排尿自立支援加算は、患者の下部尿路機能の回復を目的としたチーム医療への評価として 2020 年度改定で新設された加算です。週 200 点 × 最大 12 週(合計 2,400 点)算定でき、2026 年改定で研修項目と施設基準の一部が更新されました。本記事では対象看護師の要件から算定の流れまで、病棟が押さえるべきポイントをまとめます。
算定の基本(2026 年版)
| 項目 | 内容 |
| 点数 | 200 点 / 週 |
| 算定上限 | 同一入院中 1 回、最大 12 週 |
| 対象患者 | 尿道カテーテル抜去後に排尿自立の可能性がある者 |
| 算定起算日 | 排尿自立支援計画の作成日 |
施設基準 3 要件
- 排尿ケアチームの設置:医師・看護師・理学療法士等で構成
- 研修修了看護師の配置:所定の研修を修了した常勤看護師 1 名以上
- 院内マニュアル整備:排尿自立に係る手順書・評価票が整備されていること
研修対象者・指定研修一覧
算定に必要な「所定の研修」は下記のいずれか。2026 年版は一部内容がアップデートされています。
- 日本看護協会「排尿自立指導」認定看護師教育課程
- 日本創傷・オストミー・失禁管理学会「排尿自立ケア看護師研修」
- 厚労省が認める都道府県看護協会の同等研修
研修時間は 16 時間以上、排尿に関する解剖生理・排尿評価・下部尿路機能障害のアセスメント・排泄介助技術・多職種連携の 5 領域を含む必要があります。
算定フロー(チェックリスト)
- □ 尿道カテーテル抜去日を診療録に記載
- □ 抜去後 48 時間以内に排尿自立支援計画を作成
- □ 患者・家族へ計画を説明し同意取得
- □ 週 1 回以上の排尿ケアカンファレンスを開催(議事録必須)
- □ 評価票で下部尿路機能を毎週評価
- □ 12 週終了 or 自立達成時に終了サマリを作成
算定漏れが多いポイント
- カンファ記録の 参加者氏名と職種 の明記漏れ
- 計画書の 患者同意署名 漏れ
- 研修修了看護師が 異動・退職した際の後任 未配置
- 排尿自立達成後も 継続算定 してしまうミス
FAQ
Q1: 同一患者で再入院時も算定できますか?
A. 前回入院時に 12 週を算定しきっていなければ、残り週数を算定可能です。新規算定起算日ではなく通算で判定します。
Q2: 研修修了看護師が産休中の扱いは?
A. 常勤要件を満たさないため、代替の研修修了看護師が必要です。不在期間中は算定できません。
Q3: 2026 年改定で研修内容はどう変わりましたか?
A. 多職種連携の時間が 2 時間 → 4 時間に拡充され、退院後の継続支援に関する講義が追加されました。既修了者は経過措置として 2027 年 3 月末まで追加研修不要です。
まとめ
- 週 200 点 × 最大 12 週 = 合計 2,400 点の算定機会
- 施設基準 3 要件:チーム設置・研修修了看護師配置・マニュアル整備
- カンファ記録と評価票が査定で最も指摘される項目
- 2026 年改定で多職種連携研修時間が拡充、未修了者は優先受講を


※ 当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています