
2024年度の制度改定を踏まえ、訪問診療における看護師単独での算定について、基礎から応用まで体系的に解説します。
本記事では、実務経験に基づく具体的な事例と、現場で使える実践的なノウハウをお伝えします。
この記事で分かること
- 訪問診療における看護師単独算定の最新要件と具体的な手順
- 効率的な記録管理と評価基準の実践方法
- 算定の間違いやすいポイントと具体的な対策
- 多職種連携における看護師の役割と連携のコツ
この記事を読んでほしい人
- 訪問診療に携わる看護師の方々
- 訪問看護ステーションで記録管理を担当している方
- 算定要件の確認や見直しを検討している方
- 訪問診療の質向上を目指している方
訪問診療における看護師単独算定の基本要件と実施体制

訪問診療において看護師が単独で算定を行う際には、明確な基準と適切な体制が必要不可欠です。
本章では、算定の基本的な要件から実施体制の構築まで、実践的な視点で解説します。
算定の基本要件
看護師単独での訪問診療算定には、法令で定められた明確な要件があります。
まずはその基本的な枠組みについて理解を深めましょう。
基本的な算定条件
医師の指示のもとで実施される訪問診療において、看護師が単独で算定できる条件について詳しく説明します。
算定要件の具体的内容
訪問診療における基本的な算定要件として、まず医師による具体的な指示書の作成が必要となります。
指示書には訪問目的、実施すべき医療行為、観察項目などが明確に記載されていなければなりません。次に、患者の状態が安定していることを示す医学的な評価が必要です。
これには直近の検査結果や経過観察記録などが含まれます。
さらに、患者や家族からの同意書の取得も重要な要件となります。
算定可能な医療行為の範囲
看護師が単独で実施できる医療行為には明確な基準があります。
日常的な健康管理や症状観察、服薬管理指導などが基本となります。
また、医師の具体的な指示があれば、一定の範囲内での処置や医療機器の管理なども実施可能です。
ただし、新たな医療処置の開始や治療方針の変更などは、必ず医師の直接的な判断が必要となります。
実施体制の確立
適切な訪問診療の実施には、組織的な体制づくりが不可欠です。
医療安全の確保と質の高いケア提供のための体制について解説します。
医師との連携体制
医師との円滑な連携は、看護師単独での訪問診療において最も重要な要素となります。
定期的なカンファレンスの実施や、緊急時の連絡体制の確立が必要です。
特に、患者の状態変化に応じて迅速な対応が取れるよう、24時間体制での連絡システムを整備することが推奨されます。
情報共有システムの構築
効果的な情報共有は、安全で質の高い医療提供の基盤となります。
電子カルテやクラウドシステムを活用し、患者情報をリアルタイムで共有できる環境を整備することが重要です。
また、定期的なケースカンファレンスを通じて、多職種間での情報共有と方針の統一を図ることも必要です。
安全管理体制の整備
医療安全の確保は訪問診療において最優先される事項です。
組織的な安全管理体制の構築と維持について説明します。
リスク管理プロトコルの策定
予測されるリスクに対する具体的な対応手順を定めたプロトコルの整備が必要です。
感染症対策、医療事故防止、災害時の対応など、様々な状況を想定した手順書を作成し、定期的な見直しと更新を行います。
緊急時対応システムの確立
急変時や災害発生時など、緊急事態への対応体制を整備することが重要です。
具体的な連絡フローの確立、必要な医療機器や薬剤の確保、スタッフの教育訓練など、包括的な体制づくりが求められます。
実践的な記録管理の方法

訪問診療における記録管理は、医療の質の保証と適切な算定の両面で重要な役割を果たします。
本章では、効率的かつ確実な記録管理の具体的な方法について解説します。
基本的な記録作成の手順
訪問診療の記録には、法令で定められた要件と実務上必要な情報を適切に含める必要があります。
基本的な記録作成の流れと重要なポイントを説明します。
記録の基本構成
診療記録は患者の状態、実施した医療行為、評価結果を時系列で明確に示す必要があります。
記録開始時刻、バイタルサイン、観察事項、実施したケア内容、患者の反応、次回訪問時の注意点などを、具体的かつ客観的に記載します。
特に医療保険の算定に関わる項目については、算定要件との整合性を意識した記載が重要となります。
必須記載事項の確認
訪問診療記録には、日時、場所、対象者の基本情報、主訴、観察結果、実施した医療行為、使用した医療材料、次回の訪問予定など、必須の記載事項があります。
これらの情報は、医療の継続性と安全性を確保するために不可欠です。
また、患者や家族とのコミュニケーション内容、生活環境の変化なども重要な記録項目となります。
効率的な記録管理システム
記録作成の効率化と質の向上を両立させるために、システマティックな管理方法が重要です。
デジタルツールの活用も含めた効率的な記録管理について解説します。
デジタル記録システムの活用
電子カルテやタブレット端末を使用した記録システムは、データの保管や共有を効率化します。
音声入力機能や定型文の活用により、記録作成時間を短縮することも可能です。
ただし、システムの特性を理解し、適切な運用ルールを設定することが重要です。
テンプレートの効果的な使用
標準化された記録テンプレートを使用することで、記録の質を保ちながら作成時間を短縮できます。
テンプレートには、基本的な観察項目やケア内容に加え、算定要件に関連する項目を含めることで、漏れのない記録作成が可能となります。
記録の質の向上と評価
作成された記録の質を維持・向上させるための取り組みについて説明します。
定期的な評価と改善のプロセスが重要です。
記録監査の実施方法
記録の質を保つために、定期的な監査が必要です。
監査では、記載内容の適切性、必要事項の網羅性、表現の明確さなどを評価します。
特に算定要件との整合性については、重点的なチェックが必要となります。
記録の改善プロセス
監査結果に基づき、記録の質を継続的に改善していくプロセスが重要です。
スタッフ間での情報共有、研修の実施、記録テンプレートの見直しなど、組織的な取り組みが必要となります。
また、記録作成者へのフィードバックを通じて、個々のスキル向上を図ることも重要です。
記録の保管と管理
作成された記録の適切な保管と管理は、法令遵守と情報セキュリティの観点から重要です。
具体的な管理方法について解説します。
保管期間と保管方法
医療記録の保管期間は法令で定められており、適切な管理が必要です。
紙記録の場合は適切な保管場所の確保と管理体制の整備が、電子記録の場合はバックアップ体制の確立とセキュリティ対策が重要となります。
情報セキュリティの確保
患者情報の保護は医療機関の重要な責務です。アクセス権限の設定、データの暗号化、持ち出し制限など、具体的なセキュリティ対策を実施する必要があります。
また、定期的な研修を通じて、スタッフの情報セキュリティ意識を高めることも重要です。
算定における一般的な間違いと対策

訪問診療における看護師単独での算定には、いくつかの典型的な誤りが存在します。
本章では、よくある間違いとその具体的な予防策について、実例を交えながら詳しく解説します。
算定要件の解釈ミス
算定要件の誤った解釈は、請求の否認や返戻につながる重大な問題となります。
ここでは主な解釈の誤りとその対策について説明します。
指示内容の範囲逸脱
医師の指示内容を超えた医療行為を実施し算定してしまうケースがあります。
指示書の内容を正確に理解し、疑問点がある場合は必ず医師に確認することが重要です。
実施可能な医療行為の範囲を事前に明確化し、スタッフ間で共有することで、このような誤りを防ぐことができます。
算定期間の誤認
算定可能な期間や回数の制限を誤って解釈するケースも見られます。
特に、長期の訪問診療では、算定期間の更新手続きを適切に行う必要があります。
定期的な算定要件の確認と、期間管理のシステム化が有効な対策となります。
記録不備による算定エラー
不適切な記録は、適切な医療行為を実施していても算定が認められない原因となります。
記録に関する主な問題点と改善策を解説します。
必須項目の記載漏れ
算定に必要な項目の記載が不足しているケースが多く見られます。
特に、実施時間、患者の状態、実施した医療行為の詳細などは、必ず記載が必要な項目です。
記録テンプレートに必須項目を明示し、ダブルチェック体制を構築することで防止できます。
具体性不足の記録
「状態安定」「異常なし」などの抽象的な記載は、算定の根拠として不十分です。
観察結果や実施した医療行為について、具体的な数値や状態を記載することが重要です。
定期的な記録研修を実施し、適切な記載方法を指導することが効果的です。
算定漏れと過剰算定
必要な算定を見落としたり、逆に過剰な算定を行ったりするケースについて、その原因と対策を説明します。
算定漏れの防止策
実施した医療行為に対応する算定項目を見落としてしまうケースがあります。
算定可能な医療行為のリストを作成し、定期的に確認することで防止できます。
また、記録と算定のクロスチェック体制を構築することも重要です。
重複算定の防止
同一の医療行為に対して重複して算定してしまうケースも見られます。
特に、複数の職種が関わる場合は注意が必要です。算定履歴の管理システムを整備し、定期的なチェックを行うことが効果的です。
システムによるエラー防止
記録や算定のシステム化による効率化と、それに伴うリスクについて説明します。
システムチェック機能の活用
電子カルテや算定システムには、入力チェック機能や警告機能があります。
これらを適切に設定し活用することで、基本的なエラーを防止することができます。
ただし、システムへの過度な依存は避け、人による確認も必ず行うことが重要です。
データ連携の確認
システム間のデータ連携エラーによる算定ミスを防ぐため、定期的なチェックが必要です。
特に、システムの更新や変更時には、データの整合性を必ず確認することが重要です。
ケーススタディ:具体的な算定事例と対応

実際の訪問診療における算定事例を通じて、適切な対応方法と重要なポイントを解説します。
これらの事例は実際の現場で経験された状況を基に、個人情報に配慮して再構成したものです。
Case A:慢性疾患患者の定期訪問
高血圧と糖尿病を持つ70代女性患者への訪問診療における算定事例を説明します。
患者背景と訪問目的
独居の70代女性患者Aさんは、高血圧と糖尿病の管理が必要な状況でした。
医師の指示のもと、月4回の定期訪問を実施することになりました。
基本的なバイタルサインの確認と服薬管理が主な目的でした。
実施内容と算定のポイント
訪問では血圧測定、血糖値チェック、服薬状況の確認を実施しました。
これらの基本的な管理に加え、生活習慣の指導も行いました。
算定においては、実施した医療行為の詳細な記録と、観察結果の具体的な数値記載が重要でした。
Case B:医療処置が必要な在宅患者
在宅酸素療法を実施している80代男性患者への訪問診療事例について解説します。
患者背景と訪問目的
慢性呼吸不全で在宅酸素療法を実施している80代男性患者Bさんへの訪問では、酸素濃縮器の管理と患者の状態観察が主な目的でした。
医師の具体的な指示のもと、週2回の定期訪問を実施しました。
医療機器管理と算定要件
医療機器の管理には特定の算定要件があり、機器の作動状況確認、患者の使用状況確認、安全管理に関する記録が必要でした。
酸素流量の調整や患者教育も重要な実施項目となりました。
Case C:ターミナル期患者の緊急対応
末期がん患者への緊急訪問時の対応と算定について説明します。
緊急時の対応手順
深夜に痛みの増強を訴える連絡があり、医師の指示のもと緊急訪問を実施しました。
症状の評価、医師への報告、指示された疼痛管理を行い、家族への支援も実施しました。
緊急訪問の算定方法
通常の訪問診療とは異なる緊急訪問の算定要件について、時間帯加算や緊急訪問加算の適用条件を含めて説明します。
正確な時間記録と対応内容の詳細な記載が重要でした。
Case D:リハビリテーション継続患者
脳梗塞後のリハビリテーションを継続している60代女性患者の事例です。
継続的な評価と記録
定期的な機能評価と進捗状況の記録が重要でした。
リハビリテーションの実施内容、患者の反応、日常生活動作の変化などを具体的に記録することで、適切な算定が可能となりました。
多職種連携における役割
理学療法士や作業療法士との連携が必要な事例では、それぞれの職種の実施内容と算定項目を明確に区分することが重要でした。
情報共有と記録の整合性確保が算定の key pointとなりました。
効率的な業務フローの構築

訪問診療における看護師単独での算定業務を効率的に進めるためには、適切な業務フローの確立が不可欠です。
本章では、実践的な業務フローの構築方法と、その運用のポイントについて解説します。
基本的な業務フローの設計
効率的な業務遂行には、明確な業務フローの設計が重要です。
訪問前の準備から記録作成、算定までの一連の流れを体系化します。
訪問前の準備プロセス
訪問診療を効率的に実施するためには、事前準備が重要となります。
患者情報の確認、必要物品の準備、訪問ルートの確認など、具体的な準備内容を時系列で整理します。
特に医師の指示内容や前回の訪問記録の確認は、確実に実施する必要があります。
訪問中の業務手順
実際の訪問時には、効率的な業務遂行が求められます。
バイタルサインの測定、医療処置の実施、患者指導などを、優先順位を付けて実施します。
また、記録に必要な情報を漏れなく収集することも重要です。
多職種連携の効率化
訪問診療では、多職種との連携が必要不可欠です。
効率的な連携体制の構築方法について説明します。
情報共有システムの活用
多職種間での情報共有を円滑に行うため、効果的なシステムの活用が重要です。
電子カルテやクラウドサービスを利用し、リアルタイムでの情報共有を実現します。
特に医師との連携においては、迅速な情報共有が重要となります。
カンファレンスの効率的運営
定期的なカンファレンスを効率的に運営することで、多職種連携を強化します。
事前の資料準備、議題の明確化、時間管理の徹底などが重要なポイントとなります。
ICTツールの効果的活用
業務効率化のためのICTツールの活用方法について解説します。
適切なツールの選択と運用が重要です。
モバイルデバイスの活用
タブレットやスマートフォンを活用することで、訪問先での記録作成や情報確認が効率化されます。
特に音声入力機能や写真記録機能は、業務効率の向上に有効です。
データ管理システムの運用
患者データや訪問記録を効率的に管理するためのシステム運用について説明します。
データの入力方法、保存形式、セキュリティ対策など、具体的な運用方法を定めることが重要です。
業務改善の継続的実施
効率的な業務フローを維持・改善していくための方法について解説します。
PDCAサイクルを活用した継続的な改善が重要です。
業務分析の実施方法
現状の業務フローを定期的に分析し、改善点を明確化します。
時間管理、作業手順、使用ツールなど、様々な観点からの分析が必要です。
改善策の立案と実施
分析結果に基づいて具体的な改善策を立案し、実施します。
スタッフの意見を取り入れながら、実現可能な改善策を段階的に導入していくことが重要です。
おしえてカンゴさん!よくある質問コーナー
訪問診療の現場で実際に寄せられる質問について、ベテラン看護師のカンゴさんが分かりやすく解説します。
実践的なアドバイスと具体的な事例を交えながら、皆様の疑問にお答えしていきます。
Q1:訪問時の必須記録項目について教えてください
こんにちは、カンゴです。訪問記録で特に重要なのは、訪問時刻、バイタルサイン、実施した医療行為の詳細、そして患者さんの反応です。
具体的な数値や状態の変化を必ず記載しましょう。
「異常なし」という曖昧な表現は避け、「体温36.5度、脈拍72回/分、血圧124/82mmHg」のように具体的に記録することが大切です。
Q2:緊急訪問の算定について悩んでいます
夜間や休日の緊急訪問は、医師の指示があれば算定可能です。
ただし、訪問の必要性や実施内容を詳しく記録する必要があります。
例えば「21時30分、発熱38.5度の連絡があり、医師の指示により緊急訪問。解熱剤の投与と全身状態の観察を実施」というように、時系列で具体的に記録しましょう。
Q3:医療機器管理の算定はどうすればよいですか
在宅酸素療法などの医療機器管理は、機器の作動状況確認だけでなく、患者さんの使用状況や理解度の確認も重要です。
「酸素流量2L/分で使用中、SpO2 98%」「機器の清掃方法を再指導、患者本人が実施できることを確認」など、具体的な内容を記録します。
Q4:服薬指導の記録はどこまで書けばよいですか
服薬指導では、残薬確認、服用状況、副作用の有無など、具体的な確認内容を記録します。
「降圧薬の残薬2日分、指示通りの服用ができている。
めまい等の副作用症状なし」というように、確認した内容を具体的に記載しましょう。
Q5:多職種との情報共有はどうすればよいですか
カンファレンスや記録共有が基本です。
特に医師への報告は「状態変化→実施した対応→現在の状態」という流れで簡潔にまとめると伝わりやすいですよ。
リハビリスタッフとは、患者さんの動作状況や生活環境の変化について、具体的な情報交換を心がけましょう。
Q6:訪問時間の算定について教えてください
訪問時間は、実際のケア提供時間を記録します。
ただし、移動時間は含みません。「9:30来所、バイタル測定、処置実施、10:15終了」というように、具体的な時間経過を記録することが重要です。
Q7:患者さんの生活指導はどこまで算定できますか
医師の指示に基づく療養上の指導は算定可能です。
例えば、食事管理、運動指導、服薬指導などが含まれます。
「低塩食の継続について説明、塩分制限の具体的な方法を指導」というように、実施内容を具体的に記録しましょう。
Q8:家族への指導は算定対象になりますか?
家族への指導も、患者さんのケアに直接関係する内容であれば算定対象になります。
例えば、「主介護者である娘さんに体位変換の方法を実演指導。
安全に実施できることを確認」というような具体的な指導内容を記録しましょう。
患者さんの状態改善につながる家族支援は、とても重要な看護ケアの一つです。
Q9:看護計画の更新はいつ行えばよいですか?
カンゴです。看護計画は、患者さんの状態変化や目標達成度に応じて更新が必要です。
私の経験では、最低でも3ヶ月に1回は見直しを行うことをお勧めします。
「血圧管理の目標値を達成。新たな目標として運動習慣の確立を計画に追加」というように、具体的な理由と内容を記録することが大切です。
Q10:遠方への訪問時の算定について
遠方への訪問も基本的な算定要件は変わりません。
ただし、移動時間を考慮した効率的な訪問計画が重要です。
「往診車両を使用、患者宅まで40分。訪問看護ステーションから片道15km以上」など、必要な情報は記録に残しましょう。
Q11:感染症対策の記録はどうすればよいですか?
感染症対策の実施内容は具体的に記録が必要です。
「訪問時の手指消毒、マスク着用を実施。患者・家族にも手洗い、マスク着用の重要性を説明」というように、実施した予防策と指導内容を明確に記録します。
Q12:症状観察の記録で気をつけることは?
症状観察は、できるだけ客観的な表現を使うことが大切です。
「疼痛の程度はNRSで4/10、安静時は軽減。体動時に増強」というように、具体的な評価スケールや状況説明を含めると、経過が分かりやすくなります。
Q13:医療材料の使用記録について
医療材料の使用は、種類、数量、使用目的を明確に記録します。
「創傷被覆材Aを2枚使用、サイズ10×10cm。創部の状態に応じて選択」というように、選択理由も含めて記録することで、次回の訪問にも活かせます。
Q14:夜間対応の記録で注意することは?
夜間対応では、時間経過と対応内容を詳細に記録することが重要です。
「23:15電話相談あり、発熱38.2度。医師に報告し指示を受け、23:45訪問実施」というように、時系列での記録を心がけましょう。
Q15:訪問看護計画書の見直しのタイミングは?
計画書の見直しは、患者さんの状態変化や目標達成度に応じて行います。
通常は3~6ヶ月ごとの見直しが基本ですが、状態が大きく変化した場合は、その都度見直しが必要です。
「誤嚥性肺炎の改善により、嚥下機能訓練の内容を見直し、計画を更新」というように、見直しの理由と内容を具体的に記録しましょう。
このように、記録は具体的で分かりやすい内容を心がけることが大切です。
皆さんの記録作成のお役に立てば幸いです。ご質問があれば、いつでもカンゴさんまでどうぞ。
まとめ
訪問診療における看護師単独での算定には、適切な要件理解と実践が不可欠です。
特に、医師の指示に基づく確実な実施と具体的な記録の作成が重要となります。
本記事で解説した算定要件の確認、記録管理の効率化、多職種連携の強化などのポイントを日々の実践に活かしていただければ幸いです。
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