
「昔、看護師さんに優しくしてもらった」
「お母さんが看護師で憧れて目指している」
「ニュースを見て人助けをしたいと思った」
など、看護師を目指すきっかけは人それぞれです。
近年では、コロナウイルス感染症の流行により、看護師の活躍がクローズアップされることもあり、自分も看護師になって人の役に経ちたいと考える高校生も多く、今や高校生がなりたい職業のトップになる勢いです。
以前の看護師といえば、高校や大学卒業後に一度就職してから看護師を目指すというケースが多かったですが、今では高校在学中から看護師を目指す方も多く、看護学校への入試のレベルも上がってきています。
そこで本記事では、看護師を目指す高校生向けに、看護師を目指すために今からやっておきたいことや看護学校入試のポイントなどを詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
看護師になるためには?

看護師になるためには、国家試験に合格し看護師資格を取得する必要があります。そのため、一般的には高校卒業後に看護系専門学校・短期大学、あるいは看護系大学に進学することになります。
例外として、准看護師免許を取得後に正看護師を目指す方もいますが、時間的に遠回りすることになりますし、金銭的にも余計にかかってしまうので、高校卒業後に進学して看護師を目指すのがおすすめです。
看護系専門学校・短期大学へ進学する
専門学校や専門学校は、専門的な技術やスキルを早期に習得できる場所です。一般的に3年間のプログラムで、卒業後に国家試験に合格すれば看護師として働けます。実践的なトレーニングに焦点を当てており、即戦力として現場で活躍することが可能です。
大学と比べて、早くに臨床実践を積むことができ、学費も抑えることも魅力です。1年でも早く現場で勝也k衰退という方におすすめです。
看護系大学に進学する
看護師になるためにもっとも一般的な道の一つは、看護学科がある大学に進学することです。大学での看護学科は、一般的に4年制の学位プログラムで、看護学に関する幅広い知識や技術だけではなく教養分野も学ぶことができます。
卒業後、国家試験に合格すれば看護師として働く資格を取得できます。専門学校や短期大学よりもゆとりをもって学ぶことができるので、ゆとりをもって看護について学びたいという方におすすめです。
<看護師・ナースのリアルな声>いつ頃から看護師を志しましたか?
看護師になりたい高校生に役立つ経験
看護師になるためには、看護専門の学校に進学し国家試験に合格する必要があるわけですが、専門知識を学ぶ以外にも、今だからこそできることというのがいくつかあります。ここでは、看護師になりたい高校生が経験しておくと役立つことを3つご紹介していきます。
高校生看護体験に参加する
全国各地の医療機関では、夏休みや冬休みの期間に合わせて高校生向けの看護体験プログラムを提供しています。
高校生看護体験では、高校生が描いている看護師像と実際の看護師像を比べることができます。参加することで、看護職の現場を間近で経験し、看護師の仕事について理解を深めることができます。看護業務への興味を持ち、自身の進路に合致しているかどうかを確認するのに役立ちます。
先輩看護師からもいろいろな話を聞くことができますし、病院によっては一度だけでなく複数怪異経験させてくれる病院もあるので、自分に合った職業なのかどうかを判断するのに間違いなく役立つでしょう。
看護体験でできること
・血圧、脈拍測定
・ストレッチャーの使用
・車椅子の介助
・患者さんの清潔ケア体験
・シーツの交換
・基本的なケアの見学と体験
・ナース服の着用
アルバイトや部活
医療施設でのアルバイト(受付、介助、清掃など)は、看護師職に興味を持つ高校生にとって貴重な経験です。医療環境で働くことで、医療の現場に慣れ、コミュニケーションスキルや医療用語を身につける機会が得られます。
医療機関以外のアルバイトもおすすめです。看護師は患者に寄り添って話を聞いてあげるのも仕事です。さらに、医師や看護師、それ以外の部署のスタッフと連携しながら患者を助ける仕事でもあります。そのため、人と接する機会の多い、サービス業や接客業を経験することも将来に役立つことになります。
スポーツやクラブ活動は、リーダーシップ、チームワークなどのスキルを養う場でもあります。看護師の役割にはこれらのスキルが必要なため、部活動で培った経験は将来の看護師としての成功に役立ちます。
ボランティアに参加する
ボランティアは、無償で多くの人たちと社会活動を行うことです。ボランティアの精神は看護師に通じるものもあるため、看護師になりたい高校生には、将来間違いなく役立ちます。
ボランティアにもいろいろありますが、おすすめなのは医療系ボランティアと社会奉仕活動です。
医療系ボランティアでは、医療機関でのボランティア活動を通じて、患者とのコミュニケーションスキルを磨き、医療環境での経験を積むことができます。社会奉仕活動では、介護ボランティアや子どものキャンプの付き添いなどがあります。それらの取り組みに参加することで共感力や思いやりを養うことは、将来の看護師としての資質を育むのに役立ちます。
ボランティアの募集については、インターネットなどで検索すると見つけることができるので、お住まいの地域で行っていないか調べてみてください。
<看護師・ナースのリアルな声>看護師になるために高校生の時に行っていたことを教えてください
高校生のうちにできること

看護師になる夢を実現するために、高校生のうちからできることはたくさんあります。看護師になりたいという強い意志を持っている高校生の方は、将来必ず役立ちますので、以下の内容を心がけるようにしてみましょう。
学業への取り組み
高校の成績は進学時に重要です。特に科学、数学、生物学などの科目に力を入れましょう。看護学校や大学への入学競争が激しい場合、高い学業成績はプラスになります。
推薦入試を考えてみる
看護学校や大学の入学試験には推薦入試があることがあります。高校生のうちから目標とする学校やプログラムについて調査し、進路担当の戦線に推薦入試の条件や要件を確認しましょう。
推薦入試は通常、学業成績や面接などを審査基準とします。もし推薦入試ならば、学校によっては苦手分野の科目を受けずに受験できる可能性もありますし、受験の緊張感を経験することもありません。
看護に関する知識の習得
看護職に関する知識を深めましょう。書籍やウェブサイト、ドキュメンタリーを通じて看護の基本や専門知識に触れることができます。これにより、看護師の役割や責任について理解を深められます。
面接・小論文対策を行っておく
看護学校や大学の入学試験には面接や小論文が含まれることがあります。これらの対策を高校生のうちから始めましょう。自己紹介やなぜ看護師になりたいのかという問いに対する答えを練習し、文章表現力を向上させましょう。
コミュニケーションスキルの向上
看護師には優れたコミュニケーションスキルが必要です。友達や家族と積極的にコミュニケーションを取り、聞く力や話す力を養いましょう。
また、人の感情やニーズに敏感になるトレーニングも有益です。看護師は患者に近い存在として、患者はもちろん家族に対してのサポートを行っていく仕事です。相手の気持ちに寄り添うことができる心理的な成長も重要です。
チームワークとリーダーシップの経験
高校の部活動やボランティア活動、学校プロジェクトなどを通じてチームワークとリーダーシップの経験を積みましょう。看護師は多くの場面でチームで働く必要がありますので、協力と指導力を養うことは重要です。
<看護師・ナースのリアルな声>高校生の時にやっておいて看護師の仕事に役に立ったなと思うことは?
看護大学入試のポイント

先ほどもご紹介しましたが、近年は看護師になりたいという高校生が多くなってきたこともあり、看護大学合格の倍率が10倍を超える学校も出てきました。
倍率が高いことで諦めがちになってしまう高校生もいるでしょうが、適切な勉強をしっかり行うことで、合格への道は開けてくるものです。
ここからは、看護大学受験を合格するためのポイントを4つご紹介していきます。
<看護師・ナースのリアルな声>あなたが苦労した入試のポイントはありますか?
推薦入試やAO入試を活用
看護学校や大学は一般入試だけでなく、推薦入試(推薦枠を活用した入試)やAO入試(総合的な学力と個人の特性を評価する入試)を提供していることがあります。もし看護師になりたいと決めているのであれば、推薦入試やAO入試で早めに進路を決めてしまいましょう。
これらの方法を活用することで、通常の一般入試よりも受験競争率が低くなることがあります。高校生のうちから、推薦入試やAO入試に必要な条件やプロセスを確認し、適切な戦略を練りましょう。
2021年から推薦入試は「学校推薦型入試」、AO入試は「総合型選抜」と名称が変わりました。学校推薦型入試の場合、指定校制と学校推薦型選抜があり、指定校制の場合は恰好長からの推薦が必要になります。
指定校制の場合、「学業成績」「スポーツ実績」「課外活動実績」が一定水準を満たす必要があり、学校推薦型選抜の場合は試験が必要になり、「書類審査」「面接」「小論文」「プレゼンテーション」が試験項目となります。
総合型選抜では、「志望理由書」「面接」「小論文」により審査を行います。近年の看護ぢ額では、この形を採用しているところが多く、約半数以上が総合型選抜での進学となっています。今後もさらに向上するとみられています。
学校推薦型入試は10〜11月、総合型選抜は早いところだと8月に願書受付が始まるので、もし看護師になりたいという意思が固まっている高校生は、これらを利用し、一般受験前に内定を受けてしまうことが一つの手段です。
一般入試で勉強すべき科目
推薦を利用せず、一般受験で合格を目指す高校生も多くいると思います。看護大学や看護専門学校の一般的な試験科目は、国語、英語、数学、化学、生物になります。特に、看護学に関連する科目である生物や化学の知識が重要です。
また、小論文が試験内容になっている学校も多くあります。400字程度の論文になりますが、テーマは学校によって様々です。看護についてだけでなく、社会問題や自分自身のことなどがテーマになることもあります。
受験したい学校の傾向を事前に調査し、どのようなテーマが出されるかチェックしておくこともおすすめします。
自分の勉強スタイルを確立する
自分に合った勉強スタイルを見つけることは成功への鍵です。一般的な学習法には、ノートを取る、計画的なスケジュールを作成する、模擬試験を受けるなどがあります。自分が情報をどのように吸収し、記憶しやすいかを知り、それに合わせた学習計画を立てましょう。
さらに、学校によっては少し癖のある問題を出題することもあります。過去の問題などをサイトで調べるなどして、事前に確認しておくのも大事です。
また、一般的な受験科目の中で、苦手な科目を克服しておくことも大事です。得意な科目を伸ばしつつ、苦手分野も伸ばせるよう、計画性をもって受験日まで取り組んでいきましょう。
面接について
看護大学入試では、面接も一般的に行われます。面接では、個人的な動機や看護師になる決意、人間関係やコミュニケーションスキル、将来の看護師としての展望について尋ねられることがあります。
自分の経験や強み、看護への情熱を具体的に伝えることが重要です。面接練習を行い、自信を持って臨むよう心がけましょう。
ここでの注意点は、例文や参考例をそのまま使用してしまうことです。面接では、あくまで自分の言葉で伝えることが大事になります。例文や参考例は、あくまでも例文や参考例です。それを自分の言葉で伝えられるように練習するようにしましょう。
<看護師・ナースのリアルな声>看護師を目指す高校生にアドバイスをお願いします!
まとめ
この記事では、看護師を目指す高校生に役立つ経験や今だからできること、看護大学入試のポイントをご紹介しました。
看護師職は貴重な使命とやりがいに満ちた職業です。成功への第一歩を踏み出すために、高校生のうちから、様々な経験や知識を学ぶための学習をじっくりと時間をかけて行うことがおすすめです。
一般的な科目の知識を身につけるのはもちろん、コミュニケーションスキルやリーダーシップ経験を積み、看護師としての資質を磨きましょう。もし看護師になることを早い段階で決めているのであれば、推薦入試やAO入試を目指してもいいでしょう。
看護師職には誇りを持ち、患者へのケアに情熱を注ぎましょう。看護師という職業は、時に大変なこともありますが、その先には多くの感動とやりがいが待っています。夢を追い続け、看護師としての素晴らしい未来に向かって進んでください。