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採血は看護学生にとって最も緊張する手技の一つですが、正しい手順とコツを知っていれば確実に上達します。初めての採血で失敗するのは珍しいことではありません。大切なのは、手順を正確に理解し、血管の選び方や穿刺のポイントを事前に把握しておくことです。この記事では、採血の一連の流れを8ステップに分けて丁寧に解説します。
この記事でわかること
- 採血の準備から後片づけまでの正しい8ステップ手順
- 穿刺に適した血管の選び方と見つけにくい血管への対処法
- 患者さんの緊張を和らげる声かけと痛みを軽減するコツ
採血に必要な物品と事前準備
採血をスムーズに行うためには、必要な物品をすべて揃えてから患者さんのもとに向かうことが鉄則です。途中で物品を取りに戻ると、患者さんの不安が増し、手技にも集中できなくなります。
必要な物品一覧:
- 真空採血管(指示された検査項目に対応するもの)
- 翼状針(または直針)とホルダー
- 駆血帯
- アルコール綿(消毒用)
- 絆創膏または止血テープ
- 手袋(未滅菌ディスポーザブル)
- 廃棄用の針捨てボックス(シャープスコンテナ)
- トレイ
物品を準備したら、採血指示書を再度確認します。患者氏名、検査項目、必要な採血管の種類と本数を声に出して確認する習慣をつけましょう。真空採血管には抗凝固剤の種類によって色分けされたキャップがついていますので、必ず正しい色の採血管を選びます。
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採血の8ステップ手順
以下の手順を一つずつ確実に行いましょう。焦らず丁寧に進めることが成功の秘訣です。
ステップ1:患者確認と説明
患者さんにフルネームと生年月日を名乗っていただき、リストバンドと照合します。採血の目的を簡潔に説明し、「少しチクッとしますが、すぐに終わりますのでご安心ください」と声をかけます。過去に採血で気分が悪くなったことがないか、アレルギー(ラテックスアレルギーなど)がないかも確認します。
ステップ2:手指衛生と手袋装着
手指消毒をしっかり行い、ディスポーザブル手袋を装着します。採血は血液に触れる処置であり、標準予防策(スタンダードプリコーション)として手袋の着用が必須です。
ステップ3:血管の選択と駆血
肘窩の血管を中心に穿刺する血管を選びます。駆血帯を穿刺部位の7〜10cm上方(中枢側)に巻きます。駆血帯を巻いてから1分以内に穿刺することが望ましいため、血管が見つかるまでの時間も考慮しましょう。
穿刺に適した血管の優先順位:
- 正中皮静脈:肘窩の中央を走る血管。太くて固定しやすく、最も穿刺しやすい
- 橈側皮静脈:肘窩の親指側。比較的太いが、やや深い位置にあることがある
- 尺側皮静脈:肘窩の小指側。近くに正中神経が走るため、神経損傷のリスクに注意
ステップ4:消毒と穿刺
穿刺部位をアルコール綿で中心から外側に向かって円を描くように消毒します。消毒後は穿刺部位に触れないこと。乾燥するまで数秒待ちます。
穿刺は針の切面(ベベル)を上にして、皮膚に対して15〜30度の角度で刺入します。血管に針が入ると「プチッ」という手応え(血管壁を貫く感触)があり、翼状針の場合はチューブ内に血液が逆流してきます。
ステップ5:採血管への採取
針が血管内に入ったことを確認したら、採血管をホルダーに押し込みます。複数の採血管に採取する場合は、凝固への影響を最小限にするため、正しい順番で採取します。一般的な順番は、凝固検査用(水色)→血算用(紫)→生化学用(茶・黄)→血糖用(灰)です。採血管を交換するときは針がぶれないよう、ホルダーをしっかり固定します。
ステップ6:駆血帯の解除と抜針
必要量の採血が完了したら、まず駆血帯を外します。駆血帯を外す前に抜針すると内出血の原因になるため、必ず「駆血帯を外してから抜針する」という順番を守ります。アルコール綿を穿刺部位に軽く当て、素早く針を抜きます。
ステップ7:止血と確認
抜針後はアルコール綿の上から穿刺部位を5分間しっかり圧迫止血します。「揉まないでください」と患者さんに伝えましょう。揉むと内出血(皮下血腫)の原因になります。止血を確認したら絆創膏を貼ります。抗凝固薬を服用している患者さんは止血に時間がかかるため、10分以上の圧迫が必要です。
ステップ8:後片づけと確認
使用した針はリキャップせず、直ちにシャープスコンテナに廃棄します。採血管に患者さんのラベルが正しく貼られていることを確認し、検体を速やかに検査室に提出します。手袋を外し、手指消毒をして完了です。
血管が見つかりにくいときの対処法
高齢者や脱水傾向のある患者さんでは、血管が見えにくい・触れにくいことがよくあります。以下の方法を試してみましょう。
- 温める:蒸しタオルを肘窩に2〜3分当てると血管が拡張して見えやすくなる
- 手を握ってもらう:グーパーを数回繰り返すと静脈還流が促進される
- 腕を下げる:心臓より低い位置にすると静脈がうっ滞して怒張しやすくなる
- 目だけでなく触診で確認:見えなくても弾力のある索状物として触れる血管がある
- 手背の血管を使う:肘窩で適切な血管が見つからない場合は手背も選択肢になる
それでも適切な血管が見つからない場合は、無理に穿刺せず、指導者に相談しましょう。患者さんに何度も針を刺すことは避けるべきであり、2回穿刺して取れない場合は交代するのが一般的なルールです。
患者さんへの声かけのポイント
採血が上手い看護師は、技術だけでなく声かけも上手です。患者さんの緊張を和らげるコミュニケーションは採血の成功率を高めます。
採血前の声かけ例:
- 「これから採血をさせていただきます。少しチクッとしますが、すぐに終わりますのでご安心ください」
- 「過去に採血で気分が悪くなったことはありますか?」
- 「いつもどちらの腕で採血されていますか?」(取りやすい血管の情報が得られることがある)
穿刺時の声かけ例:
- 「消毒しますね。少し冷たいです」
- 「針を刺しますね。チクッとしますよ」(刺す瞬間を予告することで不意打ちを避ける)
- 「お手元はリラックスしてくださいね」(力が入ると血管が逃げやすくなる)
採血中・採血後の声かけ例:
- 「順調に採れていますよ。もう少しで終わります」
- 「はい、終わりました。5分間しっかり押さえていてくださいね。揉まないようにお願いします」
- 「気分は悪くないですか? めまいなどはありませんか?」
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採血でよくある失敗とその対策
看護学生が採血で経験しやすい失敗パターンと、その対策をまとめました。
- 血管を貫通してしまう:針を深く刺しすぎが原因。穿刺角度を15〜20度に浅くし、血液の逆流を確認したらそれ以上進めない
- 血管が逃げる:皮膚を穿刺部位の下方に引っ張って血管を固定してから穿刺する。患者さんにリラックスしてもらうことも重要
- 血液が採れない・途中で止まる:針先が血管壁に当たっている可能性。針を少し回転させるか、わずかに引き戻してみる
- 内出血を作ってしまう:駆血帯を外してから抜針する順番を必ず守る。止血時間を十分確保する
- 迷走神経反射(VVR)が起きる:顔面蒼白、冷汗、気分不良が出現したら直ちに採血を中止し、仰臥位にして下肢を挙上する
まとめ:練習と準備が採血の自信をつくる
採血は回数を重ねることで確実に上達する手技です。最初は緊張するのが当たり前ですが、手順を正確に覚え、物品の準備を万全にし、患者さんとのコミュニケーションを丁寧に行うことで、一つずつ不安を解消できます。
最も大切なのは安全管理です。針刺し事故を防ぐため、リキャップは絶対にしないこと、使用済みの針は直ちにシャープスコンテナに捨てることを徹底しましょう。失敗を恐れすぎず、しかし安全には最大限の注意を払う。その姿勢が看護師としての成長につながります。
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