の就職先、一人で探していませんか?
病院の内部情報や面接対策まで、専任アドバイザーが完全無料でサポート。早めの登録で好条件の求人を逃さずチェックできます。
無料で就職相談する※ 1分で登録完了・就職時期が先でもOK
計算ミスを防ぐダブルチェックのコツ
薬の計算ミスは医療事故に直結します。以下のコツを実践し、ミスを防ぎましょう。
計算ミスを防ぐ7つのルール
- 単位を必ず書く:数字だけでなく「500mL」「20滴/mL」のように単位を毎回記載する。単位の書き忘れが計算ミスの最大原因
- 計算は2回行う:1回目の計算結果を見ずに、もう一度同じ計算をやり直す。結果が一致すれば正しい
- 概算で妥当性を確認する:計算結果が現実的かどうかを感覚的にチェックする。「500mLを4時間で投与するのに1分間200滴? → おかしい」
- 電卓を使う:暗算に頼らず電卓を使用する。ただし電卓の入力ミスもあるため、2回計算する
- 別の人にも計算してもらう:臨床では別の看護師にも計算してもらいダブルチェックする。実習では指導者に確認する
- 指示の「0」に注意する:「0.5mL」と「5mL」、「0.1mg」と「1mg」など、小数点の見落としに注意する
- 変更時は最初から計算し直す:投与速度が変更になった場合、途中から修正するのではなく最初から計算し直す
まとめ|薬の計算は「公式+ダブルチェック」で安全を守る
薬の計算は、正しい公式を覚え、手順どおりに実行し、必ずダブルチェックすることで確実に行えるようになります。計算が苦手でも、手順を省略しなければミスは防げます。実習中は計算結果を必ず指導者に確認してもらい、臨床では別の看護師とのダブルチェックを習慣化しましょう。
国家試験でも薬の計算問題は頻出です。この記事の練習問題を繰り返し解き、公式を自然に使えるレベルまで定着させてください。計算力は練習量に比例して向上します。
心電図の読み方が苦手な方は「心電図の読み方ガイド」もあわせてご覧ください。







