助産師を目指す道のりで、志望動機は単なる「入試の一部」ではありません。それは自分自身のキャリアの方向性を明確にし、将来の助産師としての姿勢や価値観を形作る重要な基盤となります。
特に助産師という職業は、生命の誕生に寄り添い、女性とその家族の人生の大切な瞬間を支える特別な使命を持っています。そのため、「なぜ助産師になりたいのか」という問いへの答えは、単に試験に合格するためだけではなく、長い助産師人生を支える原動力になるのです。
本記事では、助産師を志望する方々が自分の思いを効果的に伝えるための志望動機の書き方について解説します。面接官を納得させるだけでなく、自分自身の志を明確にし、助産師としての第一歩を力強く踏み出すための具体的なアドバイスをご紹介します。
この記事を読んでほしい人
- 助産師学校や養成所の受験を控えている看護学生の方
- 看護師から助産師へのキャリアチェンジを考えている方
- 助産師を志望する理由をうまく言語化できていない方
- 助産師学校の面接対策をしたい方、志望動機の書き方に悩んでいる方
- 自分の体験をどう志望動機に活かせばいいか迷っている方
- 他の受験生と差別化できる志望動機を作りたい方
この記事で分かること
- 助産師志望動機で重視される5つの要素
- 面接官が「この人を合格させたい」と思わせる表現方法
- よくある志望動機のNG例と具体的な改善ポイント
- 自分の体験を魅力的な志望動機に変換する方法
- 合格者の志望動機例と面接官の評価ポイント
- 面接で想定される質問と効果的な回答例
- 志望動機を磨くための具体的なステップと練習方法について
助産師志望動機の構成要素

志望動機は単なる「なりたい理由」の羅列ではありません。
説得力があり、あなたの熱意が伝わる志望動機には、いくつかの重要な構成要素があります。
ここでは、効果的な志望動機に含めるべき5つの要素について詳しく解説します。
志望のきっかけ・原点
あなたが助産師を目指すようになったきっかけは何でしょうか。
多くの方が「出産の経験」「身近な人の出産に立ち会った経験」「助産師との出会い」などを挙げますが、ここで大切なのは単に「こういう経験があった」と述べるだけでなく、その経験があなたの心にどのような変化をもたらしたのかを具体的に伝えることです。
効果的な表現のポイント
具体的なエピソードを交えて説明すること、そのときの感情や考えを詳細に描写すること、なぜその経験が「助産師」という職業選択につながったのかを明確にすることが大切です。
志望のきっかけの例
「私が助産師を志したのは、姉の出産に立ち会った経験がきっかけです。陣痛で苦しむ姉の傍らで、助産師さんが専門的な知識と技術だけでなく、温かい言葉かけと共に寄り添う姿に深く感銘を受けました。
特に印象的だったのは、出産の瞬間だけでなく、妊娠期から産後まで一貫してサポートし、姉が自信を持って母親になるプロセスを支える姿でした。この経験から、私も女性の人生の大きな転機に専門家として寄り添い、支えられる助産師になりたいと強く思うようになりました」
助産師の役割についての理解
志望動機では、助産師という職業の本質や社会的役割についての理解を示すことが重要です。
単に「赤ちゃんを取り上げる仕事」という表面的な理解ではなく、助産師の多様な役割や、現代社会における助産師の重要性について言及しましょう。
助産師の役割理解のポイント
妊娠・出産・産後のケアにとどまらない助産師の広範な活動領域、女性のライフサイクル全般に関わる健康支援者としての側面、医療的ケアと心理的・社会的サポートの両方を提供する専門性についての理解を示すことが重要です。
役割理解を示す例文
「助産師は単に分娩介助を行うだけでなく、女性のライフサイクル全般にわたる健康支援者だと理解しています。妊娠前の健康相談から始まり、妊娠期のケア、分娩時の専門的支援、産後の母子ケア、さらには思春期教育や更年期のサポートまで、女性の一生に寄り添う存在です。
特に近年は核家族化や地域コミュニティの希薄化により、出産や育児の不安を抱える女性が増えている中で、助産師の役割はますます重要になっていると感じています。医学的知識と技術を持ちながらも、より自然な出産や母子の絆を尊重するという、医療と自然の橋渡しをする助産師の専門性に強く惹かれています」
自己分析(強み・資質と助産師の適性)
あなたがなぜ助産師に向いていると思うのか、どのような強みや資質を活かせると考えているのかを明確に伝えることが重要です。ここでは単なる性格特性の羅列ではなく、助産師という職業に具体的にどう結びつくのかを説明しましょう。
自己分析のポイント
看護師経験や他の経験から培った具体的なスキルや強み、助産師に必要とされる資質(共感力、冷静な判断力、コミュニケーション能力など)とあなたの特性の関連性、具体的なエピソードを交えた説明が効果的です。
自己分析の例文
「看護師として3年間、産婦人科病棟で勤務する中で、私は特に妊産婦さんとの信頼関係構築に強みを発揮してきました。例えば、初産で強い不安を抱えていた患者さんに対して、医学的な説明だけでなく、その方の気持ちや価値観を尊重した対話を心がけることで、少しずつ自信を持っていただけるよう支援した経験があります。
また、緊急時には冷静さを保ち、チームと連携して迅速に対応できる判断力も身につけてきました。これらの経験と資質は、一人ひとりの女性に寄り添いながらも、母子の安全を守るために的確な判断が求められる助産師という職業に活かせると確信しています」
将来のビジョンと目標
助産師になった後、どのような助産師を目指し、どのような貢献をしたいのかという具体的なビジョンや目標を示すことで、あなたの志の深さや長期的な展望を伝えることができます。
ビジョン・目標設定のポイント
短期的な目標と長期的なビジョンの両方を示すこと、具体的で実現可能性のある目標を設定すること、社会的意義や貢献についても言及することが大切です。
ビジョン・目標の例文
「助産師として最初の5年間は、病院での経験を積み、分娩介助の技術と知識を確実なものにしたいと考えています。特に多様な出産ケースに対応できる実践力を磨き、EBM(根拠に基づく医療)と女性の意思を尊重したケアのバランスを大切にした助産師になることを目指します。
長期的には、地域での開業や母乳育児支援の専門家としての活動も視野に入れています。特に関心があるのは、産後うつや育児不安の予防と早期支援で、助産師の専門性を活かして地域の子育て環境の向上に貢献したいと考えています」
学校・プログラムを選んだ理由
志望する学校やプログラムを選んだ具体的な理由を述べることで、あなたの志望が単なる「助産師になりたい」という漠然としたものではなく、具体的な情報収集と分析に基づいた明確な決断であることを示すことができます。
学校選択理由のポイント
その学校の特色やカリキュラムの特徴について具体的に言及すること、学校の理念や教育方針とあなたの価値観との一致点を示すこと、オープンキャンパスや説明会で得た具体的な情報を盛り込むことが効果的です。
学校選択理由の例文
「貴校を志望したのは、自然分娩を尊重しながらも高度医療との連携も重視するというバランスの取れた教育理念に共感したからです。昨年参加したオープンキャンパスでは、少人数制で実践的な技術指導が行われていることや、地域の診療所と連携した実習プログラムが充実していることに強く惹かれました。
また、卒業生の方々が助産院や病院、教育機関など多様な場で活躍されていることを知り、自分の将来の選択肢を広げられる環境だと感じました。
特に印象的だったのは、在学生の方が『一人ひとりの学生の個性や強みを活かした指導を受けられる』と話されていたことで、私自身も自分の看護師としての経験を活かしながら、不足している部分を重点的に学べる環境で成長したいと考えています」
効果的な表現方法

志望動機の内容が整理できたら、次は「どう伝えるか」という表現方法が重要になります。
同じ内容でも、表現の仕方によって相手に与える印象は大きく変わります。
ここでは、志望動機をより説得力があり、共感を得られるものにするための効果的な表現方法を紹介します。
具体性と抽象性のバランス
志望動機では、具体的なエピソードや経験と、そこから導き出された価値観や理念をバランスよく組み合わせることが重要です。
具体性だけでは単なるエピソード集になりがちですし、抽象的な理念だけでは説得力に欠けてしまいます。
バランスの取れた表現のポイント
具体的なエピソードから始め、そこから得た気づきや価値観へと展開すること、「なぜ」を掘り下げて説明すること、自分の言葉で語ることが大切です。
バランスの取れた表現例
具体性だけの例(不十分):「私は姉の出産に立ち会い、助産師さんが優しく声をかけているのを見ました。姉は痛みで大変そうでしたが、無事に出産できました」
抽象性だけの例(不十分):「私は女性の健康と幸福に貢献し、命の誕生の神秘に関わる崇高な職業である助産師になりたいと考えています」
バランスの取れた例:「姉の出産に立ち会った経験は、私の人生観を変えるものでした。陣痛で苦しむ姉に対して、助産師さんが『あなたのペースでいいんですよ』と寄り添いながらも、時には『今この瞬間を乗り越えれば赤ちゃんに会えますよ』と勇気づける姿に、専門職としての確かな判断と人間としての温かさの両立を見ました。この経験から、私は助産が単なる医療行為ではなく、女性の人生の大きな転機に寄り添い、その方の力を最大限に引き出す支援であることを実感しました。この『寄り添いながら力を引き出す』という助産の本質に深く共感し、自分もそのような支援者になりたいと強く思うようになったのです」
「問題意識→解決策」の構成
志望動機では、社会的課題や問題意識を示し、それに対してあなたが助産師としてどう貢献したいかという解決策や展望を示す構成が効果的です。
これにより、あなたの志望が単なる個人的な希望を超えた、社会的意義のあるものだということを伝えることができます。
問題意識→解決策の構成ポイント
現代社会における出産や女性の健康に関する具体的な課題や問題点を挙げ、その問題に対してあなたが助産師としてどのように取り組みたいかを述べ、実現可能性のある具体的な貢献方法を示すことが有効です。
問題意識→解決策の例文
「現代社会では、核家族化や地域コミュニティの希薄化により、妊娠・出産・育児の経験や知識が世代間で継承されにくくなっています。
そのため、初めての妊娠・出産に不安を抱える女性が増え、産後うつや育児不安が社会問題となっています。この課題に対して、私は助産師として単に安全な出産をサポートするだけでなく、妊娠期から産後まで一貫した関わりを持ち、女性たちが自信を持って母親になるプロセスを支援したいと考えています。
具体的には、病院での勤務経験を積んだ後、地域での母親学級や産後ケア、訪問支援などの活動を通じて、専門的知識を持つ身近な相談相手として、女性とその家族を支える存在になりたいと思います」
個性的かつ誠実な表現
志望動機は、あなた自身の言葉で、誠実に語ることが最も重要です。模範解答や一般的な美辞麗句を並べるのではなく、あなたにしか語れない経験や思いを率直に表現しましょう。
個性的かつ誠実な表現のポイント
型にはまった表現や美辞麗句を避け、自分の言葉で語ること、自分の弱みや課題も含めた率直な自己分析を示すこと、「私は〜と思います」「〜したいです」など、一人称での表現を心がけることが効果的です。
個性的かつ誠実な表現例
「正直に申し上げると、私が最初に看護師になったのは『人の役に立つ仕事がしたい』という漠然とした理由からでした。しかし、産婦人科病棟で3年間勤務する中で、特に出産という場面に立ち会うたびに心が動かされる自分に気づきました。
時には激しい痛みと恐怖の中にある女性が、助産師さんのサポートを受けながら自分の力で子どもを産み出す瞬間には、言葉では表現できない生命の神秘と女性の強さを感じます。同時に、私自身はまだ出産経験がないため、実体験としての理解には限界があることも自覚しています。
それでも、あるいはだからこそ、科学的根拠と共感的理解の両方を大切にしながら、一人ひとりの女性に寄り添える助産師になりたいという思いが日々強まっています」
ストーリーテリングの活用
人は論理的な説明よりも、感情を揺さぶるストーリーに心を動かされる傾向があります。あなたの志望動機をストーリー形式で語ることで、より印象に残り、共感を得やすくなります。
ストーリーテリングのポイント
導入(きっかけとなった場面や状況)→展開(そこでの気づきや変化)→結論(その経験が志望につながった理由)という流れで構成すること、具体的な場面描写を交えること、感情や内面の変化も描写することがポイントです。
ストーリーテリングの例文
「看護師3年目の夏、私は夜勤で一人の初産婦を担当していました。その方は予定日を1週間過ぎても陣痛が始まらず、不安と焦りで疲れ果てた表情をされていました。
担当の助産師Aさんは、その方の傍らに座り、『赤ちゃんには赤ちゃんのタイミングがあるんですよ。あなたのからだを信じていいんです』と静かに語りかけました。その言葉をきっかけに、患者さんの表情が少しずつ和らいでいくのを目の当たりにしました。
その後、自然に陣痛が始まり、Aさんのサポートを受けながら、その方は自分の力で出産を乗り越えられました。産後、『自分のからだを信じられるようになったことが、母親になる第一歩だった』と笑顔で語る姿を見て、助産師という仕事が単に医療技術を提供するだけでなく、女性が本来持っている力を引き出し、新しい人生の一歩を支える深い意義を持つことを実感しました。この経験が、私が助産師を志す決定的な瞬間となったのです」
専門用語と一般用語のバランス
助産や周産期医療に関する専門的な知識や理解を示すことは重要ですが、専門用語の羅列は避け、自分の言葉で噛み砕いて説明することを心がけましょう。
専門用語と一般用語のバランスのポイント
専門用語を使う場合は、簡潔な説明を添えること、専門知識を示す際も、自分なりの解釈や理解を加えること、読み手の立場に立って、わかりやすい表現を心がけることが大切です。
専門用語と一般用語のバランスの例文
「私は助産師として、エビデンスに基づいたケア(最新の研究知見を実践に活かすこと)と女性中心のケア(一人ひとりの希望や価値観を尊重すること)のバランスを大切にしたいと考えています。
例えば、バースプランの作成支援では、医学的な安全性を確保しながらも、可能な限り女性の出産への希望を実現できるよう橋渡しをしたいと思います。
また、産後ケアでは、母乳育児支援だけでなく、女性のメンタルヘルスにも注目し、エジンバラ産後うつ病質問票などのスクリーニングツールも活用しながら、早期に支援が必要な方を見逃さない細やかな観察力を磨きたいと思います」
NG例と改善点

効果的な志望動機の書き方を理解するためには、避けるべき表現やよくある失敗例を知ることも重要です。
ここでは、志望動機でよくあるNG例と、その具体的な改善ポイントを紹介します。
抽象的・一般的すぎる表現
具体性に欠け、誰が書いても同じような内容になってしまう抽象的な表現は避けましょう。
NG例
「私は生命の誕生という神秘的な瞬間に立ち会い、女性と家族の幸せをサポートする崇高な職業である助産師を志望します。
人の役に立ちたいという思いから、温かい心で患者さんに寄り添い、安全な出産を支援できる助産師になりたいと考えています」
改善ポイント
抽象的な美辞麗句(「崇高な職業」「神秘的な瞬間」など)を具体的な表現に置き換えること、「人の役に立ちたい」という一般的な動機を、なぜ特に「助産師」なのかという具体的な理由に深めること、自分自身の経験や具体的なエピソードを交えることが必要です。
改善例
「私が助産師を志望するようになったのは、看護師として産婦人科病棟で勤務する中で、特に出産の場面に立ち会うたびに感じる特別な充実感がきっかけです。例えば、昨年担当した初産婦のAさんは、長時間の陣痛で疲労困憊していましたが、担当助産師の『あなたのペースでいいんですよ』という言葉と適切なケアによって、最終的に自分の力で出産を乗り越えられました。
産後、疲れた表情の中にも達成感と喜びに満ちた顔で赤ちゃんを抱くAさんを見たとき、助産師という仕事が単に医療行為を行うだけでなく、女性の人生の大きな転機に寄り添い、その方の内なる力を引き出す深い意義を持つことを実感しました。
この経験から、私も専門的知識と技術を持ちながら、一人ひとりの女性に合わせたケアを提供できる助産師になりたいと強く思うようになりました」
自己中心的な動機
「自分がしたいこと」「自分が得られるもの」に焦点を当てすぎた自己中心的な動機は避けましょう。
NG例
「私は小さい頃から赤ちゃんが大好きで、助産師になれば毎日かわいい赤ちゃんと関われると思い志望しました。
また、助産師は安定した収入と社会的地位があり、将来的に開業の可能性もある魅力的な職業だと思います。さらに、助産師の国家資格は海外でも通用するため、いつか海外で働くという私の夢を実現するためにも助産師になりたいと考えています」
改善ポイント
「自分が得られるもの」より「自分が提供できるもの」にフォーカスを移すこと、助産の対象である女性や家族へのまなざしを加えること、助産師の社会的役割や貢献についての視点を入れることが必要です。
改善例
「幼い頃から赤ちゃんとの触れ合いに喜びを感じてきた私ですが、看護師として働く中で、助産師という職業の本質は「かわいい赤ちゃんと関わる」ことではなく、女性とその家族の人生の大きな転機に専門家として寄り添うことだと理解するようになりました。
特に現代社会では、核家族化や地域のつながりの希薄化により、妊娠・出産・育児に不安を抱える女性が増えています。私はこうした状況において、医学的知識と女性に寄り添う温かさの両方を持った助産師として、安全な出産環境を提供するだけでなく、一人ひとりの女性が自信を持って母親になるプロセスを支援したいと考えています。
また、将来的には助産師としての経験を積んだ後、地域での母子支援活動や、場合によっては開業も視野に入れ、より多くの女性とその家族の健康と幸福に貢献していきたいと思います」
根拠のない自己評価
根拠を示さない性格や能力の自己評価は説得力に欠けます。
NG例
「私は非常に共感力が高く、コミュニケーション能力に優れているため、助産師に向いていると思います。
また、冷静な判断力と忍耐力があり、ストレス耐性も高いです。細やかな観察力と責任感も備えているので、助産師として活躍できると確信しています」
改善ポイント
抽象的な性格特性に具体的なエピソードや経験を添えること、自己評価ではなく、他者からの評価や具体的な成果を示すこと、弱みや課題も含めた誠実な自己分析を示すことが効果的です。
改善例
「看護師として3年間、特に産婦人科病棟での経験を通じて、私は患者さんの細かな表情や言葉の変化に気づく観察力を磨いてきました。例えば、言葉では『大丈夫です』と話す産後の母親が、実は授乳に不安を抱えていることを表情や仕草から察知し、適切な支援につなげられたことがあります。
同僚からは『患者さんが話しやすい雰囲気を作るのが上手』と評価されることがありますが、一方で感情移入しすぎて客観性を失うことが時々あるという課題も自覚しています。この点は、助産実習や将来の実務の中で、適切な距離感を保ちながらも共感的に関わるバランス感覚を身につけていきたいと考えています。
また、緊急時の判断力については、看護師としてのシミュレーション研修や実際の急変対応の経験を通じて培ってきましたが、助産特有の緊急対応については、さらに学びを深める必要があると認識しています」
調査不足の志望理由
志望する学校や助産師教育プログラムについての具体的な調査や理解が不足している志望理由は、熱意や準備不足と捉えられる可能性があります。
NG例
「貴校は伝統があり評判の良い学校だと聞いているので志望しました。卒業生の国家試験合格率が高く、就職実績も良いと聞いています。また、通学に便利な立地なので志望しました」
改善ポイント
一般的な評判や数値だけでなく、その学校独自の特色やカリキュラムについて具体的に言及すること、その学校を選んだ理由があなた自身の価値観や目標とどう結びついているかを説明すること、オープンキャンパスや説明会への参加、卒業生との対話など、積極的な情報収集の姿勢を示すことが重要です。
改善例
「貴校の助産師教育プログラムを志望したのは、『女性の自己決定権を尊重した助産ケア』という理念が、私自身の助産師観と深く共鳴したからです。昨年10月のオープンキャンパスに参加し、少人数制で手厚い技術指導が行われていること、また学内の演習だけでなく、多様な施設での臨地実習が充実していることを知りました。
特に印象的だったのは、模擬事例を用いたシミュレーション教育で、緊急時の判断力と技術を徹底的に磨くという点です。また、卒業生の方に直接お話を伺い、『理論と実践のバランスが良く、現場で即戦力として活躍できる土台が作られる』という言葉に大きな魅力を感じました。
私は将来的に地域での母子支援にも関わりたいと考えていますが、貴校では地域助産師活動の科目も充実しており、私のキャリアビジョンを実現するための最適な環境だと確信しています」
動機と目標の一貫性の欠如
志望動機と将来の目標や展望に一貫性がない場合、本気度や計画性に疑問を持たれる可能性があります。
NG例
「私は出産の瞬間の感動に立ち会いたいという思いから助産師を志望しています。将来的には産婦人科医になるための足がかりとして、まずは助産師として経験を積みたいと考えています」
改善ポイント
志望動機と将来の目標が論理的につながるように説明すること、助産師という職業を「通過点」ではなく、主体的に選んだキャリアとして語ること、目標が変化した場合は、その経緯や理由を誠実に説明することが重要です。
改善例
「私は看護師として産婦人科での勤務を通じて、出産という人生の大きな転機に寄り添う仕事に深い魅力を感じるようになりました。
特に助産師が持つ『正常な出産をサポートする専門性』と『女性の意思決定を支援する自律性』に強く惹かれています。以前は産婦人科医という選択肢も考えていましたが、より長期的に一人ひとりの女性に寄り添い、妊娠期から産後まで継続的な関係を築ける助産師という職業に、自分のキャリアの軸を定めました。
将来的には、病院での経験を積んだ後、地域での母子支援活動や、助産院での活動も視野に入れています。医師とは異なる視点から、女性の健康と幸福に貢献できる助産師という道を、確信を持って選びました」
体験談の活かし方

助産師志望動機において、あなた自身の実体験は大きな説得力を持ちます。
しかし、単に「こういう経験がありました」と述べるだけでは、その経験が志望動機にどうつながるのかが伝わりません。
ここでは、あなたの体験を効果的に志望動機に活かす方法を解説します。
看護学生/看護師としての経験を活かす
看護学生や看護師としての経験は、助産師志望動機において大きな強みとなります。特に実習や臨床現場での具体的なエピソードを通じて、あなたが助産師を志すようになったプロセスを説得力を持って伝えることができます。
経験活用のポイント
具体的な臨床場面や印象に残った患者さんとの関わりについて述べること、その経験からどのような気づきや学びを得たかを説明すること、その学びが助産師志望にどうつながったかを明確にすることが大切です。
看護経験活用の例文
「看護師2年目の時、私は産科病棟への異動を希望し、そこでの経験が助産師を志すきっかけとなりました。特に心に残っているのは、若年初産婦のAさんとの関わりです。Aさんは10代で予期せぬ妊娠をし、家族のサポートも乏しく、強い不安と孤独感を抱えていました。
私は受け持ち看護師として日々の関わりの中で傾聴と共感を心がけましたが、同時に『もっと専門的な知識と技術があれば、この方をより適切に支援できるのに』という思いも強く感じました。担当の助産師さんが妊娠期から出産、産後まで一貫してAさんに関わり、少しずつ自信を持って母親になっていく過程を支える姿に深い感銘を受けました。
この経験から、私も女性のライフサイクルを通して専門的に支援できる助産師になりたいと強く思うようになりました」
母親/家族としての経験を活かす
自身の出産経験や、家族の出産に立ち会った経験は、助産師を志す上での重要な動機となることがあります。こうした個人的な経験を志望動機に活かす際のポイントを紹介します。
個人経験活用のポイント
単に「自分が出産して感動した」だけでなく、その経験からどのような気づきや学びを得たか、それが助産師としてどう活かせるかを説明すること、主観的な体験と客観的な視点のバランスを取ること、個人的な経験を一般化せず、多様な経験があることを認識していることを示すことが重要です。
母親/家族経験活用の例文
「私自身、2年前に第一子を出産した経験が、助産師を志すきっかけとなりました。妊娠中の不安や出産の痛み、産後の育児の大変さを実体験として知ることで、専門家のサポートがいかに重要かを身をもって感じました。
特に印象的だったのは、担当してくださった助産師さんが、私の不安や希望に真摯に耳を傾け、一方的な指導ではなく、私自身が自分の体と向き合い、自分の力で出産・育児ができるよう支援してくださったことです。この経験から、ただ出産を医学的に管理するだけでなく、一人ひとりの女性が主体的に出産・育児に向き合えるよう支援する助産師の専門性と自律性に深く惹かれました。
同時に、私の経験はあくまで一例に過ぎず、出産や育児に対する感じ方や価値観は人それぞれであることを理解しています。だからこそ、多様な背景を持つ女性一人ひとりに寄り添い、その方の意思決定を支援できる助産師になりたいと考えています」
ボランティアやインターンシップの経験を活かす
助産や母子保健に関連するボランティア活動やインターンシップの経験も、助産師志望動機において有効に活用できます。
ボランティア経験活用のポイント
具体的な活動内容と期間・場所を明記すること、その活動を通じて何を学び、何を感じたかを述べること、その経験が助産師志望にどうつながったかを説明することが効果的です。
ボランティア経験活用の例文
「看護学生時代から、私は地域の子育て支援センターで月に一度、ボランティアとして活動してきました。そこでは、様々な年齢・背景を持つ母親たちと触れ合い、育児の喜びや困難について生の声を聞く機会となりました。特に印象的だったのは、『出産後に孤立感を感じた』『もっと産前から育児について知っておきたかった』という声が多かったことです。
また、センターで定期的に母乳育児相談を行う助産師さんの存在が、多くの母親にとって大きな支えになっていることを目の当たりにしました。この経験から、私は助産師の役割が分娩介助だけにとどまらず、妊娠前から産後まで、女性とその家族の健康と幸福を支援する広範なものであることを実感しました。
そして、医療機関だけでなく地域で活動する助産師の重要性も強く認識し、将来は病院での経験を積んだ後、地域での母子支援活動にも携わりたいという具体的なビジョンを持つようになりました」
海外経験や異文化体験を活かす
海外での研修やボランティア、留学経験などがある場合、そこでの学びや気づきも助産師志望動機に活かすことができます。
海外経験活用のポイント
具体的な活動内容と国・地域・期間を明記すること、その経験から得た異文化理解や多様性への認識について述べること、その学びをどのように助産師としての活動に活かしたいかを説明することが大切です。
海外経験活用の例文
「看護大学3年次に参加したタイ北部の山岳少数民族地域での2週間の研修は、私の助産師像に大きな影響を与えました。そこでは、現地の助産師が限られた医療資源の中で、伝統的な出産文化を尊重しながらも、医学的に必要なケアを提供する姿に感銘を受けました。特に印象的だったのは、彼女たちが単に医療者としてではなく、地域社会の重要な一員として信頼され、女性たちの健康と権利を守る役割を果たしていたことです。
この経験から、私は助産が文化的・社会的文脈の中で深い意味を持つものであり、女性のエンパワメントにつながる重要な活動であることを学びました。日本に戻ってからは、この経験を活かし、多様な文化的背景を持つ女性たちにも寄り添えるよう、異文化理解や国際的な母子保健の動向にも関心を持ち学んでいます。
将来的には、こうした視点を持ちながら、多様化する日本社会の中で、一人ひとりの女性の文化や価値観を尊重した助産ケアを提供できる助産師になりたいと考えています」
挫折や困難の経験を活かす
必ずしも肯定的な経験だけでなく、挫折や困難の経験も、適切に表現すれば志望動機に説得力を持たせることができます。
挫折経験活用のポイント
困難に直面した状況を簡潔に説明すること、その困難にどう対処し、何を学んだかに焦点を当てること、その経験が助産師を志す上でどのような強みや気づきになったかを示すことが有効です。
挫折経験活用の例文
「私は初めての臨床実習で、患者さんへの接し方がわからず自信を失い、一時は看護師を続けることにも迷いました。しかし、指導者の助言を受けながら、まずは相手の話に耳を傾け、共感することから始めたところ、少しずつ患者さんとの関係構築ができるようになり、自分の適性に気づく転機となりました。
特に産科実習では、不安を抱えた妊婦さんの言葉に真摯に耳を傾け、その方の気持ちに寄り添うことで信頼関係が生まれ、『あなたに話を聞いてもらえて安心した』と言ってもらえた経験が、私の大きな自信になりました。この挫折と克服の経験から、私は『傾聴と共感』が自分の強みであると同時に、助産師として女性とその家族に寄り添う上で重要な資質だと認識するようになりました。
だからこそ、この強みを活かせる助産師という道を選び、一人ひとりの女性に真摯に向き合い、その方の力を引き出す支援ができる助産師になりたいと考えています」
面接対策

助産師学校や養成所の入試では、書類審査に加えて面接が実施されることがほとんどです。
面接では、志望動機をより深く掘り下げられるよう、準備しておくことが重要です。
ここでは、面接で志望動機を効果的に伝えるためのポイントと、よくある質問への回答例を紹介します。
面接で志望動機を伝える際のポイント
面接では、限られた時間の中で自分の志望動機を説得力を持って伝える必要があります。効果的に伝えるためのポイントを紹介します。
志望動機を伝える際のポイント
簡潔で要点を押さえた構成にすること(結論→理由→具体例→展望の流れ)、表情や声のトーン、姿勢などの非言語コミュニケーションも意識すること、質問の意図を理解し、的確に答えることが重要です。
また、原稿の丸暗記ではなく、要点を押さえた上で自分の言葉で語ること、緊張しても自分の思いを誠実に伝えることを心がけましょう。
志望動機の面接での伝え方例
「私が助産師を志望する理由は、女性の人生の大きな転機である出産に専門家として寄り添い、その方が持つ力を最大限に引き出す支援をしたいと考えるからです。(結論)
この思いは、看護師として3年間、産婦人科病棟で働く中で強くなりました。特に、長時間の陣痛で疲労困憊していた初産婦のAさんが、担当助産師の『あなたならできる』という言葉と専門的なケアによって自分の力で出産を乗り越え、産後に満面の笑顔で赤ちゃんを抱く姿を見たときに、助産師という仕事の深い意義を実感しました。(理由と具体例)
将来は、病院での経験を積んだ後、地域での母子支援活動も視野に入れ、妊娠期から産後まで一貫した支援ができる助産師になりたいと考えています。そのために貴校で、助産の専門知識と技術、そして女性の意思決定を支援する姿勢を学びたいと思います」(展望)
よくある質問と回答例
助産師学校の面接でよく聞かれる質問と、それに対する効果的な回答例を紹介します。
Q1: なぜ看護師ではなく助産師を目指すのですか?
「看護師として産婦人科病棟で勤務する中で、助産師がもつ専門性と自律性に強く惹かれるようになりました。
特に、妊娠期から産後まで一貫して女性に寄り添い、より深い関係性の中でケアを提供できること、また正常経過の妊娠・出産においては独自の判断で支援できる範囲が広いことに魅力を感じています。
私は特に出産という女性の人生の大きな転機に関わり、その方が本来持っている力を引き出す支援をしたいと考えており、そのためには助産師という専門職に進むことが最適だと判断しました」
Q2: 助産師の仕事で最も重要だと思うことは何ですか?
「助産師の仕事で最も重要なのは、専門的知識と技術を持ちながらも、一人ひとりの女性の意思や価値観を尊重し、その方が主体的に妊娠・出産・育児に向き合えるよう支援することだと考えています。
安全な医療を提供することはもちろん大前提ですが、それだけでなく、女性自身が自分の体と向き合い、自信を持って母親になるプロセスを支えることが、助産師の核心的な役割だと思います。
そのためには、確かな観察力と判断力、コミュニケーション能力、そして何より女性の声に真摯に耳を傾ける姿勢が欠かせないと考えています」
Q3: 助産師になるにあたっての自分の強みと課題は何だと思いますか?
「強みとしては、看護師として3年間の産婦人科での経験を通じて培った観察力とコミュニケーション能力があると思います。特に不安を抱えた患者さんの細かな表情や言動の変化に気づき、適切な対応につなげられることを同僚からも評価されてきました。
一方、課題としては、感情移入しすぎて客観性を失うことがある点と、緊急時の判断においてさらなる経験と学びが必要だと自覚しています。また、助産特有の技術についてはこれから基礎から学ぶ必要があります。
これらの課題に対しては、貴校での学びを通じて、感情と専門職としての客観性のバランスを養い、シミュレーション教育などで緊急時の対応力を高めていきたいと考えています」
Q4: なぜ他校ではなく本校を志望したのですか?
「貴校を志望した理由は、『女性の自己決定権を尊重した助産ケア』という教育理念が私自身の助産師観と深く共鳴したからです。
オープンキャンパスに参加し、少人数制で実践的な技術指導が行われていること、多様な実習施設での経験を積める環境が整っていることに魅力を感じました。また、シミュレーション教育を重視されている点も、私が課題と感じている緊急時の対応力を高める上で非常に重要だと考えています。
さらに、卒業生の方との対話を通じて、貴校では理論と実践のバランスが取れた教育が行われており、卒業後すぐに現場で活躍できる実践力が身につくことを知り、自分のキャリア目標を実現する上で最適な環境だと確信しました」
Q5: 助産師として将来どのように活躍したいですか?
「助産師として最初の5年間は、総合病院などでの勤務を通じて、分娩介助の技術と知識を確実なものにし、多様なケースに対応できる実践力を身につけたいと考えています。その後は、地域での母子支援活動にも携わりたいと思っています。
特に関心があるのは産後ケアで、産後うつや育児不安の早期発見・予防に貢献したいと考えています。核家族化や地域のつながりの希薄化が進む現代社会では、専門的知識を持ちながらも身近な相談相手となる助産師の役割がますます重要になると感じており、将来的には地域に根ざした母子支援の拠点づくりにも携わりたいと思います。
そのためにも、貴校で助産の基礎をしっかりと学び、生涯にわたって学び続ける姿勢を身につけたいと考えています」
面接での注意点とマナー
面接では、志望動機の内容だけでなく、態度やマナーも重要な評価ポイントとなります。ここでは、面接に臨む際の基本的な注意点を紹介します。
面接前の準備
面接の日時・場所・持ち物を事前に確認すること、体調管理をしっかり行うこと、志望動機や自己PRなどの基本的な質問への回答を準備すること、学校の特色や教育内容について調べておくことが大切です。
また、交通手段を確認し、余裕を持って会場に向かいましょう。
面接当日のマナー
清潔感のある適切な服装(スーツやジャケットなど)を心がけること、時間に余裕を持って会場に到着すること(15分前が目安)、面接室への入退室の際の挨拶と礼儀を忘れないこと、面接官の質問をよく聞き、わからない場合は質問し直すことが重要です。
加えて、前向きな姿勢と表情を意識すること、質問に対して簡潔に答えること、声の大きさや話すスピードに注意すること、質問される前に答えを急がないことも大切です。
面接後のフォローアップ
面接での気づきや反省点をメモしておくこと、次の選考段階がある場合はその準備を進めること、合否に関わらず、面接での学びを今後に活かす姿勢を持つことが重要です。
看護師からのQ&A「おしえてカンゴさん!」

助産師志望動機に関して、看護師や看護学生からよく寄せられる質問に、経験豊富な「カンゴさん」が答えます。
Q1: 助産師志望動機で特に重視される要素はありますか?
A: 助産師志望動機で特に重視されるのは、「具体的な体験に基づく動機」「助産師の役割への深い理解」「あなたの強みと助産師の資質の関連性」「将来のビジョンの明確さ」です。
特に、単に「赤ちゃんや出産に関わりたい」という表面的な理由ではなく、助産師という職業の本質や社会的役割についての理解を示すことが重要です。
また、あなた自身の経験(看護師としての経験、出産経験、ボランティア経験など)から得た気づきや学びが、どのように助産師を志す動機につながったのかを具体的に示すと、説得力が増します。
Q2: 出産経験がないのですが、助産師になれますか?志望動機はどう書けばいいでしょうか?
A: もちろん、出産経験がなくても助産師になることはできます。実際に多くの助産師が未産婦で助産師になり、キャリアを積んでいます。
志望動機では、出産経験がないことをネガティブに捉えるのではなく、「だからこそ科学的根拠と共感的理解の両方を大切にしながら学びを深めたい」という前向きな姿勢を示すと良いでしょう。
看護師としての経験や、身近な人の出産に関わった経験、産科病棟での勤務経験などから得た気づきや学びを具体的に述べ、それが助産師を志す動機にどうつながったかを説明するとよいでしょう。出産経験がないからこそ、より謙虚に学び、多様な女性の経験に耳を傾ける姿勢があることを示すことも大切です。
Q3: 助産師学校の面接で、「なぜ今になって助産師を目指すのか」と聞かれました。年齢が高いことをどう説明すればよいでしょうか?
A: 看護師としての経験を積んだ後に助産師を目指す方は少なくありません。このような質問には、これまでの看護師としての経験が助産師としてどう活かせるのか、なぜ今このタイミングで助産師への転向を決意したのかを具体的に説明するとよいでしょう。
例えば「看護師として○年間の経験を通じて培った観察力やコミュニケーション能力は助産師としても大いに活かせると考えています。また、産婦人科での勤務(または出産を経験した友人のサポートなど)を通じて、より専門的に女性の健康と出産をサポートしたいという思いが強くなり、この決断に至りました」というように、これまでの経験を肯定的に捉え、それが助産師という選択にどうつながったかを説明しましょう。
年齢を重ねたからこその強み(人生経験、社会人経験、落ち着いた判断力など)も具体的に伝えると説得力が増します。
Q4: 志望動機を書くときに、個人的な出産経験について触れるべきでしょうか?
A: 個人的な出産経験は、適切に表現すれば志望動機の強い裏付けになります。ただし、単に「出産を経験して感動した」という感想にとどまらず、その経験を通じて助産師という職業をどう捉えるようになったか、どのような気づきや学びがあったか、その経験をどのように助産師としての活動に活かしたいかを具体的に述べることが重要です。
また、自分の経験を一般化せず、出産や育児の経験は人それぞれ異なることへの理解も示すと良いでしょう。個人情報の開示に抵抗がある場合は、詳細を省いて「出産を経験したことで」程度の表現にとどめ、そこから得た学びや気づきに焦点を当てても構いません。
まとめ
この記事は、助産師を志望する方のための志望動機の書き方を包括的に解説しています。効果的な志望動機には、具体的なきっかけ、助産師の役割理解、自己分析、将来ビジョン、学校選択理由の5要素が重要です。
表現方法では具体性と抽象性のバランス、ストーリーテリングの活用が効果的です。抽象的・一般的な表現や自己中心的な動機は避け、個人の経験を活かした誠実な志望動機が面接官に好印象を与えます。面接では簡潔な構成と自分の言葉で語ることが大切です。
より詳しい情報や、現役看護師の体験談、奨学金情報など、看護師を目指す方々へのキャリアサポート情報は【ナースの森】でご覧いただけます。経験豊富な先輩看護師たちがあなたの悩みにお答えします。就職情報や最新の医療トレンド、継続的な学習サポートなど、看護師としてのキャリアをトータルでサポートいたします。
会員登録いただくと、以下のような特典もご利用いただけます。
- 看護学生向けの学習支援コンテンツ
- 現役看護師によるキャリア相談
- 奨学金情報の優先案内
- 実習お役立ち情報
- 就職活動サポート
▶︎【ナースの森】看護師のためのキャリア支援サイトはこちら