
在宅医療のニーズが年々高まる中、訪問診療における看護師の役割はますます重要になっています。
本記事では、訪問診療に携わる看護師の方々に向けて、同行診療の実践的なノウハウから多職種連携まで、現場で即活用できる情報をお届けします。
経験豊富な訪問診療専門医と訪問看護師の知見を集約し、効果的な同行診療の実現に必要な具体的な手順とポイントを詳しく解説します。
この記事で分かること
- 訪問診療における看護師の役割と具体的な業務の流れ
- 医師との効果的な連携方法とコミュニケーションの実践テクニック
- 患者様とご家族への適切な対応方法と信頼関係の構築ポイント
- 記録管理の効率化と質の向上につながる具体的な方法
- チーム医療における看護師の立ち位置と多職種連携の進め方
この記事を読んでほしい人
- 訪問診療に新しく携わることになった看護師の方
- 同行診療の効率化や質の向上を目指している看護師の方
- チーム医療の連携強化に取り組んでいる医療従事者の方
- 訪問診療の記録管理の改善を検討している方
- 在宅医療における看護の質を高めたいと考えている方
- より良い患者ケアを実現したいと考えている医療チームの方
- 訪問診療の運営効率化を担当している医療機関スタッフの方
訪問診療における看護師の同行診療とは

訪問診療において、看護師の同行は単なる医師の診療補助にとどまらず、患者様の生活全体を支える重要な役割を担っています。本章では、同行診療の基本的な考え方から具体的な業務の流れまで、実践的な視点で解説します。
同行診療の基本的な役割と意義
在宅医療の現場において、看護師の同行診療は医療の質と安全性を確保する要となっています。医師との協働による質の高い医療の提供はもちろんのこと、患者様とご家族の生活に寄り添った包括的なケアを実現する上で、看護師の存在は不可欠です。
医療の質向上への貢献
同行診療における看護師の視点は、医学的な観察に加えて、生活環境や介護状況など多角的な患者評価を可能にします。医師の診察では気付きにくい日常生活上の課題を見出し、適切な支援につなげることで、医療の質向上に大きく貢献しています。
患者様とご家族への支援
看護師は医療者と患者様の橋渡し役として、専門的な医療情報をわかりやすく説明し、不安や疑問に丁寧に対応します。また、ご家族の介護負担にも目を配り、必要に応じて社会資源の活用を提案するなど、包括的な支援を行います。
同行診療の具体的な流れと業務内容
同行診療は準備から記録まで、一連の流れに沿って進められます。それぞれの段階で求められる役割と注意点を理解することで、より効果的な診療支援が可能となります。
訪問前の準備業務
訪問前の準備は診療の質を左右する重要な工程です。患者情報の確認から必要物品の準備まで、細やかな準備が必要となります。具体的には患者様の直近の状態変化、処方薬の変更、各種検査結果の確認などを行います。
また、前回の訪問時に気になった点や家族からの要望事項などもしっかりと把握します。
訪問時の基本的な業務手順
実際の訪問では、まず患者様の全身状態を素早く観察し、医師に適切な情報を提供します。バイタルサインの測定、症状の確認、生活環境の観察などを行い、医師の診察がスムーズに進むようサポートします。また、処置が必要な場合は、適切な準備と介助を行います。
患者情報の収集と評価
訪問時は医学的な観察に加えて、生活環境や介護状況なども詳しく観察します。室内の整理整頓状況、室温管理、食事の準備状況など、生活の質に関わる情報を収集します。これらの情報は、その後の支援計画の立案に重要な基礎データとなります。
医師との情報共有と連携
収集した情報は医師と適切に共有し、治療方針の決定に活かします。特に重要な変化や気になる点は、タイミングを見計らって簡潔に報告します。また、医師からの指示は確実に理解し、必要に応じて確認や提案を行います。
記録と情報管理の基本
同行診療の記録は、継続的な医療提供の基盤となる重要な業務です。正確で効率的な記録方法を身につけることで、チーム医療の質向上に貢献できます。
診療記録の基本事項
診療記録には、観察した事実と実施した医療行為を客観的に記載します。主観的な表現は避け、誰が読んでも理解できる明確な記述を心がけます。時系列に沿って整理し、重要な情報が一目で分かるよう工夫します。
継続的な情報管理
記録した情報は、次回の訪問に活かせるよう適切に管理します。経時的な変化が分かるよう、統一された形式で整理することが重要です。また、多職種での情報共有を意識し、必要な情報にすぐにアクセスできる環境を整えます。
緊急時の対応と準備
訪問診療では様々な緊急事態に遭遇する可能性があります。そのため、適切な準備と冷静な対応が求められます。
緊急時対応の基本手順
急変時の対応手順を事前に確認し、チーム内で共有しておくことが重要です。バイタルサインの急激な変化や症状の悪化など、想定される事態ごとに対応手順を整理します。また、救急要請の判断基準も明確にしておきます。
必要な医療機器と物品の準備
緊急時に必要となる医療機器や物品は、常に使用できる状態に整備しておきます。定期的な点検と補充を行い、いつでも適切な対応ができるよう準備します。また、使用方法の確認と訓練も定期的に行います。
効果的な同行診療の実践方法と業務改善のポイント

同行診療の質を高めるためには、体系的な準備と効率的な実践方法が欠かせません。本章では、訪問前の準備から訪問後の記録まで、実務に即した具体的な手順とノウハウをご紹介します。
訪問前の効率的な準備と確認事項
事前準備は訪問診療の成否を左右する重要な工程です。ここでは、より効果的な準備の方法と、確認すべき重要事項について詳しく解説します。
患者情報の確認と分析
診療記録システムから前回の診療内容を丁寧に確認することから始めます。最新の処方内容や検査結果の推移、リハビリテーションの進捗状況などを把握します。特に慢性疾患をお持ちの患者様の場合、症状の変化や服薬状況の確認が重要となります。
また、前回の訪問時に気になった点や、ご家族からの要望事項なども見直しておきます。
生活環境の変化把握
患者様の生活環境は日々変化する可能性があります。介護者の状況や住環境の変更、社会資源の利用状況などを事前に確認します。
季節の変わり目には、室温管理や衣類の調整など、環境面での注意点も増えてきます。これらの情報は、訪問時の重要な観察ポイントとなります。
訪問時の実践的な対応方法
限られた訪問時間の中で、効率的かつ効果的なケアを提供するためのポイントをご説明します。
初期評価と状態把握
訪問開始時には、まず患者様の全体的な状態を素早く観察します。表情や呼吸状態、皮膚の色など、視診による情報収集を行います。続いてバイタルサインの測定を実施し、前回値との比較を行います。気になる症状がある場合は、詳細な観察と記録を行います。
医師との効果的な連携手法
医師との連携では、簡潔かつ的確な情報共有が重要です。観察結果は優先順位をつけて報告し、特に重要な変化については理由や背景も含めて説明します。処置の準備や介助では、医師の手技をスムーズにサポートできるよう、手順を把握しておきます。
記録管理の効率化と質の向上
記録は継続的なケアの質を支える重要な業務です。効率的かつ正確な記録方法について解説します。
診療記録の効率的な作成方法
記録は事実に基づき、簡潔かつ具体的に作成します。主観的な表現は避け、観察事項や実施した医療行為を客観的に記載します。時系列での整理を心がけ、重要な情報が一目で分かるよう工夫します。次回の訪問に向けた注意点も明確に記載します。
情報共有システムの活用
多職種との情報共有では、電子カルテやコミュニケーションツールを効果的に活用します。重要な情報は、確実に伝達されるよう複数の手段で共有します。定期的なカンファレンスでの報告内容も、記録として残しておきます。
安全管理と感染対策の実践
訪問診療では、安全管理と感染対策が特に重要です。具体的な対策について説明します。
訪問時の安全確保
訪問時は、まず環境の安全確認を行います。特に転倒のリスクがある場合は、動線の確保や環境整備を行います。医療機器の使用時は、操作手順の確認と安全確認を徹底します。緊急時の対応手順も、常に意識しておく必要があります。
感染対策の徹底
標準予防策を基本とし、必要に応じて追加の感染対策を実施します。手指衛生や防護具の使用は確実に行い、使用した医療材料の適切な処理も忘れずに行います。感染症が流行する季節には、特に注意を払います。
業務効率化のための実践的アプローチ
限られた時間の中で質の高いケアを提供するため、業務の効率化は重要な課題です。具体的な改善策について説明します。
タイムマネジメントの実践
訪問のスケジュール管理では、移動時間や記録時間も含めた現実的な計画を立てます。緊急対応の可能性も考慮し、適度な余裕を持たせた計画とします。多職種との連携が必要な場合は、事前の調整を十分に行います。
情報管理の最適化
患者情報の管理では、必要な情報に素早くアクセスできる仕組みを整えます。電子カルテの活用や記録テンプレートの整備など、システム面での改善も検討します。定期的な情報の整理と更新も欠かせません。
実践的なケーススタディと対応ノウハウ

実際の訪問診療では、様々な状況に柔軟に対応することが求められます。本章では、具体的な事例を通じて、効果的な対応方法と実践的なノウハウをご紹介します。
慢性疾患管理が必要な患者様への対応
慢性疾患の管理では、継続的な観察と適切な支援が重要となります。以下、具体的な事例を通じて実践的なアプローチを解説します。
症例A:心不全患者様の在宅管理
75歳の男性患者様です。NYHA分類III度の慢性心不全に加え、高血圧症と糖尿病を合併しています。独居ではありますが、息子さん家族が近隣に在住しており、定期的な支援を受けています。
医学的管理のアプローチ
心不全の増悪兆候を早期に発見するため、体重変化や浮腫の程度を注意深く観察します。血圧値や脈拍の変動にも注意を払い、異常の早期発見に努めます。服薬状況の確認も重要で、特に利尿薬の使用状況と効果を確認します。
生活指導の実際
塩分制限や水分管理について、具体的な方法を指導します。食事記録を活用し、摂取量の把握と適切なアドバイスを行います。運動量の調整や日常生活での注意点なども、季節に応じて指導します。
終末期医療における対応
終末期医療では、症状管理と心理的支援の両面からのアプローチが必要です。具体的な支援方法を事例とともに解説します。
症例B:がん終末期の患者様
68歳女性の患者様です。進行性の膵臓がんで、在宅での看取りを希望されています。夫と長女との3人暮らしで、家族の介護力は比較的高い状況です。
症状管理の実践
疼痛管理が主な課題となっており、定期的な痛みの評価とレスキュー薬の使用状況確認を行います。嘔気や食欲不振に対しては、症状の変化を詳細に記録し、医師と対応を協議します。
家族支援のポイント
介護者である夫と長女の疲労度をこまめに確認し、必要に応じてレスパイトケアを提案します。予測される症状の変化や対応方法について、家族に分かりやすく説明し、不安の軽減を図ります。
認知症患者様への対応
認知症の患者様では、医療管理と生活支援の両面からのアプローチが重要です。実際の支援方法について解説します。
症例C:認知症と糖尿病を併せ持つ患者様
82歳女性の患者様です。アルツハイマー型認知症と糖尿病を併せ持っており、娘さんと2人暮らしです。服薬管理や食事管理が課題となっています。
服薬管理の実践
お薬カレンダーの活用や、服薬時間のアラーム設定など、具体的な工夫を提案します。娘さんの出勤時間に合わせた服薬スケジュールの調整も行います。服薬状況の確認方法も工夫し、確実な投薬管理を目指します。
生活リズムの調整
生活リズムを整えるため、デイサービスの利用を組み合わせながら、規則正しい生活が送れるよう支援します。認知機能の維持のための活動も取り入れ、全体的なQOLの向上を図ります。
リハビリテーション患者様への対応
リハビリテーションが必要な患者様では、ADLの維持・向上を目指した支援が重要です。実践的な支援方法を解説します。
症例D:脳卒中後のリハビリテーション
70歳男性の患者様です。脳梗塞後の右片麻痺があり、妻との2人暮らしです。歩行機能の改善と日常生活動作の自立を目指しています。
リハビリテーションプログラムの管理
理学療法士と連携し、自主トレーニングの内容と強度を確認します。訓練の進捗状況を記録し、プログラムの調整に活かします。また、生活動作の中でのリハビリテーションも取り入れていきます。
生活環境の最適化
住環境の安全確認と必要な改修提案を行います。福祉用具の適切な選択と使用方法の指導も実施します。介護者である妻への支援も含め、総合的なアプローチを行います。
実践からの学びと改善策
これらの事例から得られた知見を、日々の実践に活かすための方法について説明します。
継続的な評価とケアの改善
各事例での経験を振り返り、効果的だった対応と改善が必要な点を整理します。チーム内でこれらの学びを共有し、ケアの質の向上につなげていきます。
多職種連携の強化
事例を通じて得られた連携のポイントを整理し、より効果的なチーム医療の実現を目指します。特に情報共有の方法や役割分担について、具体的な改善策を検討します。
チーム医療における連携強化

訪問診療の質を高めるためには、多職種間の緊密な連携が不可欠です。本章では、効果的なチーム医療の実現に向けた具体的な方法と、連携における重要なポイントについて解説します。
多職種との効果的な連携方法
在宅医療における多職種連携では、それぞれの専門性を活かしながら、患者様を中心とした包括的なケアを提供することが求められます。ここでは、具体的な連携方法についてご説明します。
情報共有の基本原則
効果的な情報共有は、チーム医療の基盤となります。患者様の状態変化や治療方針について、タイムリーかつ正確な情報共有を心がけます。特に重要な変更点については、確実に伝達されるよう複数の手段を用いて共有します。
また、情報の優先順位を明確にし、緊急性の高い内容については即時の共有を徹底します。
多職種カンファレンスの活用
定期的なカンファレンスでは、各職種からの視点を統合し、より良いケア方針を検討します。事前に議題を整理し、効率的な話し合いができるよう準備します。また、カンファレンスで決定した内容は、確実に記録し team全体で共有します。
電子カルテ・情報共有システムの運用
電子カルテやコミュニケーションツールを活用し、リアルタイムでの情報共有を実現します。システムへの入力は簡潔かつ正確を心がけ、重要な情報が埋もれないよう工夫します。また、システムの特性を理解し、効果的な活用方法を team内で共有します。
職種間の役割理解と協働
チーム医療の効果を最大限に引き出すためには、各職種の専門性と役割を相互に理解することが重要です。
医師との連携強化
医師とは診療方針や治療計画について、密接な連携を図ります。観察結果や気になる点は、適切なタイミングで報告し、必要に応じて提案も行います。また、処置や投薬の変更については、確実な理解と実施を心がけます。
リハビリ職との協働
理学療法士や作業療法士とは、患者様のADL維持・向上に向けて協働します。リハビリテーションの進捗状況や自主トレーニングの実施状況について、定期的な情報交換を行います。また、生活機能の評価結果を共有し、より効果的なアプローチを検討します。
ケアマネージャーとの連携
ケアマネージャーとは、患者様の生活全般に関する情報を共有します。サービスの利用状況や生活環境の変化について、定期的に情報交換を行います。また、新たなサービス導入の必要性についても、医療的な視点から提案を行います。
連携における課題解決
チーム医療を進める中で発生する様々な課題に対して、適切な解決策を講じることが重要です。
コミュニケーション上の課題対応
職種間でのコミュニケーションの行き違いや認識の相違が生じた場合は、早期の解決を図ります。対面での話し合いを重視し、互いの立場を理解しながら解決策を検討します。また、定期的な振り返りの機会を設け、連携上の課題を見直します。
情報伝達の効率化
情報伝達の遅れや漏れを防ぐため、標準的な連絡手順を確立します。特に緊急性の高い情報については、確実な伝達方法を事前に取り決めておきます。また、情報の重要度に応じた伝達ルートを整備し、効率的な運用を図ります。
緊急時の連携体制
緊急時には、より迅速かつ確実な連携が求められます。事前の準備と明確な対応手順の共有が重要です。
緊急連絡網の整備
緊急時の連絡体制を明確化し、全職種で共有します。特に夜間や休日の対応について、具体的な手順を定めておきます。また、定期的に連絡先の更新を行い、確実な連絡体制を維持します。
急変時の対応手順
患者様の急変時には、事前に定めた手順に従って適切に対応します。各職種の役割を明確にし、混乱なく対応できるよう準備します。また、対応後の振り返りを行い、必要に応じて手順の見直しを行います。
連携の質向上に向けて
継続的な質の向上を目指し、定期的な評価と改善を行います。
連携状況の評価
チーム医療の効果を定期的に評価し、改善点を明確にします。患者様の満足度や治療効果、team内の連携状況など、多角的な視点での評価を行います。
継続的な改善への取り組み
評価結果をもとに、具体的な改善策を検討し実施します。successful caseの共有や課題への対応策の検討など、積極的な改善活動を推進します。また、新たな連携手法の導入なども検討し、より効果的なチーム医療の実現を目指します。
看護師さんからのQ&A「おしえてカンゴさん!」

訪問診療に関する現場の疑問や課題について、経験豊富な看護師が実践的なアドバイスをお届けします。日々の業務に役立つヒントを、具体的な例を交えてご紹介します。
訪問診療の基本
Q1:初めて訪問診療に同行する際、特に気をつけることはありますか
訪問診療に初めて同行される際は、事前準備が最も重要です。患者様の基本情報はもちろん、これまでの治療経過や生活環境について十分に把握しておきましょう。また、必要な医療材料や記録用具なども念入りに準備します。
医師とは事前に役割分担を確認し、スムーズな診療をサポートできるよう心がけます。さらに、訪問時は患者様とご家族に丁寧な自己紹介を行い、信頼関係の構築から始めることが大切です。
Q2:効率的な記録の取り方について教えてください
記録は客観的な事実を簡潔に記載することを心がけます。訪問時にはメモ帳を活用し、重要なポイントをその場で書き留めておくことをお勧めします。特に数値データや医師の指示内容は確実に記録します。
電子カルテへの入力は、できるだけ訪問直後に行い、記憶が新しいうちに完了させましょう。また、次回の訪問に向けた注意点も明確に記載しておくことで、継続的なケアの質を高めることができます。
患者様との関係づくり
Q3:患者様やご家族との信頼関係を築くコツを教えてください
信頼関係の構築には、まず傾聴の姿勢が重要です。患者様やご家族の話に真摯に耳を傾け、些細な変化や不安にも丁寧に対応します。
専門用語は避け、分かりやすい言葉で説明を心がけます。また、生活習慣や価値観を尊重しながら、必要な医療やケアを提案していきます。定期的な訪問を通じて、少しずつ信頼関係を深めていくことが大切です。
緊急時の対応
Q4:訪問中の急変時、どのように対応すればよいでしょうか
急変時は、まず患者様の安全確保を最優先します。バイタルサインの測定と全身状態の観察を速やかに行い、医師への報告と指示を仰ぎます。救急要請が必要な場合は、躊躇せず119番通報を行います。
また、家族への説明も忘れずに行い、不安の軽減に努めます。日頃から緊急時の対応手順を確認し、必要な医療機器や救急用品の使用方法も習熟しておくことが重要です。
多職種連携
Q5:他職種との連携で困った時の対処法を教えてください
連携上の課題が生じた場合は、まず直接対話を心がけましょう。お互いの立場や考えを理解し合うことから始めます。定期的なカンファレンスの場を活用し、課題の共有と解決策の検討を行います。
また、連絡ノートやメールなど、複数の連絡手段を組み合わせることで、確実な情報共有を図ることができます。特に重要な情報は、必ず口頭でも伝達するよう心がけましょう。
自己管理
Q6:訪問診療の業務をより効率的に行うコツはありますか
効率的な業務遂行には、綿密な計画と時間管理が欠かせません。訪問順路の最適化や、必要物品の事前準備など、細かな工夫を重ねることで業務の効率化を図ることができます。また、記録テンプレートの活用や、スケジュール管理アプリの利用なども効果的です。
ただし、効率化を追求するあまり、患者様へのケアの質が低下しないよう注意が必要です。
スキルアップ
Q7:訪問診療の看護師として、どのようなスキルアップを心がければよいでしょうか
訪問診療の看護師には、幅広い知識とスキルが求められます。定期的な研修参加や、最新の医療情報の収集を心がけましょう。特に、フィジカルアセスメント能力の向上や、在宅での医療処置の技術向上は重要です。
また、多職種連携に必要なコミュニケーションスキルも磨いていく必要があります。経験豊富な先輩看護師からの助言を積極的に求めることも、効果的なスキルアップの方法となります。
まとめ
訪問診療における看護師の同行は、医療の質を支える重要な役割を担っています。入念な準備と効果的なコミュニケーション、適切な記録管理、そして多職種との緊密な連携により、患者様とご家族により良いケアを提供することができます。
日々の実践を通じて経験を積み重ね、より質の高い在宅医療の実現を目指していきましょう。
さらに詳しい情報は【はたらく看護師さん】で
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