
疼痛コントロールは看護実践において最も重要なスキルの一つです。
患者さんの痛みを適切に評価し、効果的な看護介入を行うことは、看護師の基本的な役割であり、患者さんのQOL向上に直接的に貢献します。
この記事では、看護学生や新人看護師の皆さんに向けて、疼痛コントロールの基本から実践的なアプローチまでを、具体的な症例を交えながら詳しく解説します。
この記事で分かること
- 疼痛の種類や性質に応じた適切なアセスメント方法
- 患者さんの状態や背景を考慮した看護計画の立案手順
- 効果的な疼痛コントロールのための具体的な看護介入方法
- 多職種連携を活かした包括的な疼痛管理の進め方
- 看護記録の具体的な書き方とポイント
この記事を読んでほしい人
- 臨地実習で疼痛のある患者さんを担当する看護学生
- 疼痛コントロールに不安を感じている新人看護師
- 看護計画の立案や評価に悩んでいる実習生
- アセスメント力を向上させたい看護職者
- 多職種連携による疼痛管理を学びたい方

1. 疼痛の基本理解
痛みは患者さん一人ひとりで異なる主観的な体験です。
適切な疼痛コントロールを行うためには、まず痛みのメカニズムと特徴を理解することが重要です。
このセクションでは、疼痛の基礎知識から実践的な理解まで、段階的に解説していきます。
痛みの定義と種類
国際疼痛学会(IASP)による痛みの定義は、「実際の組織損傷や潜在的な組織損傷に伴う、あるいはそれに似た不快な感覚体験および情動体験」とされています。
この定義からも分かるように、痛みには身体的な側面だけでなく、心理的・感情的な側面も含まれています。
痛みの基本的な分類
侵害受容性疼痛は、組織の実質的な損傷や炎症による痛みを指します。
手術後の創部痛や関節炎による痛みがこれに該当します。神経障害性疼痛は、神経系の損傷や機能障害による痛みです。帯状疱疹後神経痛や糖尿病性神経障害による痛みなどが含まれます。
痛みの持続時間による分類
急性疼痛は、組織損傷や炎症に伴う一時的な痛みです。通常、原因となる組織の治癒とともに改善します。慢性疼痛は、3ヶ月以上持続する痛みを指し、原因疾患の治療後も続くことがあります。
2. アセスメントの実践

疼痛のアセスメントは、効果的な痛みのコントロールの基礎となります。
このセクションでは、系統的な疼痛アセスメントの方法から、患者さんの特性に応じた評価の留意点まで、実践的な知識を解説していきます。
痛みの評価スケール詳説
疼痛評価には、患者さんの主観的な痛みを客観的な指標で表現することが求められます。信頼性の高い評価を行うためには、適切なスケールの選択と使用方法の理解が重要です。
NRSの活用方法
NRS(Numerical Rating Scale)は、痛みの程度を0から10の数値で評価する方法です。
0は痛みがない状態、10は想像できる最も激しい痛みを表します。患者さんに「今の痛みを0から10で表すとどのくらいですか」と質問し、数値で回答してもらいます。
VASの実践的使用法
VAS(Visual Analogue Scale)は、10cmの線上で痛みの程度を示してもらう方法です。
左端を「痛みなし」、右端を「最も激しい痛み」として、現在の痛みの程度を線上に印してもらいます。測定値は左端からの距離をミリメートル単位で測定します。
具体的な観察項目と技法
患者さんの痛みを総合的に評価するためには、様々な側面からの観察が必要です。痛みの性質、部位、持続時間などの基本的な情報に加え、患者さんの反応や日常生活への影響についても注意深く観察します。
痛みの性質の評価
痛みの性質は、原因の推定や治療方針の決定に重要な情報となります。鋭い痛み、鈍い痛み、突っ張るような痛み、締め付けられるような痛みなど、患者さんの表現をそのまま記録することが大切です。
バイタルサインとの関連
痛みはバイタルサインに影響を与えることがあります。血圧上昇、心拍数増加、呼吸数の変化などは、痛みの強さを反映する客観的な指標となることがあります。
年齢・認知機能による評価の違い
痛みの評価方法は、患者さんの年齢や認知機能によって適切に選択する必要があります。特に高齢者や認知症の患者さんでは、通常の評価スケールが使用できないことがあります。
高齢者の痛み評価
高齢者の場合、痛みの表現が若年者と異なることがあります。また、遠慮して痛みを訴えない傾向も見られます。表情や行動の変化を注意深く観察することが重要です。
認知症患者の評価方法
認知症の患者さんでは、言語による痛みの表現が困難なことがあります。
PAINAD(Pain Assessment in Advanced Dementia)などの行動観察スケールを活用することで、より正確な評価が可能となります。
問診・フィジカルアセスメント
系統的な問診とフィジカルアセスメントは、痛みの原因究明と適切な介入方法の選択に不可欠です。患者さんの訴えを丁寧に聞き取りながら、必要な身体診査を行います。
効果的な問診技法
開放型質問から始め、徐々に詳細な情報を収集していく方法が効果的です。「どのような痛みですか」「いつから始まりましたか」など、具体的な質問を用いて情報を整理します。
身体診査のポイント
痛みのある部位の視診、触診に加え、関連する部位の観察も重要です。腫脹、発赤、熱感などの炎症所見や、関節可動域の制限なども確認します。
アセスメントツールの活用
様々なアセスメントツールを状況に応じて適切に選択し、活用することで、より正確な痛みの評価が可能となります。それぞれのツールの特徴と適応を理解しておくことが重要です。
記録用紙の活用法
痛みの部位や性質を記録する痛み日記や、痛みの強さの推移を記録する痛みスケール表など、様々な記録用紙を活用することで、経時的な評価が可能となります。
デジタルツールの利用
最近では、スマートフォンアプリなどのデジタルツールも開発されています。これらを活用することで、より詳細な痛みの記録や分析が可能となります。
3. 看護計画の立案

疼痛を抱える患者さんへの効果的な看護を提供するためには、適切な看護計画の立案が不可欠です。
このセクションでは、アセスメント結果に基づいた看護診断の選択から、具体的な看護計画の作成まで、実践的な手順を解説していきます。
看護診断の種類と選択
看護診断は患者さんの状態を適切に表現し、看護介入の方向性を示す重要な要素です。疼痛に関連する看護診断を理解し、患者さんの状態に最も適した診断を選択することが求められます。
急性疼痛の場合
急性疼痛の看護診断では、痛みによる身体的な影響と日常生活への支障を考慮します。
手術後や外傷による痛みなど、原因が明確で一時的な痛みに対して用いられます。関連因子には、組織損傷、炎症、手術などが含まれます。
慢性疼痛の場合
慢性疼痛では、長期的な痛みによる心理社会的な影響も考慮に入れる必要があります。痛みの持続による活動制限、睡眠障害、社会的孤立などの二次的な問題も含めて診断します。
目標設定の考え方
看護計画における目標は、具体的で測定可能な形で設定することが重要です。患者さんと共に達成可能な目標を設定することで、より効果的な看護介入が可能となります。
短期目標の設定
短期目標は、数日から1週間程度で達成可能な具体的な目標を設定します。例えば「痛みのレベルがNRS 7から3以下に低下する」「夜間の睡眠が6時間以上確保できる」などが含まれます。
長期目標の設定
長期目標には、退院時や在宅療養に向けた目標を設定します。「効果的な疼痛管理方法を習得し、自己管理できる」「日常生活動作が痛みなく行える」などの目標が含まれます。
具体的な看護計画例
実際の臨床現場で活用できる看護計画の具体例を、状況別に解説していきます。これらの例を参考に、患者さんの個別性に応じた計画を立案することが重要です。
術後急性疼痛の看護計画
術後の急性疼痛に対する看護計画では、早期からの適切な疼痛管理が重要です。
定期的な痛みの評価と、予防的な介入を含めた計画を立案します。観察項目には、痛みの強さ、性質、部位に加え、バイタルサインの変化も含めます。
がん性疼痛の看護計画
がん性疼痛の看護計画では、痛みの種類や性質に応じた包括的な介入が必要です。
持続痛と突出痛それぞれに対する対策を含め、患者さんのQOL向上を目指した計画を立案します。精神的サポートも重要な要素となります。
慢性疼痛の看護計画
慢性疼痛では、痛みの軽減とともに、日常生活の質の向上を目指した計画が重要です。薬物療法と非薬物療法を組み合わせた総合的なアプローチを計画に含めます。患者教育も重要な要素となります。
計画の修正と個別性
看護計画は固定的なものではなく、患者さんの状態や反応に応じて適宜修正していく必要があります。定期的な評価と修正により、より効果的な看護介入が可能となります。
評価時期の設定
計画の評価時期は、痛みの性質や患者さんの状態に応じて適切に設定します。急性疼痛では数時間ごと、慢性疼痛では日単位での評価が一般的です。
修正の判断基準
計画の修正は、目標の達成度や患者さんの反応を基準に判断します。期待された効果が得られない場合や、新たな問題が生じた場合には、速やかに計画を見直します。
多職種との連携
効果的な疼痛管理には、多職種との密接な連携が不可欠です。それぞれの専門職の役割を理解し、チームとして最適なケアを提供できるよう計画を立案します。
情報共有の方法
多職種間での情報共有は、統一した様式を用いて行います。カンファレンスでの報告や記録の共有により、チーム全体で患者さんの状態を把握し、適切な介入を行うことができます。
役割分担の明確化
それぞれの職種の専門性を活かした役割分担を計画に含めます。医師との処方調整、薬剤師との服薬指導、理学療法士とのリハビリテーション計画など、具体的な連携内容を明記します。
4. 症例で学ぶ実践例

実際の臨床現場では、様々な状況での疼痛コントロールが求められます。
このセクションでは、代表的な3つの症例を通して、アセスメントから看護介入、評価までの一連のプロセスを具体的に解説していきます。
これらの症例を参考に、実践的なスキルを身につけていきましょう。
術後急性疼痛のケース
患者情報
A氏、45歳の女性です。腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けられ、術後2日目の状態です。術前は特に持病はなく、手術は予定通り終了しています。
アセスメント内容
術後の創部周囲に引っ張られるような痛みを訴えており、NRSは安静時5、体動時7です。
表情は時折苦悶様で、深呼吸を避ける様子が見られます。
バイタルサインは血圧140/85mmHg、脈拍90/分、体温37.2℃です。創部の発赤や腫脹は軽度で、排液の性状も正常です。
看護計画と介入
疼痛コントロールを最優先に、以下の看護介入を実施しています。定時の鎮痛薬投与に加え、体位調整や早期離床への援助を行っています。呼吸法の指導も併せて実施し、患者さん自身で痛みをコントロールできるよう支援しています。
経過と評価
介入3日目には、NRSは安静時2、体動時4まで改善しました。深呼吸も可能となり、病棟内の歩行も自立して行えるようになっています。
慢性疼痛のケース
患者情報
B氏、62歳の男性です。変形性膝関節症による慢性的な膝の痛みを抱えており、保存的治療目的で入院されています。両膝関節の痛みにより、日常生活動作に支障をきたしている状態です。
アセスメント内容
両膝関節、特に右膝に持続的な痛みがあり、NRSは安静時3、歩行時6〜7です。
長時間の立位や歩行で痛みが増強し、夜間に痛みが強くなる傾向があります。睡眠障害も伴っており、疼痛による活動制限が生活の質に影響を与えています。
看護計画と介入
生活リズムの調整と活動と休息のバランスを重視した計画を立案しています。
理学療法士と連携し、適切な運動療法と日常生活動作の指導を行っています。また、温罨法の活用方法や自己管理方法についても指導を実施しています。
経過と評価
2週間の介入により、適切な活動と休息のパターンが確立され、夜間の睡眠も改善しています。痛みのNRSは歩行時でも4程度まで軽減し、日常生活動作の自立度が向上しています。
がん性疼痛のケース
患者情報
C氏、58歳の女性です。進行性胃がんにより、腹部に持続的な痛みがあります。緩和ケア目的での入院となっています。
アセスメント内容
上腹部に持続的な鈍痛があり、食事摂取時に増強します。突出痛も1日3〜4回出現し、その際のNRSは8〜9です。痛みへの不安が強く、家族も対応に苦慮している状況です。
看護計画と介入
緩和ケアチームと連携し、包括的な痛みのケアを実施しています。持続痛に対する定時オピオイド投与と、突出痛に対するレスキュー薬の適切な使用方法を指導しています。また、家族への支援も含めた精神的ケアも重視しています。
経過と評価
1週間の介入により、持続痛のNRSは2〜3まで低下し、突出痛の頻度も1日1〜2回に減少しています。患者さんと家族の不安も軽減し、QOLの改善が見られています。
5. 多職種連携
効果的な疼痛コントロールを実現するためには、様々な専門職との連携が不可欠です。
このセクションでは、多職種連携の重要性と実践的な連携方法について解説していきます。
チーム医療の中で、看護師がどのように他職種と協働していくべきかを学んでいきましょう。
チーム医療の重要性
連携の基本的考え方
疼痛管理における多職種連携では、それぞれの専門職が持つ知識と技術を最大限に活かすことが重要です。
医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床心理士など、様々な職種がそれぞれの専門性を活かして患者さんの痛みのケアに関わっています。
情報共有の重要性
効果的なチーム医療を実践するためには、職種間での適切な情報共有が欠かせません。
それぞれの職種が得た情報や観察結果を、タイムリーかつ正確に共有することで、より質の高いケアを提供することができます。
職種別連携ポイント
医師との連携
医師とは、患者さんの痛みの状態や鎮痛薬の効果について、定期的に情報共有を行います。
特に、痛みの性質や強さの変化、鎮痛薬の副作用の有無などについて、詳細に報告することが重要です。また、新たな症状の出現や急激な痛みの変化がある場合には、速やかに報告を行います。
薬剤師との連携
薬剤師とは、鎮痛薬の効果や副作用、服薬アドヒアランスについて情報を共有します。
特に、オピオイド鎮痛薬を使用している場合は、便秘や嘔気などの副作用の管理について、密接に連携を取ることが重要です。
リハビリスタッフとの連携
理学療法士や作業療法士とは、患者さんの活動状況や痛みによる制限について情報を共有します。
リハビリテーション前後での痛みの変化や、日常生活動作の改善状況について、定期的に情報交換を行います。
情報共有の方法
カンファレンスの活用
定期的なカンファレンスでは、各職種からの視点で患者さんの状態を評価し、ケアの方向性を検討します。
特に、痛みのコントロールが困難なケースでは、多職種でのカンファレンスを通じて、新たな介入方法を検討することが重要です。
記録システムの活用
電子カルテなどの記録システムを活用し、リアルタイムでの情報共有を図ります。
特に、痛みの評価結果や介入内容、その効果については、他職種が確認しやすい形で記録することが重要です。
6. トラブルシューティング

疼痛コントロールの実践において、様々な課題や困難に直面することがあります。
このセクションでは、臨床現場でよく遭遇する問題とその対処法について、具体的に解説していきます。
これらの知識を身につけることで、より効果的な疼痛管理を実現することができます。
よくある問題と対策
痛みの評価が難しい場合
認知症や意識障害のある患者さんでは、通常の痛みの評価スケールが使用できないことがあります。このような場合は、表情や体動、バイタルサインの変化など、非言語的なサインを注意深く観察します。
また、ご家族からの情報収集も重要となります。日常的な様子との違いや、痛みを示唆する行動変化について、詳しく聞き取りを行います。
鎮痛薬の効果が不十分な場合
鎮痛薬による疼痛コントロールが不十分な場合は、まず投与のタイミングや用量が適切かどうかを確認します。
特に、予防的な投与が必要な場合や、レスキュー薬の使用タイミングについて、再度患者さんに説明することが重要です。また、痛みの性質や原因が当初の評価と異なっている可能性もあるため、再アセスメントを行います。
予防的アプローチ
リスク要因の早期発見
痛みのコントロールが困難となるリスク要因を早期に発見することが重要です。
手術歴や慢性疼痛の既往、不安が強い性格傾向などは、疼痛管理に影響を与える可能性があります。入院時のアセスメントで、これらの情報を丁寧に収集します。
効果的な患者教育
痛みの予防と早期対応の重要性について、患者さんやご家族に理解していただくことが大切です。
特に、活動と休息のバランスや、適切な姿勢の保持、日常生活での注意点について、具体的に説明します。
また、痛みが出現した際の対処方法についても、あらかじめ説明しておくことで、スムーズな対応が可能となります。
おしえてカンゴさん!よくある質問
臨床現場で実際によく寄せられる疑問について、ベテラン看護師のカンゴさんが分かりやすく解説します。
疼痛コントロールに関する実践的なアドバイスを、Q&A形式でお届けします。
疼痛評価について
Q1:痛みの評価で気をつけるべきポイントは何ですか?
疼痛評価で最も大切なのは、患者さんの訴えをありのままに受け止めることです。
痛みは主観的な体験なので、「そんなに痛いはずがない」という先入観を持たずに評価することが重要です。
また、痛みの強さだけでなく、その性質や日常生活への影響についても丁寧に聞き取りを行いましょう。
Q2:認知症の患者さんの痛みはどのように評価すればよいですか?
認知症の患者さんの場合は、表情や体動、バイタルサインの変化など、非言語的なサインを注意深く観察します。
特に、普段と様子が違う、落ち着きがない、顔をしかめるなどの変化に注目しましょう。また、ご家族から普段の様子について情報を得ることも重要です。
看護介入について
Q3:非薬物療法にはどのようなものがありますか?
非薬物療法には様々な方法があります。
温罨法や冷罨法、マッサージ、リラクゼーション法などが代表的です。
患者さんの状態や痛みの性質に応じて、適切な方法を選択することが大切です。また、これらの方法は患者さん自身で実施できるよう指導することで、セルフケア能力の向上にもつながります。
Q4:夜間の疼痛コントロールのコツを教えてください
夜間の疼痛管理では、就寝前の体位調整や環境整備が重要です。
また、定期薬の時間を就寝時間に合わせて調整することで、睡眠中の痛みをコントロールしやすくなります。突出痛に備えて、レスキュー薬をすぐに使用できる準備しておくことも大切です。
記録と評価について
Q5:看護記録の書き方のポイントは何ですか?
看護記録では、SOAPの形式に沿って具体的に記載することが重要です。
Sには患者さんの訴えをそのまま記載し、Oには観察した客観的データを記入します。Aでは収集した情報をアセスメントし、Pでは具体的な計画を立案します。
時系列での痛みの変化が分かるように記録することも大切です。
その他の疑問
Q6:痛みの閾値には個人差があると聞きましたが、どのように対応すればよいですか?
痛みの感じ方には確かに個人差があります。そのため、他の患者さんと比較せず、その方個人の痛みの特徴を理解することが大切です。
また、不安や恐れなどの心理的要因も痛みの感じ方に影響を与えるため、精神的なサポートも含めた包括的なケアを提供しましょう。
Q7:家族への指導で重要なポイントは何ですか?
ご家族への指導では、痛みのメカニズムと管理方法について分かりやすく説明することが重要です。
特に、予防的な対応の重要性や、痛みが出現した際の具体的な対処方法について、実践的な指導を行います。また、ご家族の不安や負担感にも配慮し、必要に応じて社会資源の活用についても説明しましょう。
まとめ
疼痛コントロールは、患者さんのQOL向上に直結する重要なケアです。
適切なアセスメント、効果的な看護介入、そして丁寧な評価を通じて、患者さん一人ひとりに最適な疼痛管理を提供することができます。
臨床現場では、この記事で学んだ知識とスキルを活かしながら、さらに経験を重ねていくことが大切です。
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