医療現場における電話対応は、患者様の安全と満足度に直結する重要な業務です。
本マニュアルでは、基本的な対応手順から緊急時の判断基準、正確な記録方法まで、実践的なノウハウを詳しく知る豊富な事例と具体的なアドバイスで、現場ですぐに活用できる知識を提供します。
新人から経験者まで、すべての看護師の現場の実務に即した内容となっています。
この記事を読んで分かること
- 患者様とご家族から得られる電話応対の基本テクニック
- 医療安全を確保するための正確な情報収集と記録の方法
- 緊急時の正しい判断と報告制度の実践的な知識
- 実例に基づく具体的な対応とその解説
この記事を読んでほしい人
- 医療機関で電話対応業務に携わる看護師の方々
- 電話対応の基本を体系的に学びたい新人看護師
- 対応品質の向上を目指す中堅看護師
- 電話対応のマニュアル作成を担当する管理職の方
- 患者様とのコミュニケーション向上を目指す医療従事者
基本的な対応手順

医療機関における電話対応は、患者様の生命に直結する可能性がある重要な業務です。
このセクションでは、確実で安全な電話対応の基本となる手順を解説します。
電話対応の基本姿勢
初期対応の重要性
医療機関の電話対応は、患者様と関係を構築する最初の接点となります。
初期対応の質が、その後の医療サービス全体に対する信頼性を考慮することを意識して対応することが重要です。
特に緊急や緊急時の電話対応では、冷静かつ迅速な判断が求められ、その対応によって患者様の事前に後に大きな影響を与える可能性がございます。
声のコントロールと印象管理
電話対応に関して、声は私たちが持つ唯一のコミュニケーションツールとなります。適切な声量とスピード、明瞭な発音を心がけ、患者様に安心感を考慮した話し方を実践することが必要です。
一般的な会話よりもやや高めにすることで、かなり明るい印象を与えることができます。
専門的な対応力の向上
医療機関の職員として、専門的な知識と経験に基づいた対応が求められます。
日々の修行、幼児医学用語の理解や症状の把握、緊急度の判断などのスキルを向上させることが重要です。
また、患者様にわかりやすく説明するため、専門用語を正しい言葉に置き換える能力も必要となります。
初期対応のポイント
電話対応の最初の数分は、その後の対応の質を大きく左右します。
このセクションでは、確実な情報収集と適切な対応につながる初期対応の重要なポイントを解説します。
受電時の基本動作
電話を受けた際の第一声から、その後の対応の質が決まります。
まずは自分の所属と名前を明確に伝え、相手に安心感を与える対応を心がけます。
まず初めに準備をし、重要な情報を確実に記録できる覚悟を整えることが大切です。
患者情報の確認手順
個人情報保護に配慮しながら、必要な情報を漏れなく収集することが求められます。
患者様のお名前、恐怖、担当医などの基本情報に加え、最新の症状や状態について、具体的な確認の際は、一方的な質問にならないように、相手の話をよく聞く姿勢を保つことが重要です。
緊急度の判断基準
症状の聞き取り、幼児度の判断を適切に行うことが求められます。
呼吸困難、強い痛み、意識障害などの重篤な症状が認められる場合は、とりあえず医師への報告や緊急対応を行ってください必要があります。
対応記録の作成
電話での対応内容は、必ず記録として残すことが重要です。対応時刻、相手の情報、主訴、実施した指示内容などを、当事者が読んでもわかるように明確に記載します。
今後の対応や治療方針の決定にも活用される重要な情報となります。
効果的な情報収集方法

電話による情報収集は、対面診療と視覚的な情報が得られないという特殊性があります。
このセクションでは、限られた情報の中で適切な判断を行うための、効果的な情報収集の方法について解説します。
必須収集項目の詳細
電話対応において収集すべき情報は、患者様の状態を正確に把握し、適切な対応を行うための重要な基盤となります。
ここでは、必要な情報項目とその収集方法について詳しく説明します。
患者基本情報の確認方法
電話対応の際には、まず患者様の基本情報を正確に認識することが重要です。
患者様のお名前、年齢、性別といった基本的な情報に加えて、過去歴やアレルギー歴、現在服用中特に、電話をかけてきた方が患者本人でない場合は、続柄や関係性についても丁寧に確認を行います。
現在の症状と状態の把握
現在の症状については、発症時期や経過、症状の程度など、具体的な情報を収集することが重要です。
痛みの場合は、その部位や性質、強さについて詳しく確認します。その場合は、体温の数値や測定方法、解熱剤の使用状況なども重要な情報となります。
症状の変化や日内変動についても、詳しく聞き取りを行います。
生活環境と支援体制の確認
患者様の生活環境や、利用可能な支援体制を把握することも重要です。
独居か家族との同居か、介護者の有無、自宅の階数やエレベーターの有無など、受験や救急対応が必要となったまた、日常生活での活動状況や、介護サービスの利用状況なども、対応方針を決定する上で重要な情報となります。
2.2 情報収集のテクニック
電話での情報収集を効果的に行うためには、正しい質問手法と聞き取りの手順が重要です。ここでは、実践的な情報収集のテクニックについて解説します。
効果的な質問方法
情報収集に関して、質問の仕方は非常に重要です。開放型質問と閉鎖型質問を適切に行うことで、より正確な情報を得ることができます。
型の質問で全体像を把握的なし、その後「熱は何度ありますか」といった具体的な非公開型質問で詳細を確認していきます。
また、相手の言葉を繰り返して確認することで、認識の齟齬を防ぐことができます。
症状別の確認ポイント
症状の種類によって、確認すべきポイントは異なります。同様に、痛みの場合は「いつから」「どこが」「どのように」痛みがあるのかを具体的に確認します。
嘔吐や下痢の場合は、回数や性状、食事との関連性などが重要な情報となります。発熱の場合は、体温の経過や随伴症状の有無を確認します。
このように、症状に応じた適切な質問を行うことで、より正確な状態把握が可能となります。
心理面のアセスメント
症状の聞き取りついでに、患者様やご家族の不安や心配な事についても正しく把握することが重要です。
声の調子や話し方の変化にも注意を払う。
心理的なサポートが必要な場合は、特に、急な症状や初めての症状の場合は、強い不安を感じている可能性が高いため、丁寧な説明と安心感を考える対応が必要です。
非言語コミュニケーションの活用
電話対応では視覚的な情報が得られませんが、音声の調子や話し方、背景音などから多くの情報を得ることができます。
また、会話の途切れ方や応答の速さからも、意識状態や理解力について情報を得ることができます。
情報の整理と活用
収集した情報は、正しく整理し活用することが重要です。
ここでは、収集した情報の整理方法と、その効果的な活用方法について説明します。
重要度による情報の分類
収集した情報は、緊急性や重要性に対応して適切に分類します。
生命にかかわる可能性のある症状や、当面の対応が必要な情報については、特に注意して記録し、適切な展開や担当者に伝えることが必要です。
継続的な情報管理
一度の電話対応で得られた情報は、継続的なケアの中で重要な参考情報となります。そのため、電子カルテや対応記録に正しく記載し、チーム内で共有できる形で管理することが重要です。
また、過去の対応履歴と照らし合わせることで、症状の変化や対応の適切性を評価することもできます。
正確な記録管理

医療における記録は、継続的な医療の提供と医療安全の確保において重要な役割を行っています。
このセクションでは、電話対応における記録の基本原則から具体的な記載方法まで、実践的な管理記録について解説します。
記録の基本原則
記録は医療の質を保証し、安全な医療を提供するための基盤となります。
ここでは、適切な記録を行うための基本的な考え方と重要なポイントについて説明します。
記録の目的と意義
医療記録は、患者様への正しい医療提供を支援するだけでなく、法的な保護としても重要な役割を行っております。
電話対応の記録は、その後の治療方針の決定や、他のスタッフとまた、医療事故や一時の際の重要な証拠となることもあり、正確で漏れのない記録を心がける必要があります。
記録の基本要素
記録には客観的な事実を明確に記載することが求められます。主観的な考察は必要不可欠に留め、誰が読んでも同じ理解が得られるような記載を心がけます。
時刻記録を必ず実施し、後から確認や照会が可能な状態を守ることが重要です。
記録の構造化と標準化
効率的な情報共有と活用のために、記録の構造化と標準化が重要です。情報共有も認められます。
記録テンプレートと使用方法
効率的で漏れのない記録を行うために、状況に応じた適切なテンプレートを活用することが重要です。ここでは、具体的なテンプレートとその使用方法について解説します。
基本的な記録テンプレート
基本的な電話対応の記録には、対応日時、患者情報、相談内容、対応内容、次のアクションなどの項目が含まれます。これらの情報を漏れなく記録することで、継続的なケアの提供が可能です。
記録する際には、各項目の意味と性質を理解し、適切な情報を記載することが大切です。
緊急対応時の記録テンプレート
緊急性の高い事案に対応する場合は、より詳細な情報記録が必要となります。
バイタルサインの値、症状の詳細、医師への報告内容、指示内容などを時系列で記録します。
要請を行った場合は、要請時刻や到着予定時刻なども記録に含めます。
継続観察が必要な場合の記録
継続的な観察が必要な事例では、経時的な変化を追跡できる記録方法が重要です。
症状の変化、実施した対応、患者様の反応などを時間経過とともに記録し、状態の経過が分かりやすいように記載します。
記録の管理と保管
作成した記録を正しく管理し、必要な時に参照できる状態を維持することが重要です。
ここでは、記録の管理方法と保管における注意点について説明します。
電子記録システムの活用
電子カルテやデジタル記録システムを使用する場合は、システムの特性を把握し、正しく活用することが重要です。入力ルールの統一や、バックアップの確保、セキュリティ対策などにも注意を払う必要があります。
また、システム障害時の代替手段についても、事前準備しておくことが大切です。
記録の修正と変更
記録の修正が必要な場合は、修正履歴が明確に残るように対応します。
修正を行う際には、修正者の氏名、日付、理由を正確にし、元の記録も参照可能な状態を保持し大事な修正や改ざんは、医療安全上の重大な問題となる可能性があることを認識しておく必要があります。
記録の保存期間と廃棄
医療記録には法定の保存期間が定められており、その期間は確実に保管する必要があります。
電子記録の場合は、データの劣化や紛失を防ぐための定期的なバックアップと、適切なデータ移行、また、保存期間を経過した記録を廃棄する際は、個人情報保護に十分な配慮が必要です。
報告基準と対応フロー

医療現場における電話対応では、状況に応じた適切な判断と迅速な報告が求められます。
このセクションでは、様々な状況における報告基準と、具体的な対応の流れについて解説します。
即時報告が必要な状況
患者様の安全を確保し、適切な医療を提供するためには、状況に応じた迅速な報告が目安です。
ここでは、即時の報告が必要となる状況とその具体的な対応方法について説明します。
医学的緊急事態への対応
生命に関わる可能性のある症状や、速やかな医療介入が必要な状況では、迅速な報告と対応が求められます。
意識障害、体重の呼吸困難、急性の激痛、大量の出血などの症状を認めた場合は、当面の間医師や救急外来への報告を行います。
バイタルサインのかなり異常、例えば収縮期血圧が180mmHgまたは90mmHg未満、脈拍が100回/分以上または50回/分未満、呼吸数が24回/分以上または8回/分未満などの場合も、残念な報告が必要となります。
安全管理上の緊急事態への対応
医療事故やインシデント、暴力行為などの安全管理上の問題が発生した場合も、即時に報告が必要です。
薬剤に関連する事故、転倒、転落事故、医療機器のトラブルなどが発生した場合は、病棟また、患者様やご家族からの暴力や威嚇的な行為、セクシュアルハラスメントなどの件についても、早急な報告と対応が求められます。
社会的緊急事態への対応
虐待や自殺計画図など、社会的な対応が必要な事案についても、適切な報告と対応が重要です。
また、自殺念慮の表が出たり、具体的な自殺計画の存在が確認された場合も、精神科医師や専門家への早急な相談が必要です。
報告の優先順位と手順
状況に応じた適切な報告先の検討と、効率的な報告手順の確立が重要です。
ここでは、報告の優先順位付けと具体的な報告手順について説明します。
報告先の基準
報告先は状況の緊急の重要度に応じて適切に検討する必要があります。 生命に関わる緊急の場合は、直接医師への報告を最優先します。
医療安全に関わる事項は、病棟責任また、夜間や休日の対応については、事前に定められた緊急連絡網に従って報告を行います。
効果的な報告方法
報告を行う際は、状況を把握かつ正確に伝えることが重要です。報告する内容は、患者情報、現在の状況、実施した対応、必要な支援などを明確に整理します。指示内容は、必ずメモを取り、復唱して確認することで、情報の伝達ミスを防げます。
報告後のフォローアップ
報告後も状況の変化に注意を払い、必要に応じて追加の報告を行います。 特に、症状の悪化や新たな問題の発生があった場合は、早速報告を行います。
対応の結果についても、適切にフィードバックを行うことが重要です。
組織的な対応体制
医療機関全体として、効果的な報告体制と対応システムを構築することが重要です。
ここでは、組織的な対応体制の整備と運用について説明します。
報告システムの整備
効率的な報告を可能にするために、明確な報告ルートと連絡体制を確立します。電子カルテシステムやインシデント報告システムなどを活用し、情報の安心な伝達と記録を行います。連絡網は定期的に更新し、常に最新の状態を維持します。
教育訓練の実施
報告基準と対応フローについて、定期的な教育訓練を実施することが重要です。様々な状況を想定した訓練を行い、適切な対応ができるよう準備します。
以上のケーススタディを行い、実践的な対応能力の向上を図ります。
評価と改善
報告システムの運用状況を定期的に評価し、必要に応じて改善を行います。報告の遅延や漏れが起きた事例については、その原因を分析し、システムの改善につなげます。
フィードバックを積極的に収集し、より使いやすい報告システムの構築を目指します。
実践的な対応例

電話対応の理論や基準を実践に活かすためには、具体的な事例に基づく理解が重要です。
このセクションでは、実際によくある相談事例とその対応方法について、実践的な観点から解説します。
症状別の対応例
日常的によく遭遇する症状についての相談対応例を紹介します。それぞれの症状における重要なポイントと、適切な対応の進め方について説明します。
発熱患者への対応
発熱の相談は最も一般的な事例の一つです。
38.5度の発熱を言う患者様からの電話では、まず発熱の経過時間と体温の経過を確認します。その後、随伴症状の存在、解熱の剤使用状況、普段の平熱なども合わせて確認します。
発熱に加えて、意識障害や重度の頭痛、激しい腹痛などがある場合は、非常にかかる検討が必要です。
また、基礎疾患がある場合は、より慎重な判断が求められます。
腹痛を訪れる患者への対応
腹部の痛みに関しては、痛みの部位、性質、強度、持続時間などを詳しく確認します。 急性腹症の可能性がある場合は、嘔吐の有無、排便状況、食事摂取状況なども重要です。
特に、突然の激痛や持続する強い痛みがある場合は、虫垂炎や消化管穿孔などの可能性を考慮し、納得できる参加を勧める必要があります。
呼吸器症状への対応
咳嗽や呼吸困難のとりあえずについては、症状の程度と持続時間を確認します。
会話の様子や呼吸音から、呼吸困難の重症度を推測することが重要です。
また、新型コロナウイルス感染症が疑われる場合は、社内の感染対策マニュアルに従った対応を行います。
状況別の対応例
様々な状況における適切な対応方法について、具体的な事例を基に説明します。
夜間休日の対応
夜間や休日の電話対応では、より慎重な判断が必要となります。特に、緊急外来の参加を検討する場合は、症状の緊急事態を適切に評価することが重要です。
診療時間まで可能か、自宅での対応方法なども含めて、具体的なアドバイスをさせていただきます。
高齢者からの相談対応
高齢者からの相談では、コミュニケーションの取り方に特に注意が必要です。ゆっくりと分かりやすい言葉で説明し、必要に応じて同居家族への確認も行います。
その時の支援体制についても確認が必要です。
困難事例への対応
対応が難しい事例についても、正しい対処法を身につけることが重要です。
不安の強い患者への対応
強い不安を容認する患者様に対しては、まず丁寧に話を聞くことが重要です。
症状に対して不安が強い場合は、現在の状態を具体的に確認し、必要に応じて参加をお勧めします。
継続的なフォローが必要な場合は、定期的な状態確認の計画を立てることも検討します。
クレーム対応
クレームへの対応では、まず相手の話をよく聞いて、時の内容を正確に理解することが重要です。
また、対応内容は必ず記録し、殿様への報告も確実に行います。
フォローアップの実践
電話対応後の適切なフォローアップも、重要な業務の一つです。
継続的な状態確認
症状の経過観察が必要な場合は、具体的な確認のタイミングと方法を決めて、計画的なフォローアップを行います。
記録と情報共有
フォローアップ的な内容は必ず記録し、関係するスタッフ間で情報を共有します。
特に、継続観察が必要な場合は、経時的な変化が分かるような記録方法を心がけます。
付録:実務サポート資料
本章では、日常の電話対応業務をより確実かつ効率的に行うための資料を提供します。
これらの資料は、実際の現場で瞬時に活用できるよう、実践的な内容にまとめています。
実践的なチェックポイント
電話対応における重要な確認事項をまとめています。
これらの項目は、日常業務における質の確保と標準化に役立ちます。
導入時の確認事項
電話対応の開始時には、施設名と自分の名前を事情から始めます。
続いて相手の確認を行い、要件をお聞きします。
この際、会話の内容を記録できる準備を整えることが重要です。
患者様の基本情報、特に氏名、年齢、診療科目などの情報は必ず確認します。
症状確認の要点
症状の確認では、発症時期、症状の性質、随伴症状の有無などを立てて確認します。
現在の状態と、症状の変化についても詳しく聞き取りを行い、確認が必要です。
参考資料一覧
電話対応する重要な参考資料についてまとめています。
これらの資料は、より専門的な知識の習得や、判断基準の明確化に役立ちます。
内部マニュアル参照先
電話対応に関連する内部の各種マニュアルの保管場所と参照方法について説明します。
救急対応マニュアル、感染マニュアル、医療安全マニュアル対策など、状況に応じて必要な情報にすぐにアクセスできるように、配置場所を明確にしています。
関連する参考文献
電話対応のスキル向上に役立つ参考や、最新のガイドラインなどの情報源を紹介します。
これらの文献は、より深い知識の習得や、実践的なスキルの向上に活用することができます。
用語解説
医療現場で使用される専門用語について、分かりやすい説明を提供します。特に、患者様への説明の際に使用する一般的な表現についてもあわせて紹介します。
医学用語の一般的な表現
医学用語を患者様に説明する際の、分かりやすい表現をまとめています。専門用語を使用する際は、必ず患者様の理解度に合わせた説明を心がけます。
略語・専門用語の解説
医療現場でよく使われる略語や専門用語について、その意味と使用シーンを解説します。
チーム内でのコミュニケーションを円滑にするため、共通の理解を持つことが重要です。
更新履歴
本マニュアルの更新内容を記録し、最新の情報が反映されている事を確認できるようにします。
医療をわかりやすく環境の変化や、新しい対応方針の追加などを、正しく反映していくことが重要です。
おしえてカンゴさん!電話対応Q&A

電話対応に関する看護師の皆様からよくいただく質問について、経験豊富なカンゴさんがわかりやすく解説します。
実践的なアドバイスとともに、現場ですぐに活用できる対応のポイントをお伝えします。
Q1:夜間の電話対応で、どのような症状であれば参加をお勧めしますか?
カンゴさん:夜間の電話対応では、以下のような症状がある場合は参加を勧める必要があります。
まず、意識障害や呼吸困難、激しい痛みなどの重篤な症状がある場合は、急いで参加が必要です。
また、38.5度以上の発熱が続いている場合や、出血を伴う症状がある場合にも要注意です。なお、患者様の基礎疾患や普段の状態も考慮して判断することが重要です。
思い当たる場合は、必ず上級医に相談しましょう。
Q2: クレーム電話の対応で気になるポイントは何ですか?
カンゴさん:クレーム対応で一番大切なのは、まず相手の話をしっかりと聞くことです。
途中で遮ることなく、相手の感情や覚悟を受け入れます。感情的になることは避け、常に冷静な対応を心がけます。
また、対応内容は必ず記録し、会長への報告も忘れずに行います。
解決策を提案する場合は、実現可能な内容を具体的に説明することが重要です。
Q3:電話での症状確認のコツを教えてください。
カンゴさん:電話での症状確認では、「いつから」「どこが」「どのように」といった具体的な質問を段階的に行うことがポイントです。
また、患者様の言葉をそのまま記録し、主観的な解釈は慎重に進めることも大切です。
必要に応じて、症状の確認だけでなく、生活環境や支援体制についても聞き取りを行います。
Q4:認知症の方や高齢の方への電話対応で注意すべきことは?
カンゴさん:高齢の方への電話対応では、ゆっくりと分かりやすい言葉で話すことが基本です。
専門用語は避け、必要に応じて具体例を挙げながら説明します。可能であればご家族や介護者からも情報を得ることが重要です。
説明した内容は必ず復唱していただき、理解を確認させていただきます。
Q5:電話対応中に急変の可能性を感じた場合、どう対応すべきですか?
カンゴさん:急変の可能性を感じた場合は、まず落ち着いて状況を正確に把握することが重要です。
会話の中での意識状態や呼吸状態を確認し、必要であれば緊急要請を行います。
その際、可能な限り電話を切らずに、救急隊が到着するまで、状態の変化を継続的に確認します。
Q6:個人情報保護の観点から、電話での情報提供はどこまで可能ですか?
カンゴさん:電話での情報提供は、まず相手の本人確認を確実に行うことが大前提です。
患者様本人からの問い合わせの場合は、氏名、住所、住所などで本人確認を行います。ご家族からの場合は、続柄の確認も必要です。
提供する情報は必要最低限とし、公共の場所での会話はむしろ注意喚起を行います。
また、重要な情報は電話ではなく、対面での説明を推奨します。
まとめ:より良い電話対応を目指して
電話対応は、患者様と当面の関係を築く重要な機会です。
適切な情報収集と記録、緊急度の判断、そして思いやりのある対応を心がけることで、医療の質と安全性を高めることができます。
日々の経験を相談しながら、継続的なスキルアップを目指しましょう。
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