【看護師のイメージ崩壊!?】「白衣の天使」の嘘とホントを現役看護師が暴露

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皆さんは看護師さんにどのようなイメージをお持ちですか?看護師は、多くの人々にとって天使のような存在としてイメージされています。

 

しかし、実際の看護師の日常は、そのイメージとは異なる側面も持っています。看護師は、患者さんの健康を守るために日夜奮闘していますが、その裏には様々な厳しい現実があります。そのため、皆さんが思っているイメージとは、まったく違ったリアルがそこには存在するんです。

 

そこで本記事では、世間の人が抱くイメージと実情のギャップについてご紹介していきます。

 

世間が抱く看護師のイメージ

 

無料写真 灰色の背景で隔離のラップトップを使用して美しいアジアの女性医師の医療従事者の肖像画

 

世間の人が抱くイメージにはいろいろとありますが、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか。「看護師といえば〇〇だよね」とよく聞きますが、実際どんなイメージを持っているのかご紹介していきます。

 

毎年、内閣府では「世間が抱く看護師のイメージ」を調査しており、その調査内容から意見の多いものを抜粋してご紹介していきます。

 

給料が高い

 

一部の人々は看護師の給料が高いというイメージを持っています。確かに、他の業種と比べると100万以上の年収差があるため、そのように感じるのは当然かもしれませんね。

 

護師は医療関連の専門職であり、資格を持っているため、他の一般的な職種に比べて収入が多いと考えられています。特に経験を積むことでキャリアアップし、収入も増える傾向があることから、高収入という印象があるかもしれません。

 

資格があるから一生働ける

 

看護師は、資格を持っているため安定した職に就けるというイメージもあります。医療・介護の分野は人手不足が常に問題とされており、看護師の需要が高いため、一生働ける職業であると考えられています。また、地域や状況によっては、転職しやすいという印象も持たれています。

 

仕事が忙しい

 

看護師の仕事は、一般的に忙しいというイメージが強いです。患者の状態のモニタリングや処置、薬の管理など、多岐にわたる業務が求められるため、時間的な制約が多く、忙しい現場が多いとされています。

 

また、急患や緊急のケースでは、瞬時に適切な対応が求められるため、総合的に見ても「忙しい」「大変そう」と感じる人が多いのかもしれませんね。

 

頼りになる

 

看護師は頼りになるというイメージを持たれることも多いです。患者のケアや安心感の提供、的確なアドバイスやサポートを通じて、信頼される存在として見られています。

 

また、患者の状態をしっかりと観察し、適切な処置を行うことから、安心感を与えるプロフェッショナルとして認識されています。

 

親切

 

看護師は親切で優しいというイメージが非常に強いです。患者やその家族に寄り添い、心地よいコミュニケーションを提供することが期待されています。病気や怪我で苦しむ患者に対して、理解と思いやりをもって接することで、心のケアも提供しています。

 

きびきびしている

 

看護師はきびきびとした動きや迅速な対応が求められるというイメージがあります。医療の現場では時間が重要であり、迅速かつ正確な行動が患者の安全や治療の効果に影響を与えるため、それらの行動が、きびきびとしていると思われる原因かもしれません。

 

責任感がある

 

看護師は、患者の安全と健康を守る使命感と責任感が強いとされています。患者の状態を的確に把握し、適切なケアを提供することが求められるため、責任感を持って仕事に取り組みます。

 

治療や処置、薬の管理など患者に直接関わる行動においては、その責任が非常に重く、ミスの許容が少ないため、日々の業務に対する責任感が強調されています。そのような姿がそう思わせるのかもしれません。

 

優しい

 

看護師は「白衣の天使」と言われることからもわかるように、優しいイメージがあります。実際看護師から手当てや看病を受けた患者には、笑顔で接してくれる看護師を、そのようなイメージで見る方が多いかもしれませんね。

 

性格がキツい

 

逆に、一部の人々は、看護師の性格がキツいというイメージを持つことがあります。医療現場では、ストレスや緊張が多い状況が日常的に発生するため、時には厳しい表情や口調に見えることもあるかもしれません。

 

努力家

 

看護師は、日々変化する医療技術や知識に迅速に対応する必要があります。新しい情報や研究成果を学び、それを現場で適用する努力を惜しまない姿勢が、そのような印象を持たせているのかもしれません。

 

女性の世界なので怖いことがありそう

 

看護師の職場は、多くが女性で構成されているため、「女性の世界だから怖いことがあるのではないか」というイメージが一部に存在します。実際、女性が多い職場であることから、人間関係やコミュニケーションの複雑さなど、女性特有の人間関係がありそうと感じるのも仕方ありません。

 

男性にモテそう

 

看護師は異性からの人気があるというイメージが広まっています。看護師は優しく、癒しの存在であるため、異性からモテる要因があるとされています。また、医療従事者としての知識や経験も持ち合わせているため、社交的な場での話題も豊富で、合コンなどの場面で好感を持たれる可能性が高いと考えられています。

 

情報元:内閣府「看護に関する世論調査

 

<看護師・ナースのリアルな声>それは偏見と感じるイメージとは?

 

<看護師・ナースのリアルな声>世間で言われるイメージでそれは絶対にないと思うイメージってある?

 

イメージと違う!看護師のリアルな実態とは?

 

無料写真 幸福元気な年配の女性と男性がリビングエリアで健康診断相談を受けている女性介護者看護師医師と話しているナーシングホームのリビングルームに座っている老夫婦との介護者

 

このように、看護師に対して持つイメージはさまざまです。看護師も、自分たちがどのように思われているか知っている方も多いですが、「そうじゃないよ」と思っている看護師も多いはず。それでは、看護師のリアルについてご紹介していきます。

 

看護師のリアルな給料

 

看護師の給料は、地域や施設、経験などさまざまな要因によって異なります。一般的には医療従事者としての専門性が求められるため、他の一般的な職種に比べて給料が高い傾向があります。

 

しかし、その一方で長時間労働や不規則なシフト勤務が多いため、労働時間に対する給与が適切でないと感じる看護師も存在します。「人の命を預かる仕事だから妥当な給料」「看護師の仕事量を考えたら少ないくらい」と考える看護師も多くいます。

 

確かに、看護師の業務は世間が思っている以上にハードなため、一概に高いとは言えません。労働条件や待遇改善に向けた取り組みが進められている一方で、まだ改善の余地があるでしょう。

 

優しい看護師ばかりではない

 

看護師も人間であり、多様な性格を持っています。優しさや思いやりは重要な要素である一方で、厳しさや冷静さも求められます。

 

新人看護師などは、「性格のきつい人が多い」「優しいばかりじゃ仕事をしてられない」と感じる方もいるようです。

 

気が強いのは間違い

 

過酷な業務や、ぎりぎりの精神状態の中での業務だけを見ていると、口調の強さや怖い表情になることがあるため、それが気が強いイメージを持たれるきっかけになってしまいますが、実際そんなことはありません。

 

もちろん通常時には、穏やかに平常心で対応できる看護師の方が多いです。気が強いと思われるのは、「話しかけにくい」という理由から、中年看護師に多いようですが、仕事に対する厳しさゆえの風格であって、普段はそんなことはない看護師が多いです。

 

女性特有のいじめなどがない働きやすい職場もある

 

一部の人々は、看護師の職場が厳しい環境であるとイメージしていますが、実際には働きやすい職場も多く存在します。近年では、労働環境の改善やワークライフバランスの重視が進んでおり、職場環境が整備されてきています。

 

勤務時間の柔軟化や休暇制度の充実、キャリアアップのための研修制度などが整備され、女性特有の陰湿ないじめを嫌う慰労期間が増えており、看護師の働きやすさが向上しているケースも多いです。

 

身内が病気になった時には頼られがち

 

看護師は医療関係者としての知識や経験を持っているため、身内が病気になった際には頼りにされることがよくあります。家族や友人の健康状態についてアドバイスを求められたり、病気のケアや治療についてのサポートを依頼されたりすることがあります。

 

このような状況では、看護師としての知識と経験を活かし、身内への支援を行うことで、安心感や信頼を提供する役割を果たします。

 

上司の理不尽な態度にもめげない

 

看護師は、日常的に様々な状況やプレッシャーに直面します。その中でも、上司の理不尽な態度や指示に対しても、めげずに前向きに対応している看護師が多くいます。

 

医療現場では緊急時や予期せぬ事態が発生することもあり、その際に上司の指示に迅速かつ正確に対応することが重要です。時には厳しい言葉や厳格な要求があります。それらがストレスとなることもしばしば。これらが原因で「しっかりしている」「性格がキツそう」と思われているのかもしれませんね。

 

モテるというより健康相談を受ける

 

異性からモテるというよりも、健康や医療に関する相談を受けることが多いという看護師も多くいます。

 

実は看護師の中には、このようなことを聞かれたくないため、自分の仕事を聞かれた時「看護師」ではなく「医療関係」と答える方もいるほど。

 

健康相談をされても、「自分や医師じゃないから詳しくわからない」と思う看護師も多く、それが大きなストレスに感じる看護師もいます。

 

恋愛には相手の理解が必要

 

看護師の仕事は非常に忙しく、不規則な勤務時間や急なシフト変更が頻繁に起こるため、パートナーや恋人にはその状況を理解してもらうことが重要です。

 

相手が看護師の仕事や状況を理解し、協力的に支えてくれることが、良好な恋愛関係を築くポイントとなります。これを理解してあげず、「会えない時間が多い」「不規則な業務時間に合わせられない」などといった不満を口にするような男性では、看護師のお相手は務まりません。

 

ヒモ男に悩む人

 

看護師として働く女性の一部は、経済的に依存される「ヒモ男」と呼ばれる男性に悩むことがあります。

 

看護師の収入が一定程度安定していることや、男性側が安定した収入を持たないことが、このような問題が発生する原因ですが、看護師にはなぜかこのような男性が多く近寄ってくる傾向もあります。

 

看護師としての仕事に対する尊重や理解を示してくれるパートナーが重要であり、経済的な安定だけでなく、精神的な安定をもたらしてくれる関係が求められています。

 

<看護師・ナースのリアルな声>イメージとのギャップで経験した苦い思い出とは?

 

看護師が入職前に抱くイメージとギャップ

 

無料写真 驚いた医者が手を上げて、病院の制服を着てショックを受けて立っている様子の画像..。

 

ここからは少し視点を変えて、看護師が入植前に持つイメージと実際のギャップについてご紹介したいと思います。

 

看護師として現場に出るまでは、「看護師といえばこんなイメージ」とさまざまなイメージを持って現場にデビューするわけですが、実際働いてみると「イメージと違う」ということがいっぱいあります。現役看護師の中にも、そのような「ギャップ」を感じた方もいるはず。

 

ここからは、入職前のイメージと、入職後のギャップについてご紹介していきます。

 

患者と向き合える時間が少ない

 

多くの人が、看護師の仕事は患者とのコミュニケーションが豊富で、患者と深く向き合う時間が多いと想像します。しかし、実際には医療現場では常に忙しい状態が続き、患者一人ひとりに十分な時間を割くことは難しい状況が多いことがあります。

 

急患や緊急の状況、多岐にわたる業務の中で、深く患者と向き合う時間を持つことが難しい場合があります。このギャップに直面することで、看護師は効率的なコミュニケーションや効果的なサポートの提供方法を学ぶ必要があります。

 

実話談

 

・緊急患者で対応が追われ、じっくり向き合えなかった。(北海道・32歳)

 

・夜勤で多忙で、時間を十分に割けなかった。(大阪府・25歳)

 

・入院患者多く、個別対応に限界を感じた。(奈良県・28歳)

 

・患者対応は新人時代、時間配分に苦労した。(秋田県・30歳)

 

・緊急患者多発で、じっくり話す余裕がなかった。(兵庫県・26歳)

 

性格のきつい先輩看護師が多い

 

入職前には、職場での人間関係が円滑で優しいと考えることが一般的です。しかし、現実には性格のきつい先輩看護師や上司との関わりがある場合もあります。これは職場環境や人間関係の複雑さ、ストレスの多さに起因するもので、経験や立場の違いからくるものです。

 

「白衣の天使」と言われるように、看護師さんは優しい人が多いというイメージは世間的にも浸透していますが、実際働いてみると優しい人だけでなく、厳しい人も多かったという意見も多くあります。

 

実話談

 

・先輩の厳格な態度に戸惑った初日。(千葉県・23歳)

 

・初日から厳しい先輩看護師に驚いた。(大阪府・23歳)

 

・先輩の厳しい指導にプレッシャー感じた。(東京・25歳)

 

・状況に応じて厳しい先輩の教育を受けた。(熊本県・31歳)

 

・新人研修中、厳しい態度に耐える日々。(徳島県・24歳)

 

日常生活でも使える知識が身につく

 

看護師の仕事は医療に特化しているため、日常生活でも役立つ知識がたくさん身につきます。もし、まわりの身近な誰かが病気やけがなどの一大事があったとしても、このような知識を活かして対処することができます。

 

実話談

 

・友人の急病時、学んだ知識が活かせた。(埼玉県・35歳)

 

・急変時、学校で習った応急処置が役立った。(広島県・23歳)

 

・薬剤の知識が友人の症状理解に役立った。(宮城県・26歳)

 

・病気になった友人の説明を理解できた。(東京都・41歳)

 

・救急車のサイレンで役立った応急手当の知識。(京都府・30歳)

 

ささいなことでも感謝される

 

看護師は患者やその家族から感謝されることが多いです。入職前には想像もしていなかった、些細なことでも感謝されることがあるため、「それがやりがいに繋がっている」と感じている看護師も多くいるようですね。

 

実話談

 

・小さな気配りで患者から感謝の言葉。(東京都・25歳)

 

・些細な行動で患者が喜んでくれた。(山口県・36歳)

 

・患者の要望に寄り添い、喜んでいただけた。(北海道・34歳)

 

・孤独感を和らげ、患者から感謝された。(高知県・24歳)

 

・感謝されることが多く、モチベーションが保たれる仕事だと思った。(新潟県・23歳)

 

<看護師・ナースのリアルな声>あなたが入職前と後で感じたギャップとは?

 

<看護師・ナースのリアルな声>イメージとのギャップに苦しむ看護師にアドバイスをください

 

まとめ

 

この記事では、看護師に対する世間のイメージとリアルな看護師とのギャップについてご紹介してきました。

 

看護師は、命に関わる仕事に従事しているため、世間からはさまざまなイメージを持たれます。しかし、実際の看護師は、世間が抱いているイメージとは少し違うかもしれません。看護師自身も、世間が持たれているイメージ通りで名はないと思っているはずです。

 

イメージというものは、どうしてもその人に先入観を与えてしまい、リアルを見たときに幻滅したり、がっかりしたりするものです、その逆で、喜こばしいことや、ホッとするようなギャップも存在します。

 

世間が持つイメージとは違うリアルがありますが、そんな中でも、医療従事者を目指す金の卵たちが育ち、立派な看護師が誕生することを願っています。

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