看護師として働く中で、「他の診療科ではどのくらいの収入があるのだろう?」と気になったことはありませんか?本記事では、2024年最新の看護師の診療科別収入ランキングを徹底解説します。

高給科のTOP6や給料の決定要因、さらには収入アップの具体的な方法まで、あなたのキャリアアップに役立つ情報が満載です。ベテラン看護師から新人ナースまで、すべての看護師の方々に知っておいてほしい、給与にまつわる重要なポイントをお届けします。

看護師の平均年収ってどのくらい

 

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看護師は高給というイメージがありますが、実際の収入はどのくらいなのか気になりますよね。看護師の給料といっても、年齢や役職、配属されている科や職種、各地域によっても異なりますが、ここでは一般的な平均年収をご紹介していきます。厚生労働省が行っている最新の調査によると、令和4年の看護師の平均年収は約508万となっています。月給の平均は約35万、平均ボーナスは約86万円という結果でした。

これは、令和3年の平均年収約498万という調査結果が報告されていますが、その時よりも年収で約10万円程度向上しており、年々看護師の給料が上向き傾向にあることが分かります。

国が推奨する働き方改革により、看護師の業務も見直しを図っている医療機関が多いですが、そのような状況の中でも年収が上向き傾向にあるというのは、看護師にとって、働きやすい環境の中で高い給料を得ることができるというシステムが構築されつつあるということになるでしょう。

しかし、看護師の仕事は肉体的・身体的に大変な仕事だということは変わりありません。ちなみに看護師の年収は、女性が加着する職業145業種の中で第24位、医療福祉系の職種に絞ると第6位の高収入となっています。

参考元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査

年収の高い診療科TOP6

看護師の平均年収がどのくらいかお判りいただけたと思いますが、看護師の給料は配属されている診療科によって若干異なります。ここでは、年収の高い診療科を6科ご紹介していきます。

病理診断科

病理診断科の看護師は、組織や細胞のサンプルを取得し、病理学的な解析を行う過程で重要な役割を果たします。これには高度な専門知識と技術が求められ、サンプルの取得や処理、顕微鏡下での評価、検査結果の記録など、精密な作業と高度な技術が必要です。そのため、高いスキルを持つ看護師には報酬が支払われることがあります。

総合診療科

総合診療科の看護師は、様々な疾患や症状に対応するため、幅広い医学的な知識と臨床スキルを必要とします。患者の初診や症状評価、健康相談、必要な検査や治療の説明などを行うことがあり、この多岐にわたる業務内容のため、高い専門性が求められ、それに見合った報酬が支給されることにつながっています。

心臓血管外科

心臓血管外科の看護師は、心臓手術や血管手術の手術室で働くことがあり、高度な技術と医学的な知識が求められます。心臓の複雑な手術や手技をサポートするため、専門的なスキルが必要です。また急患などが運び込まれた時のサポートにより、時間外手当など支給もプラスされることもあり、他と比べても手当が多く給料が高額になる傾向にあります。

 

救命救急科

救命救急科は、緊急の医療処置を提供する役割を果たします。看護師の花形といわれることの多い救命救急科の看護師ですが、24時間体制で対応する必要があり、夜勤勤務も多く業務としてはかなりハードです。給料が高額になる理由として、専門スキルなどによる特殊手当や夜勤手当などが多く、他の診療科よりも給料は高額になっています。

 

美容外科

美容外科は、施術やサービスに対する価格をクリニックが決めることができる自由診療です。また、美容を目的とした診察は保険適用外の治療や処置が多く、収益も高くなり、その分を看護師に還元しやすいという特性があります。

また職場によっては、指名制度を導入しているクリニックもあり、指名料が手当として給料に加算されたり、クリニックで販売している商品が売れることでインセンティブが入るケースもあります。

 

呼吸器外科

呼吸器外科の看護師は、肺や気道に関する手術や治療、胃切除や乳房再建術などのサポートをする役割を担います。呼吸器外科は、比較的大きな病院に勤めることになる場合が多く、一般の看護師よりも給料は高めに設定されています。

また、高度な専門知識と臨床スキルが求められるだけでなく、多岐にわたる業務をこなす必要があり、その分の手当が支給されることも大きな要因となっています。

 

なぜ科によって給料は変わるの?

 

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病院看護師の給料について解説してきましたが、実際のところ看護師の基本給にそこまでの差はありません。それでは、なぜ診療科によって給料が違うのかというと、以下の理由があります。

・各科特有の手当がある

・残業が多い

・施設規模

年齢や地域によって給料は異なりますが、同年代の看護師同士の給料が異なる理由にはこのような理由が挙げられるでしょう。それぞれ詳しくご紹介します。

 

各科特有の手当があるかないか

医療の分野によっては、特殊なスキルや負担に対する手当が設けられることがあります。たとえば、救命救急科の医師や看護師には緊急性の高い対応が求められるため、その負担に見合った手当が支給されることがあります。

また、産婦人科の医療従事者にも特別な手当が設けられることがあるなど、各科の特性に合わせて手当が変動することがあります。おもな手当は以下の通りです。

 

診療科各科特有の手当一般的な手当額
・救命救急科・精神科・放射線科・結核病棟など特殊勤務手当・危険手当月15,000円
・救命救急科・HCU・手術サポート特別看護業務手当月9,000~15,000円
・救命救急科ドクターヘリ搭乗手当一回につき2,000~3,000円
・産婦人科、助産師助産介助手当・分娩手当一回につき2,000~10,000円

 

残業が多い科かどうか

特定の医療分野では、勤務時間が不規則であり、残業が多い傾向があります。例えば、救命救急科や外科系の診療科では、緊急性の高い状況に対応する必要があり、勤務時間が予測不可能なことが多いです。これに対する手当や高報酬が支給されることがあります。

施設規模によっても給料は変わる

医療機関の病床数などの規模も給料に影響を与える要因です。大規模な病院や医療センターでは、専門的な医療スタッフの需要が高いため、高収入を提供することがあります。一方で、小規模な施設では資源や患者数に制約があるため、報酬が低めになることがあります。

病床数による給料の差は以下の通りです。

 

病床数平均月給
500床以上約34.6万円
400~499床約33.6万円
300~399床約32.9万円
200~299床約31.8万円
100~199床約31.4万円
99床以下約30.9万円

参考元:日本看護協会「2022年病院看護実態調査

※金額は控除前の総支給額

※勤続年数10年、31~32歳の看護師対象

こちらを見てもわかる通り、病床数が多いほど高くなっています。これにボーナスや各診療科での手当などが支給されるため、さらに大きな差が生じることも考えられます。病床規模別の給与の違いも、年収には大きな影響を与えます。

 

看護師が給料をアップさせるためには?

 

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看護師の給料をアップさせるためには、以下の方法が考えられます。これらの方法は、経験やスキルを活かしてキャリアを進める手段でもあるので参考にしてください。

 

夜勤を多くする

まず一つ目が夜勤の回数を増やすことです。上司などに相談して夜勤を増やしてもらうことができれば、現在の職場でも大きな給料の変化を望むことができるでしょう。

また医療機関によっては週末や祝日などの交代勤務を受けることで、手当が支給される場合があります。これにより手当をもらえる職場であれば、活用してもいいかもしれません。

専門的な資格を取得する

看護師が専門的な資格やスキルを取得することで、給料アップのチャンスを広げることができます。例えば、以下のようなスキルや資格があげられます。

・認定看護師資格:専門分野での認定を受けることで、その分野のスペシャリストとしての地位を築けます。例えば、救急看護や透析看護などの分野がありますが、月に1万円程度の手当を期待できます。

・進学・大学院修学: 大学院に進学して看護学の修士号を取得することで、より高度な知識とリーダーシップスキルを磨くことができます。

転職する

別の医療機関や施設への転職を考えることで、給与アップのチャンスが広がります。他の場所で求められるスキルや経験を活かし、より好条件の職場を見つけることができるかもしれません。

転職を考える際には、看護師の求人市場を調査し、給与や福利厚生などを比較検討しましょう。また、転職活動を行う際には、自己PRができる履歴書と面接対策をしっかり行うことが重要です。

 

まとめ

この記事では、看護師の診療科別収入について、様々な角度から解説してきました。医療業界において、看護師の給与は診療科や専門性によって大きく異なります。総合診療科や外科、救急救命科などは高い年収が期待できる一方、資格取得や転職、勤務形態の選択など、個人の努力によっても給与をアップさせることが可能です。

看護師はハードな仕事ですが、その頑張りが報われると感じることができる一つが毎月の給料になります。自分が納得できる職場で働きたいと感じる看護師も多くいるはずです。

今回ご紹介した内容を参考に、将来のキャリアプランや目標に合わせて、収入アップのためのステップを着実に進めていきましょう。