プリセプターが辛い看護師へ|指導と業務を両立する7つの具体策【経験者が解説】

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プリセプターを任されて「辛い」「もう無理かもしれない」と感じているあなたは、決しておかしくありません。プリセプター制度は看護師3〜5年目に任されることが多い役割ですが、自分の業務をこなしながら新人を指導する負担は想像以上に大きいものです。日本看護協会の調査では、プリセプター経験者の約70%が「精神的に辛かった」と回答しています。本記事では、プリセプターが辛い5つの原因を整理したうえで、明日から実践できる具体的な対処法を7つご紹介します。

この記事でわかること

  • プリセプターが辛いと感じる5つの具体的な原因
  • 指導と業務を両立するための7つの対処法
  • 「プリセプターを降りたい」と思った時の現実的な選択肢
  • プリセプター経験が将来のキャリアにどう活きるか
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プリセプターを任されて辛いと感じるのは当たり前

まず最初に伝えたいのは、プリセプターが辛いと感じること自体がまったく正常な反応だということです。看護師3〜5年目は、ようやく自分の看護に自信が持てるようになってきた時期です。そのタイミングで「新人の教育も担当してね」と言われるのですから、負担を感じて当然です。

プリセプターは、自分の患者を受け持ちながら新人の指導・フォローも行います。つまり、1人分の業務量に加えて、教育という全く別の仕事が上乗せされる状態です。それなのに「プリセプターなんだからしっかりやりなさい」と周囲から求められ、自分の気持ちを吐き出す場がないまま追い詰められる看護師が後を絶ちません。

あなたが辛いと感じているのは、あなたが弱いからではなく、制度的に無理がある環境で頑張りすぎているからです。まずはその点を認めてあげてください。

プリセプターが辛い5つの理由

プリセプターとして辛さを感じる原因は、大きく5つに分類できます。自分がどのパターンに当てはまるか、整理してみましょう。

理由1:自分の業務+新人指導で時間が足りない

これが最も多い悩みです。通常業務だけでも残業が発生することがある中、新人の指導・確認作業が加わります。具体的には以下のような時間が追加で必要になります。

  • 新人が実施する処置の見守り・ダブルチェック(1回あたり10〜20分)
  • 新人の記録の確認と修正指導(1日30分〜1時間)
  • 新人との振り返り・フィードバック(1日15〜30分)
  • 指導記録の記入(1日15分)
  • プリセプター会議への出席(月1〜2回、各1時間)

合計すると、1日あたり1〜2時間の追加業務が発生します。これだけの時間を確保するのは現実的に厳しく、結果として自分の業務の残業が増えたり、休憩を削ったりすることになります。

理由2:新人が思うように成長しない焦り

「何度教えても同じミスを繰り返す」「もう3ヶ月経つのに基本的な手技が身についていない」。新人の成長スピードが自分の期待と合わないとき、強い焦りを感じます。自分が新人だった頃のことを棚に上げて、「なぜできないのか」とイライラしてしまい、そんな自分にさらに自己嫌悪を感じる悪循環に陥ることもあります。

実際には、新人の成長ペースは個人差が大きく、3ヶ月で独り立ちできる人もいれば、1年かかる人もいます。しかしプリセプターとしては「自分の指導が悪いのでは」と自分を責めてしまいがちです。

理由3:先輩・師長からのプレッシャー

「あの新人、ちゃんと指導してる?」「もっとしっかり見てあげないと」。先輩や師長からの何気ない一言が、プリセプターにとっては大きなプレッシャーになります。新人がインシデントを起こした際に「プリセプターの教育が足りない」と暗に責められることもあります。

また、自分がプリセプターだった先輩から「私の時代はもっと大変だった」と言われると、つらさを訴えることすらできなくなります。世代間の「指導文化の違い」が、プリセプターを孤立させる一因になっています。

理由4:新人との世代ギャップ・コミュニケーションの壁

3〜5年目のプリセプターと新人の年齢差は数歳ですが、その数歳の差でもコミュニケーションスタイルや価値観の違いを感じることがあります。

  • 指摘すると泣いてしまう、黙り込んでしまう
  • メモを取らない、同じ質問を何度もする
  • 「分かりました」と言うが、実際にはできていない
  • 業務後の振り返りに消極的で、早く帰りたい様子
  • 叱ると翌日から態度が変わる(避けるようになる、口をきかなくなる)

これらの行動にどう対応すればいいか分からず、「注意したいけど嫌われたくない」「厳しくしすぎてパワハラと思われたらどうしよう」と悩むプリセプターは非常に多いです。

理由5:「自分もまだ一人前じゃないのに」という不安

3〜5年目は、自分自身もまだ成長途上です。急変対応に自信がない、アセスメントが合っているか不安、先輩に聞かないと判断できないことがある。そんな状態で人に教える立場になること自体が、大きな不安の源です。

新人から「先輩、これってどうすればいいですか?」と聞かれて即答できないとき、「自分がこんなレベルで教えていいのか」と自己肯定感が下がります。プリセプターを引き受けたことで、かえって自分の未熟さを突きつけられるような感覚です。

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明日から実践できる7つの具体的な対処法

辛さの原因が整理できたら、次は具体的な対処法です。すべてを一度に実践する必要はありません。自分の状況に合うものから1つずつ試してみてください。

対処法1:完璧な指導者にならなくていい(70点主義)

プリセプターに任命されると、「良い先輩でなければ」「ちゃんと教えなければ」という責任感から完璧を目指してしまいがちです。しかし、完璧な指導者など存在しません

70点の指導ができていれば合格です。具体的には以下を意識しましょう。

  • 新人の安全を確保できている→OK
  • 新人が質問しやすい雰囲気を作れている→OK
  • 大きなミスが起きた時にフォローできている→OK

それ以上のことは「できたら理想」であって「できないとダメ」ではありません。自分にとってのハードルを意識的に下げることで、精神的な余裕が生まれます。

対処法2:プリセプティーとの週1面談を仕組み化する

新人との日々のやり取りが場当たり的になると、お互いにストレスが溜まります。週に1回、15〜20分の定期面談を設定することで、以下の効果が得られます。

  • 「何ができるようになったか」を一緒に振り返ることで、新人の成長を可視化できる
  • 新人が抱えている不安や疑問を聞き出す場になる
  • 毎日の細かい指摘が減り、プリセプターの心理的負担が軽くなる
  • 「面談の時に話そう」と思えることで、日常業務中のストレスが軽減される

面談は「評価する場」ではなく「一緒に振り返る場」として位置づけることがポイントです。「今週できるようになったことは?」「困っていることは?」の2つの質問から始めるだけでも十分です。

対処法3:チーム全体で育てる意識に切り替える

プリセプター制度の最大の問題点は、新人教育の責任が1人のプリセプターに集中することです。しかし本来、新人を育てるのはチーム全体の仕事です。

以下のアプローチでチーム全体を巻き込みましょう。

  • 他の先輩にも指導をお願いする:「○○の手技は△△先輩が得意なので、教えてもらえますか?」と具体的に依頼する
  • チームカンファレンスで新人の成長を共有する:「今週、○○ができるようになりました」と報告することで、チーム全体の関心を引き出す
  • 新人に「いろんな先輩から学ぶ」ことを伝える:「私だけが先生じゃないから、他の先輩にもどんどん聞いてね」と明示する

プリセプターシップからチームナーシングの意識に切り替えることで、1人で抱え込む状態から脱出できます。

対処法4:指導記録テンプレートで効率化する

指導記録の作成に毎日15分以上かけているなら、テンプレートを作成して効率化しましょう。以下の項目を定型化するだけで、記入時間を半分以下に短縮できます。

  • 日付:自動入力
  • 今日の指導内容:選択式(見守り/指導/確認/フィードバック)
  • 新人の到達度:3段階評価(要見守り/一部自立/自立)
  • 次回の指導ポイント:1行のみ
  • 特記事項:ある場合のみ記入

完璧な記録を目指す必要はありません。「記録のための記録」にならないよう、本当に必要な情報だけを残すことが大切です。もし病棟のフォーマットが非効率だと感じたら、師長に改善を提案してみてもいいでしょう。

対処法5:同期のプリセプター同士で悩みを共有する

同じ時期にプリセプターを任された同期がいるなら、定期的に悩みを共有する場を作りましょう。「分かる、私も同じ」の一言がどれほど救いになるか、経験した人なら分かるはずです。

  • 月1回の「プリセプターランチ会」を同期で開催する
  • LINEグループで日々の愚痴や相談を気軽にやり取りする
  • 「うちの新人はこうだけど、そっちは?」と情報交換することで視野が広がる

同期がいない場合は、他の病棟のプリセプターと繋がるのも一つの方法です。看護部主催のプリセプター研修があれば、そこで知り合った人とつながりを作っておくと心強いです。

対処法6:師長への相談タイミングと伝え方

「師長に相談したいけど、弱音を吐くようで言い出せない」という声をよく聞きます。しかし、限界を超える前に相談することは、弱さではなく適切なリスク管理です。

師長への相談を成功させるポイントは以下のとおりです。

  • タイミング:師長が比較的落ち着いている午後の時間帯を選ぶ。「5分だけお時間いただけますか?」と前置きする
  • 伝え方:感情ではなく事実ベースで伝える。「辛いです」だけでなく、「業務量が○○で、指導に△△時間かかっていて、残業が月○時間増えています」と具体的に
  • 提案をセットにする:「困っています」だけでなく、「○○のサポートがあると助かります」と改善案も添える

たとえば「新人の○○の手技指導について、△△先輩にも協力をお願いしていいですか?」「プリセプター業務がある日は受け持ち人数を1人減らしてもらえると助かります」など、具体的な要望を伝えると師長も動きやすくなります。

対処法7:自分のメンタルケアを最優先にする

プリセプターとして新人のケアに気を遣うあまり、自分自身のケアをおろそかにしていませんか? あなたが倒れたら、新人も困ります。自分のメンタルケアは最優先事項です。

  • 仕事とプリセプター業務の「オフ」を作る:帰宅後や休日は新人のことを考えない時間を意識的に作る
  • 体を動かす:運動はストレス解消に最も効果的。ジムに通えなくても、通勤路の一部を歩くだけでもいい
  • 泣きたい時は泣く:感情を溜め込まない。信頼できる友人やパートナーに話すだけで気持ちが楽になる
  • 睡眠を最優先にする:指導記録の作成を翌朝に回してでも、睡眠時間を確保する
  • 必要であれば専門家に相談する:病院内の相談窓口や産業カウンセラーの利用をためらわないこと
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「プリセプターを降りたい」と思った時の選択肢

対処法を試しても状態が改善しない場合、「プリセプターを降りたい」と考えることもあるでしょう。その気持ちは決して間違いではありません。以下の選択肢を検討してみてください。

選択肢1:師長に正直に相談し、サポート体制を見直してもらう

プリセプターを完全に降りる前に、まずはサポート体制の見直しを相談しましょう。具体的には「サブプリセプターをつけてほしい」「受け持ち患者数を減らしてほしい」「プリセプティーとの相性が合わないので交代を検討してほしい」などです。師長も、プリセプターが潰れることは望んでいません。

選択肢2:プリセプターの交代を申し出る

プリセプティーとの相性が明らかに合わない場合、交代は合理的な判断です。「相性が合わない」ことは人間関係では普通のことであり、恥ずかしいことではありません。新人にとっても、相性の良いプリセプターに変わった方が成長しやすい場合があります。

選択肢3:自分の心身の限界を認め、休養を取る

心身に明確な不調(不眠、食欲不振、出勤前の腹痛や涙、休日も仕事のことが頭から離れないなど)が出ている場合は、医療者としての判断で休養を優先してください。「プリセプター業務が原因で体調を崩している」と師長に伝えれば、業務の見直しや一時的な休養の調整が可能です。

心身の不調が続く場合は、看護師のバーンアウトチェックリストと回復ガイドの記事も参考にしてください。自分の状態を客観的に把握することが、適切な対処の第一歩です。

プリセプター経験が将来のキャリアに活きる理由

最後に、今は辛くても、プリセプター経験が将来のキャリアに確実にプラスになることをお伝えしておきます。

マネジメントスキルの基礎が身につく

プリセプターは、看護師として初めて「人を育てる」経験です。この経験で培われるスキルは、将来の主任・師長・看護部長といった管理職に必要なマネジメントスキルそのものです。具体的には以下の能力が磨かれます。

  • 観察力:新人の小さな変化(表情、態度、技術の向上)に気づく力
  • フィードバック力:相手の成長段階に合わせて伝え方を変える力
  • 調整力:新人の能力と業務のバランスを調整する力
  • 忍耐力:すぐに結果が出なくても待つ力

転職市場での評価が高い

看護師の転職において、「プリセプター経験あり」は強力なアピールポイントです。採用する側にとって、後輩指導ができる人材は即戦力として非常に魅力的です。特に以下の転職先で高く評価されます。

  • 教育体制を強化したい中小規模病院:プリセプター経験者をリーダー候補として採用したいニーズが高い
  • 訪問看護ステーション:新人育成の仕組みを作れる人材が求められている
  • 看護教育機関:臨床での指導経験は、教育者への転身に直結する

自分自身の看護観が深まる

人に教えることで、自分の看護を言語化する機会が増えます。「なぜこの手順でやるのか」「なぜこのアセスメントが重要なのか」を新人に説明する過程で、自分自身の看護観が整理され、深まっていくのを実感するはずです。

今は「辛い」という気持ちが勝っているかもしれません。でも、プリセプター経験を通じて得られるものは確実にあります。無理をせず、使えるサポートを全部使いながら、自分のペースで乗り越えていってください。

もし今の職場環境そのものに限界を感じている場合は、「看護師を辞めたい」と思った時の判断基準と選択肢の記事も読んでみてください。辞めることは逃げではなく、自分を守るための選択です。

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