訪問看護で「辞めたい」理由 1 位がオンコール疲労。月 5 回以上担当している看護師の 60% が 1 年以内の離職を考える(日本訪問看護財団調査 2025)。本記事はオンコール疲労の構造を分解し、辞めずに続けるための現場対策 6 つを紹介する。
1. オンコール疲労の 3 要素
1-1. 睡眠負債
コール 1 回で平均 2.5 時間の睡眠が削られる(呼び出し対応 1 時間 + 再入眠 1.5 時間)。週 2 回コールが来る月は、夜勤 4 回相当の睡眠負債。
1-2. 心理的拘束(待機ストレス)
コールが来なくても「いつ鳴るか」の緊張で交感神経優位、回復しにくい睡眠。飲酒も遠出もできず、家族と買い物行く時も電話常時監視。
1-3. 対応後の残業疲労
深夜対応後、翌朝は通常訪問。所長裁量で AM フリーにできる事業所とそうでない所で差が大きい。
2. 辞めずに続ける 6 つの対策
対策 1: オンコール頻度を面談で確認
入職前に「月あたりオンコール回数」「チーム何人で回すか」を必ず確認。月 5 回以下が身体的に持続可能ライン。事業所 HP にオンコール体制が明記されてなかったら要注意。
対策 2: オンコール翌日の対応ルールを確認
翌朝訪問を OFF にできる事業所、時間シフト可能な事業所を選ぶ。ルール化されてない事業所は、所長裁量でムラが出る。
対策 3: ストマ/人工呼吸器/中心静脈栄養など夜間コール頻発パターンを把握
担当利用者に人工呼吸器装着者が 2 人いるチームと、全員通院レベルのチームではオンコール頻度が 3 倍違う。担当割当の交渉も可能。
対策 4: オンコール専用スマホ・緊急連絡マニュアルの整備
自分のスマホと分けることで OFF 時間の心理的境界を作る。マニュアルがあればパニック対応回避、経験浅くても対応しやすい。
対策 5: 年収上乗せ分を時給換算する
オンコール手当が月 5 万でも、時給換算 300 円以下なら割に合わん。「手当で納得」できる水準か計算する。
対策 6: 最後の手段 — オンコールなしの訪問看護へ転職
大手グループ系や事業所規模 30 人以上の大規模ステーションは「オンコール専任チーム」で日勤専従枠あり。年収は 20〜40 万下がるが、持続可能性と睡眠を買う価値がある。
