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看護師で確定申告が必要なのは、「副業の所得が年間20万円超」「医療費が年間10万円超」「ふるさと納税6自治体以上」「年の途中で退職」のいずれかに該当する方です。病院に勤めている看護師は年末調整で税金の処理が完了するため、「確定申告は自分には関係ない」と思っている方が多いでしょう。
しかし、確定申告をすることで税金が戻ってくる(還付される)ケースは意外と多くあります。この記事では、看護師が確定申告すべきケースと具体的な申告方法を、初めての方にもわかるように解説します。
看護師が確定申告をすべき5つのケース
以下のいずれかに該当する場合、確定申告をすることで税金が戻ってくるか、あるいは申告が義務になります。
ケース1:副業の所得が年間20万円を超えた
単発バイト、訪問看護のパート、医療ライター、健診バイトなど、本業以外で年間20万円を超える所得(収入から経費を引いた金額)がある場合は、確定申告が義務です。申告しないと「無申告加算税」や「延滞税」が課される可能性があります。
なお、年間所得が20万円以下でも住民税の申告は必要です。住民税は「20万円ルール」の対象外のため、所得が少額でも市区町村への申告が必要です。これを忘れると、副業が職場にバレる原因になることもあります。
ケース2:年間の医療費が10万円を超えた
本人と家族の医療費が年間10万円を超えた場合、「医療費控除」で所得税・住民税が安くなります。医療費控除は年末調整では処理できないため、確定申告が必要です。
看護師は「自分が医療従事者だから、医療費控除は関係ない」と思いがちですが、歯科矯正、レーシック、不妊治療、出産費用、通院の交通費など、対象になる費用は想像以上に幅広いです。
ケース3:ふるさと納税を6自治体以上に行った
ふるさと納税で「ワンストップ特例制度」を使える条件は、寄付先が5自治体以内であること。6自治体以上に寄付した場合は、確定申告でまとめて申告する必要があります。
また、ワンストップ特例の申請書を提出し忘れた場合も、確定申告で対応可能です。
ケース4:年の途中で退職し、再就職していない
年の途中で退職して年末調整を受けていない場合、確定申告をすることで払い過ぎた所得税が還付されます。特に上半期で退職した場合は、年間所得が少なくなるため、還付額が大きくなる可能性があります。
退職後に受け取った失業保険(雇用保険の基本手当)は非課税なので、確定申告の所得には含めません。
ケース5:住宅ローン控除の初年度
住宅を購入して住宅ローン控除を受ける最初の年は、確定申告が必要です(2年目以降は年末調整で処理可能)。住宅ローン控除は最大で年間35万円の税額控除が受けられるため、申告を忘れると大きな損失になります。
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医療費控除の計算方法と対象項目
医療費控除は、看護師が最も活用しやすい控除の一つです。正しく申告すれば数万円の税金が戻ってくることも珍しくありません。
医療費控除の計算式
医療費控除額 = 年間の医療費合計 − 保険金等で補てんされた金額 − 10万円(総所得200万円未満の場合は総所得の5%)
控除額の上限は200万円です。例えば、年間の医療費が30万円、保険金で5万円が補てんされた場合:
30万円 − 5万円 − 10万円 = 15万円の控除
所得税率が10%の看護師なら、15,000円の所得税が還付されます。さらに住民税も10%分の15,000円が翌年度に軽減されるため、合計で約30,000円のメリットです。
医療費控除の対象になるもの・ならないもの
対象になるもの(よくあるケース):
- 病院・クリニックの診察代、治療費
- 処方薬の費用
- 歯科治療費(インプラント、矯正を含む)
- 出産費用(妊婦健診、分娩費用、入院費)※出産育児一時金を差し引く
- 不妊治療費
- レーシック・ICL手術
- 通院のための交通費(電車・バス。やむを得ない場合のタクシー代)
- 入院時の食事代(病院提供のもの)
- 介護保険サービスの自己負担分(一部)
- 市販薬(セルフメディケーション税制の対象品)
対象にならないもの:
- 美容整形手術
- 健康診断・人間ドック(異常が見つかった場合は対象になる)
- 予防接種(インフルエンザ、コロナ等)
- 入院時のパジャマ代、差額ベッド代(自分で希望した場合)
- メガネ・コンタクトレンズの購入費
- サプリメント
- 通院のためのマイカーのガソリン代・駐車場代
セルフメディケーション税制
年間の医療費が10万円に届かない場合でも、「セルフメディケーション税制」が使える場合があります。対象となるスイッチOTC医薬品(ドラッグストアで買える風邪薬・胃薬・花粉症の薬など)の年間購入額が12,000円を超えた場合に、超えた分が控除対象になります(上限88,000円)。
医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらか一方しか使えないため、金額を比較して有利な方を選びましょう。
副業の確定申告方法
副業の確定申告で最も重要なのは、所得区分を正しく判断することです。
雑所得として申告する場合
大半の看護師の副業は「雑所得」に該当します。単発バイトの給与は「給与所得」になりますが、ライター業・オンライン相談・講師業などの個人で受けた仕事は「雑所得」です。
雑所得の場合の記入項目は以下の通りです。
- 収入金額:副業で受け取った総額
- 必要経費:交通費、通信費、参考書籍、パソコン関連費用など
- 所得金額:収入金額 − 必要経費
雑所得は赤字(経費が収入を上回る場合)が出ても、他の所得と損益通算はできません。
事業所得として申告する場合
副業が継続的・反復的で、相応の収入(目安として年間300万円以上)がある場合は、「事業所得」として開業届を出し、青色申告することで大きな節税メリットがあります。
- 青色申告特別控除:最大65万円の控除(e-Taxで電子申告の場合)
- 赤字の繰越:赤字を3年間繰り越して翌年以降の利益と相殺できる
- 経費の幅が広い:自宅の家賃や光熱費の一部も按分して経費にできる
ただし、副業の規模が小さい場合に事業所得として申告すると、税務署に否認されるリスクがあります。判断に迷う場合は税理士に相談しましょう。
副業の住民税:普通徴収を忘れずに
確定申告書の「住民税に関する事項」欄で、「自分で納付(普通徴収)」を必ず選択してください。「特別徴収(給与天引き)」にすると、副業分の住民税が本業の給与に加算され、職場に副業がバレる可能性があります。
ふるさと納税の申告方法
ふるさと納税は、「ワンストップ特例」と「確定申告」の2つの申告方法があります。
ワンストップ特例制度(確定申告不要)
以下の条件をすべて満たす場合に利用できます。
- 寄付先が5自治体以内
- 確定申告をする予定がない(副業20万円以下、医療費10万円以下など)
- 寄付のつど申請書を提出している(翌年1月10日まで必着)
ワンストップ特例を使った場合、控除はすべて住民税から行われます(所得税からは控除されない)。申請書の提出を忘れた場合は、確定申告で対応可能です。
確定申告での申告方法
6自治体以上に寄付した場合や、他の理由で確定申告する場合は、「寄附金控除」として申告します。必要な書類は以下の通りです。
- 寄附金受領証明書:各自治体から届く。ふるさと納税サイトの年間寄付額証明書(XMLデータ)でも可
- 源泉徴収票:本業の給与所得を記入するため
確定申告する場合、ワンストップ特例の申請は無効になります。確定申告書にすべてのふるさと納税(ワンストップ特例を申請済みのものも含む)を記入してください。これを忘れると控除が受けられなくなるので注意しましょう。
e-Taxで確定申告する手順
確定申告は国税庁の「確定申告書等作成コーナー」からオンラインで完結できます。税務署に行く必要はありません。
必要なもの
- マイナンバーカード(ICカードリーダーまたはスマホのNFC機能で読み取り)
- 源泉徴収票(本業の給与所得)
- 副業の収入・経費資料(支払調書、領収書など)
- 医療費の領収書(医療費控除を申告する場合)
- ふるさと納税の受領証明書
- 還付金の振込先口座情報
申告の手順
- ステップ1:国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセス
- ステップ2:マイナンバーカードでログイン(スマホからも可能)
- ステップ3:「所得税の申告書を作成する」を選択
- ステップ4:源泉徴収票の内容を入力(給与所得)
- ステップ5:副業の収入・経費を入力(雑所得or事業所得)
- ステップ6:各種控除を入力(医療費控除、寄附金控除など)
- ステップ7:住民税の徴収方法を選択(副業ありなら「普通徴収」)
- ステップ8:還付金額を確認し、振込先口座を入力
- ステップ9:電子申告(送信)
申告期間は毎年2月16日〜3月15日です。還付申告の場合は1月1日から提出可能。e-Taxなら24時間いつでも申告でき、還付も2〜3週間と早い(税務署に書類提出の場合は1〜2ヶ月)。
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税理士に頼むべきケース
看護師の確定申告は、副業が「雑所得」で金額が少額であれば自分でできます。しかし、以下のケースは税理士に依頼した方が安心です。
税理士に依頼すべきケース
- 副業の年間所得が100万円を超える:事業所得として申告した方が有利な場合がある。税理士に判断を仰ぐのがベスト
- 不動産所得がある:マンション投資などの不動産収入がある場合。減価償却の計算が複雑
- 退職金の受け取り方で迷っている:一時金vs年金の税負担シミュレーションは税理士の専門領域
- FXや仮想通貨で利益が出た:分離課税や損益通算の判断が必要
- 税務調査が入りそう:過去に無申告や修正申告がある場合
税理士への依頼費用の目安
- 副業の確定申告(雑所得):年間3万〜5万円
- 副業の確定申告(事業所得・青色申告):年間5万〜15万円
- 不動産所得を含む確定申告:年間10万〜20万円
「自分でやると間違えそう」「時間がもったいない」という方は、最初の1年だけ税理士に頼んで、やり方を覚えたら2年目から自分でやるという方法もおすすめです。
まとめ:確定申告で損をしない看護師になろう
看護師の確定申告のポイントを整理します。
- 副業所得20万円超、医療費10万円超、ふるさと納税6自治体以上、年途中退職のいずれかに該当したら確定申告を
- 医療費控除は出産費用・歯科矯正・通院交通費なども対象。10万円超なら必ず申告を
- 副業は「普通徴収」を選んで職場バレを防ぐ
- ふるさと納税は5自治体以内ならワンストップ特例が便利。確定申告する場合は全件を記入
- e-Taxならスマホで完結。還付も2〜3週間で早い
確定申告を正しく行うことで、年間数万円の節税が可能です。とはいえ、節税にも限界があります。手取りを根本的に増やしたいなら、年収そのものを上げることが最も効果的です。看護師は売り手市場が続いており、転職で年収50万〜100万円アップは十分に現実的。自分の市場価値を確認してみることで、新しい選択肢が見えてくるかもしれません。



