【看護師 起業ガイド】看護師が独立して成功するためのステップとおすすめビジネスアイデア5選!

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看護師といえば病院やクリニックなどの医療機関をはじめ、異業種に転職して活躍している方もいますが、会社に勤めるのではなく、自分で起業して独立している看護師も多くいます。転職を考えている看護師の中には、起業を検討している方もいると思います。

看護師としての経験を活かして、自分自身のビジネスを持つことは大きな挑戦であり、夢でもあります。訪問看護ステーションやデイサービスの運営、美容サロンや医療ライターなど、看護師が起業できる分野は多岐にわたります。

しかし、起業といっても「何が必要なの?」「どんな起業ができるの?」「そもそもどのように起業すればいいの?」と考える方も多いと思います。

本記事では、起業を考えている看護師の皆さんが、具体的にどのようにビジネスを立ち上げれば良いのか、事業の選択肢から資金調達方法、起業までの流れを徹底的に解説します。ぜひ参考にして、あなたのビジョンを形にしましょう!

 

看護師が起業できる事業とは

 

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看護師が企業を目指す場合、様々な選択肢があります。医療機関はもちろん、これまでの経験を活かして他業界に進出することも可能です。それでは、看護師が起業する際の代表的な事業をご紹介していきます。

 

訪問看護ステーション

 

看護師が訪問看護サービスを提供する事業です。高齢者や障害者の自宅で看護ケアを行い、健康維持やリハビリテーションをサポートします。看護師が起業する事業としては、代表的なものの一つといえるでしょう。

 

訪問看護ステーションは、看護師資格がなければ開業することができません。事務所を借りることができれば開業することができるため、コスト的にもやさしい事業といえます。保険医療機関ではありませんが、介護保険や医療保険が利用できるのもメリットです。

 

デイサービス

 

老人福祉施設やデイケアセンターを運営する事業です。看護師は日中に高齢者や障害者のケアと活動の監督を行います。

 

デイサービスの開業には、看護師資格は必要ありませんが、運営するためには1人以上の看護師を配置する必要となっています、開業者自らが看護職員として従事することで条件をクリアすることができるため、看護師が開業するケースも多いです。

 

デイサービスは日中だけ稼働するケースが多く、仕事とプライベートを重視したい、自分の時間を大切にしたいという方におすすめです。近年高齢化が進んでおり、今後の成長が期待されている業界で将来性も抜群です。

 

助産院

 

助産師として、妊婦や出産を控えた女性に助産ケアを提供する事業です。分娩だけでなく、母親と赤ちゃんの健康をサポートもするため、患者に寄り添った仕事が必要になります。

 

助産院を開業する場合、看護師資格のほか助産師の資格も必要になります。さらに、5年以上の実務経験と200件以上の分娩経験が必要になるので、それらの条件をクリアしている看護師が開業できる事業となります。

 

看護師のフリーランス

 

看護師がフリーランスとして、独立して看護サービスや健康相談を提供する事業です。例を挙げると、企業の定期健診に呼ばれたり、学校の健康診断、旅行のツアーナースなど、個別のニーズに合わせた看護ケアを提供します。

 

自分のペースで仕事をすることができますが、時間や働く場所に対し柔軟に対応する必要があります。

 

医療専門のWEBライター

 

医療や看護に関する専門知識を活かして、医療ウェブサイトやブログのコンテンツ制作を行う事業です。在宅で仕事ができ、勤務時間に制限がないので、自分のペースで仕事ができます。

 

しかし、医療専門のWEBライターとして活躍するには、広範囲にわたる知識が必要なため、看護師としての知識と経験が多くなければいけません。また、ライティングスキルも必要になるので、これらの条件をクリアしていれば開業することが可能になります。

 

美容サロン

 

看護師が美容関連のサービスを提供する美容サロンを経営する事業です。フットケアなどの経験があれば、それを活かして開業することが可能です。

 

利用者一人ひとりと向き合った仕事が好きな方にはおすすめの事業といえるでしょう。また、勤務時間も日中が多いので、仕事とプライベートを両立させることができます。

 

コミュニティカフェ

 

健康や栄養に関するアドバイスを提供しながら、コミュニティカフェを経営する事業です。実は、プロの看護師にアドバイスを聞きたいという方は意外と多いんです。

 

地域の人々に健康的な食事や生活スタイルを提案するということが大きな目的ですが、地域の憩いの場としても認知されやすいです。

 

カウンセラー

 

看護師の経験を活かして、心理的なサポートやストレス管理のアドバイスを行います。カウンセリングは対面で行うこともできますし、近年はオンラインで行っているところもあります。

 

ここで大事なのが、カウンセリングを行うターゲットです。一般的な利用者を対象とするのか、それとも企業を対象としたものなのか、はっきりさせなければ利用者はいませんので、誰向け・どこ向けのカウンセラーなのかをはっきりさせるようにしましょう。

 

<看護師・ナースのリアルな声>あなたが起業した事業は?

 

看護師が起業するメリットとデメリット

 

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次に看護師が起業するメリットとデメリットについてご紹介していきます。起業する上で、多くのメリットがある分デメリットも存在します。これらを考慮し理解することは、起業する上で重要なことといえます。

 

メリット

 

まずは、看護師が開業するメリットをご紹介していきます。

 

自分がやりたいことができる

 

起業によって、看護師は自分のビジョンや使命に基づいたサービスやプロダクトを提供できます。自分のアイデアや価値観を反映させたビジネスを築くことで、仕事により大きな満足感ややりがいを得ることができます。

 

勤務時間を選択できる

 

独立起業することで、自分の勤務スケジュールを自由に設定できます。これにより、家庭や個人の生活とのバランスをとりやすくなり、ワークライフバランスを向上させることができます。

 

高収入を得るチャンスがある

 

独立起業は、看護師にとって高収入を得るきっかけとなります。特に、特定の専門性や市場需要が高い事業の場合、自分のスキルやサービスに対して高額な料金を設定できる可能性があります。また、今後成長が期待される事業の場合、給与の成長も期待することができます。

 

定年がない

 

通常の職業では、定年退職が設定されていることがありますが、起業家として活動する場合、定年がありません。看護師は、年齢に関係なく、自分のビジネスを継続できます。

 

このほか、経営者としての経験やリーダーシップスキルを身につけるだけでなく、地域の健康や福祉に貢献することができます。

 

<看護師・ナースのリアルな声>起業してよかったと感じる部分は何ですか?

 

デメリット

 

次に、看護師が開業するデメリットをご紹介していきます。

 

給与が不安定

 

独立起業者として、給与や収入が安定しづらい場合があります。特に最初の数年間はビジネスを立ち上げ、顧客基盤を築くために多くの時間とエネルギーを費やすことが必要です。

 

給与はクライアントの数やプロジェクトに依存するため、収益が不安定になることも少なくありません。

 

さらに、準備費用などで多くの出費があるため、はじめのうちはマイナスからのスタートと考えて起業する必要があります。企業のためには、ある程度の貯蓄が必要になるでしょう。

 

顧客の確保が大変

 

看護師の起業では、顧客獲得が一つの課題です。競合が激しい場合や市場が飽和している場合、顧客を獲得することが難しいことがあります。

 

信頼性と実績を積み重ねるためには、自分たちを「見える化」するのが一番の近道です。ホームページの作成やチラシなど、自分たちの理念や事業内容を知ってもらうために、これまでとは違った分野の仕事も必要になってきます。

 

<看護師・ナースのリアルな声>起業して大変だと感じる部分は何ですか?

 

看護師が起業するまでの流れ

 

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ここからは、看護師が起業するまでの流れを解説していきます。起業といっても、すぐにできるわけではありません。順序良く行うことで、スムーズな起業が行えます。起業については以下の5ステップに行っていきましょう。

 

事業に関する情報収集をする

 

最初のステップは、起業に関する情報を収集することです。具体的な事業アイデアや業界についての知識を獲得しましょう。特に、競合調査は事業の成功に関わってくる大きな要素になるので必ず行ってください。情報の収集や競合調査の方法は以下の通りです。

 

・インターネットで関連情報や競合情報を調査

 

・業界関連の書籍や雑誌を読む

 

・専門家や同業者とのコンタクトを取る

 

・起業セミナーへの参加

 

これらを参考に情報収集を行ってください。

 

ビジネスプランを考える

 

次に、ビジネスプランを作成します。ビジネスプランは、事業の方向性、ターゲット、目標、料金設定、戦略、財務計画などを詳細に定めていきます。ビジネスプランを作成する際には、次の要素に焦点を当てましょう。

 

・ビジョンと行動指針、企業理念

 

・製品またはサービスの詳細な説明

 

・市場調査と競合分析したうえでの差別化

 

・資金調達計画

 

・料金設定

 

・マーケティング戦略

 

プランを考えたら、それをもとに事業計画を作成します。起業については、この事業計画通りに行っていくのが一般的です。そのくらいの期間で、どのくらいの予算でという部分はしっかり決めるようにしてください。

 

資金調達

 

起業には資金が必要です。ビジネスプランに基づいて必要な資金を計算し、適切な資金調達方法を選択します。起業してすぐに経営が行き詰まらないように、ある程度まとまった資金が必要になるでしょう。一般的な資金調達方法には以下のものがあります。

 

・金融・銀行融資

 

・自治体からの融資

 

・助成金や補助金

 

・クラウドファンディング

 

・個人の貯金や資産

 

融資に関しては、返済計画も必要になってきます。どの程度の収入が見込めて、どの程度であれば返済していけるのかということを、綿密に計画しておくようにしましょう。

 

開業手続き

 

資金調達が完了したら開業手続きになりますが、起業を正式に開始する前に、必要な法的手続きと許認可を取得する必要があります。これには以下の内容があります。

 

・適切な法的構造(法人、個人事業主など)の選択

 

・開業届出書を提出

 

・資格やライセンスの取得

 

・税務申告と納税の手続き

 

・保険の設定

 

開業の方法が個人事業主か法人かによって内容が変わってきます。個人事業主の場合は、開業届出書を提出をするだけで開業が可能ですが、法人になるとそれ以上の手続きが必要になります。保険や税金など、専門的な手続きが多いため、その分野の専門家である行政書士や税理士に相談をして進めていくとミスなく進めることができます。

 

<看護師・ナースのリアルな声>起業する上で一番大変だったことは?

 

看護師が起業するうえでのポイント

 

無料写真 ラップトップでの作業

 

看護師が起業するうえで知っておかなければいけないポイントをいくつかご紹介していきます。失敗するリスクを減らすためにも、ぜひ覚えておいてください。

 

「スモールスタート」がおすすめ

 

起業初期はスモールスタートすることをおすすめします。大規模なプロジェクトやサービスの提供に取り組む前に、ビジネスモデルの検証や市場の方向性を知るために、最初は小規模な状態でスタートし、実験的なサービスを提供することが重要です。

 

これにより、リスクを最小限に抑えつつビジネスを成長させるチャンスを得ることができます。いきなり法人化するよりも、まずは個人事業主として顧客を少しずつ獲得し、軌道に乗り始めてから法人化にするという流れの方が失敗のリスクが低いです。

 

保険加入が必要

 

医療施設を開業する場合には、賠償責任保険の加入が必要です。賠償責任保険とは、個人や企業が提供する専門的なサービスに関連する不作為、誤解、ミス、または過失によって生じる損害に対する保護を提供する保険です。

 

また、訪問介護ステーションの開業では、一般社団法人全国訪問看護事業協会が運営する賠償責任保険もあるので、起業した事業に合った保険に加入するようにしましょう。

 

税金に関する基礎知識が必要

 

起業すると、税金に関する責任が増加します。所得税、消費税、法人税(必要な場合)、社会保険料など、様々な税金に関する基礎知識を持つ必要があります。確定申告の期限や方法を把握し、自分一人で無理だと感じるのであれば、会計士や税理士のアドバイスを受けることが重要です。

 

税金に対する知識は、個人で勉強する以外にありません。起業前には、専門誌や無料セミナー、専門家に相談するなどして知識を植え付けるようにしておきましょう。

 

起業支援を把握しておく

 

看護師が起業する場合、地域によって様々ンな起業支援プログラムや助成金が提供されています。これらの情報を把握し、必要な場合は活用することがいいでしょう。起業支援団体や専門機関と連絡を取り、アドバイスや資金援助を受けることで、ビジネスを成功に導くサポートを受けることができます。主な支援者は以下の通りです。

 

厚生労働省

 

厚生労働省では、福祉分野や医療分野における起業家や事業者を支援するための様々なプログラムを提供しています。

 

厚生労働省から受けられる支援として、「再就職手当」「人材確保等支援助成金」「キャリアアップ助成金」がありますが、「受給手続き後、7日間の待期期間満了後に就職、または事業を開始したこと」が手当支給の条件となっています。

 

もし勤務していた病院で雇用保険に入っていたのであれば、再就職手当が受けられないか、七度確認してみるのがいいでしょう。

 

日本政策金融公庫

 

日本政策金融公庫は、中小企業や個人事業主向けに低金利で融資を提供しています。看護師が独立起業する際に資金が必要な場合、公庫の融資プログラムを活用することができます。

 

例えば「新規開業資金」「女性、若者、シニア起業家支援資金」「再挑戦支援資金」などになります。融資の用途や条件については、公式ホームページで詳細が提供されているので以下のURLから確認してください。

 

情報元:日本政策金融公庫

 

最大3,000万円の融資が可能となっているので、企業の大きな手助けとなってくれるでしょう。

 

クラウドファンディング

 

近年多くなっているのがクラウドファンディングです。クラウドファンディングは、資金調達を行うための新しい方法の一つです。プロジェクトや事業のアイデアを一般の人々に紹介し、寄付や投資を募ることができます。

 

特に社会的な使命を持つプロジェクトや、地域社会への貢献を強調するプロジェクトに対して、支持を集めやすい傾向があります。クラウドファンディングプラットフォームに登録し、プロジェクトを紹介して資金調達を行うことができます。

 

<看護師・ナースのリアルな声>これから起業する皆さんにアドバイスをお願いします

 

まとめ

 

この記事では、起業を目指す看護師向けに、起業までの道のりやおすすめの事業について解説してきました。

 

看護師は、人々の健康と幸せに貢献する素晴らしい仕事ですが、起業を通じてさらに多くの人々に対し、あなた自身のビジョンとケアを提供するチャンスが広がります。しかし、この新たなチャレンジには様々なリスクも存在します。

 

成功の鍵は計画と準備です。事業アイデアを練り、ビジネスプランを練り上げ、必要なサポートを受けましょう。資金、保険、税金、そして適切な支援策を把握しておくことが成功への近道です。そして何よりも、情熱と信念を持ち続けることが大切です。

 

看護師の使命は人々を支え、癒すこと。それを起業という形で実現することは、新たな可能性と幸せの機会をもたらします。困難に立ち向かい、自己成長を追求し、社会への貢献を続けてください。素晴らしい未来を切り開けるよう応援しています。

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