求人を出しても応募が来ない、来ても定着しない
看護師の求人を出しても応募が来ない。久しぶりに応募があっても、面接で条件の話になると辞退される。やっと採用できても、数か月で「思っていた職場と違った」と辞めてしまう。紹介会社に頼めば人は来るが、1人あたりの手数料が重く、採用するほど人件費以外のコストが膨らむ。
これは、特定の医療機関だけが抱える悩みではありません。看護職員の確保は全国共通の構造的な課題であり、求人を出す側の努力だけではどうにもならない部分と、自院の工夫で確実に改善できる部分が混在しています。事務長や採用担当者にとって難しいのは、この2つが切り分けられないまま「とにかく募集を増やす」「とにかく紹介会社を増やす」という対症療法に流れてしまうことです。
この記事は、看護師採用に苦戦している事務長・採用担当者の方に向けて、応募が集まらない原因を需給・求人倍率・求人票・受け入れ体制の観点から分解し、自院で取り組めること、外部の公的支援に頼れることを整理します。読者は採用・経営側を想定しているため、「転職して解決する」という求職者向けの結論ではなく、「採用する側として何を変えられるか」という視点でまとめています。
要点まとめ
- 看護職員の不足は全国的な構造課題で、厚生労働省の需給推計でも2025年時点で需要が供給を上回る前提が示されている。採用難の一部は「自院だけの問題」ではない。
- 一方で、応募が集まらない・すぐ辞める原因のうち、求人票の書き方、選考スピード、受け入れ体制、紹介会社への依存度は、自院の判断で確実に改善できる領域である。
- 求人票は2024年4月の労働条件明示ルール改正で明示すべき事項が増えており、曖昧な求人票は応募者の不信と早期離職の両方を招く。
- 紹介会社は適正に使えば有効だが、手数料負担と早期離職リスクがあるため、無料の公的紹介(ナースセンター・eナースセンター)との併用や、依存度の見直しを検討する価値がある。
- 定着まで含めた採用は、医療勤務環境改善支援センターなどの無料の公的支援を使って勤務環境から立て直すのが現実的。
- 給与・手数料・労務の個別判断は、社会保険労務士や労働局・専門窓口に相談しながら進める。
こんな課題を持つ採用・経営の方へ
次のような状況に心当たりがある事務長・採用担当者の方は、いったん募集の出し方そのものを見直す価値があります。
- 求人媒体に掲載しても応募がほとんど来ない
- 応募はあるが、面接前後の辞退が多い
- 紹介会社経由ばかりで、手数料負担が年々重くなっている
- 採用できても半年から1年で辞めてしまう
- 求人票に書く内容が他院と横並びで、自院の強みが伝わっていない気がする
- 看護部長から「人が足りない」と言われ続けているが、何から手をつければいいか分からない
これらの課題は、原因が一つではありません。「応募が来ない」のは募集の見せ方の問題かもしれませんし、地域の需給の問題かもしれません。「すぐ辞める」のは受け入れ体制の問題かもしれませんし、求人票で伝えた条件と実態がずれていたのかもしれません。原因を切り分けないまま「もっと媒体を増やそう」「もっと紹介会社を使おう」と動くと、コストだけが増えて成果が出にくくなります。
まずは、自院の採用が「入口(応募が来ない)」で詰まっているのか、「途中(選考・辞退)」で詰まっているのか、「出口(採用後すぐ辞める)」で詰まっているのかを見極めることが出発点です。
なぜこの課題が生まれるのか
看護師採用がうまくいかない背景には、避けにくい構造的要因と、自院で改善できる要因が重なっています。
構造的要因:そもそも看護職員は全国的に不足している
厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会 看護職員需給分科会」の中間とりまとめ(2019年公表・概要版)では、2025年の看護職員の需要推計について、ワークライフバランスの充実を前提とした3つのシナリオで188万人〜202万人と試算されています。一方、供給推計は175万〜182万人程度と見込まれており、需要が供給を上回る前提が示されています(出典:厚生労働省「看護職員需給分科会 中間とりまとめ」概要版)。
この推計は、超過勤務を月10時間以内・年間有給5日以上とするシナリオ①で約188万人、超過勤務0時間・年間有給20日以上とするシナリオ③で約202万人と、働き方をどこまで改善するかで必要数が変わる構造になっています。つまり、「看護師の働きやすさを高めるほど、必要な人数も増える」という関係があり、需給ギャップは前提の置き方で大きく左右されます。
さらに、中間とりまとめは地域・領域による偏在も指摘しています。首都圏・関西圏など都市部で不足が顕著な一方、一部の地域では供給が需要を上回る見通しも示されています。自院の所在地が需給の厳しい地域であれば、応募が集まりにくいのは自院だけの責任ではない、という前提に立つことも大切です。
採用市場の指標としては、厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」で職業別の有効求人倍率が公表されており、看護分野は全産業平均より高い求人倍率で推移しています。求職者が職場を選べる「売り手市場」が続いているという前提を踏まえると、「選ばれる職場」になる努力が採用の前提条件になります。
この構造を理解しておくことには、実務上の意味があります。第一に、「求人を出せば応募が来る」という前提自体が、もう成り立ちにくくなっているということです。応募を待つのではなく、自院が看護師にとって働く価値のある場所だと能動的に伝えなければ、母集団は形成されません。第二に、同じ地域・同じ機能の他院も同じ看護師を取り合っているという前提に立つと、待遇や働きやすさが「並」では選ばれにくいということです。給与が地域水準を大きく下回っていれば求人票の改善だけでは限界がありますし、逆に給与は並でも教育体制や休みの取りやすさで差別化できれば、応募の質を変えられます。第三に、需給が厳しい地域では、新卒・既卒・潜在看護師(資格はあるが離職中の人)・パート・短時間勤務など、採用ターゲットを広げる発想も必要になります。常勤フルタイムだけにこだわると母集団がさらに狭まるためです。
自院で改善できる要因:求人票・選考・受け入れ体制
構造要因を理由にあきらめてしまうと、改善できるはずの部分まで放置してしまいます。自院で変えられる代表的な要因は次の通りです。
- 求人票の情報が曖昧で、応募者が「働く姿」をイメージできない
- 選考のスピードが遅く、応募者が他院に決めてしまう
- 面接で待遇や夜勤回数を曖昧にし、入職後にギャップが生まれる
- 受け入れ・教育体制が整っておらず、入職後すぐに不安になって辞める
- 紹介会社に依存し、自院で母集団を作る力が育っていない
売り手市場であるほど、これらの「自院で直せる部分」の差が採用結果を分けます。構造要因と自院要因を切り分けたうえで、後者から優先的に手をつけるのが現実的です。
特に見落とされやすいのが、「求人票と実態のずれ」が早期離職を通じて採用難をさらに悪化させる悪循環です。応募を増やしたいあまり、求人票で良い条件だけを強調し、夜勤回数や残業の実態を曖昧にすると、入職後にギャップが生まれます。ギャップで早期離職が起きれば、また欠員が生じ、再び急いで採用するために条件を盛る、という循環に陥ります。これを断ち切るには、短期的には応募が減るように見えても、求人票と面接で実態を正直に伝えることが結果的に定着率を高め、採用コストを下げます。採用は「数を集めること」ではなく「自院に合う人に長く働いてもらうこと」だと捉え直すと、打ち手の優先順位が変わってきます。
今すぐ確認したいポイント
採用の立て直しに入る前に、自院の現状を採用フローの段階ごとに確認します。
- 応募の入口:どの媒体・経路から応募が来ているか。紹介会社経由が何割か。自院サイト・ナースセンター経由はあるか。
- 求人票の中身:基本給・諸手当・夜勤手当・夜勤回数・賞与算定基礎・昇給・教育体制・配属先が具体的に書かれているか。2024年4月改正で必要になった「就業場所・業務内容の変更の範囲」を明示しているか。
- 選考スピード:応募から一次連絡までの日数、面接日程の調整に要する日数、内定までの日数。
- 辞退の発生地点:応募後・面接前・面接後・内定後のどこで辞退が多いか。
- 採用後の定着:直近1〜2年の中途採用者が、入職後1年以内にどれくらい辞めているか。
- コスト構造:紹介会社手数料の年間総額と、採用1人あたりのコスト。
特に「辞退がどこで起きているか」と「採用後どれくらいで辞めているか」は、原因の切り分けに直結します。応募はあるのに面接後の辞退が多いなら、条件提示や面接対応に課題がある可能性が高く、採用後すぐ辞めるなら受け入れ体制や求人票と実態のギャップが疑われます。
労務・給与・手数料の妥当性に踏み込む確認は、自院だけで判断せず、社会保険労務士や後述の公的支援窓口に相談しながら進めるのが安全です。
解決のための3ステップ
ステップ1:採用の詰まりがどこにあるかを特定する
まず、応募から定着までを「入口・選考・出口」の3段階に分け、どこで人が抜けているかを数で把握します。応募数が極端に少ないなら入口(募集の見せ方・経路)の問題、応募はあるのに決まらないなら選考の問題、採用後すぐ辞めるなら出口(受け入れ・実態とのギャップ)の問題です。漠然と「採用がうまくいかない」と捉えるのではなく、詰まっている段階を一つに絞ることで、打ち手が具体的になります。
ここで大切なのは、感覚ではなく数で把握することです。たとえば直近1年で「媒体掲載した求人ごとの応募数」「応募から面接実施までの人数」「面接から内定までの人数」「内定から入職までの人数」「入職から1年後に在籍している人数」を経路別に並べると、どの段階で半分以上が抜けているかが見えてきます。応募が月に1件あるかないかなら入口の問題が支配的ですし、応募は来るのに面接後にほぼ全員辞退するなら、条件提示や職場の印象に課題があります。数で見ると、「うちは紹介会社経由は決まるが、媒体経由はほぼ決まらない」といった経路ごとの傾向も浮かび、どこに投資すべきかの判断材料になります。看護部任せにせず、事務長・採用担当が数字を握ることが、立て直しの第一歩です。
ステップ2:最も詰まっている段階に的を絞って改善する
入口が詰まっているなら、求人票の具体性を高め、自院サイトや無料の公的紹介(ナースセンター・eナースセンター)など紹介会社以外の経路を増やします。選考が詰まっているなら、応募への返信スピードを上げ、面接で条件を曖昧にしないようにします。出口が詰まっているなら、受け入れ・教育の仕組みと、求人票で伝えた条件が実態と合っているかを見直します。すべてを同時に変えようとせず、最も人が抜けている段階を優先します。
ステップ3:定着まで含めて勤務環境を整える
採用は「採れたら終わり」ではなく、定着して初めて成果になります。日本看護協会「2024年 病院看護実態調査」では、2023年度の正規雇用看護職員の離職率は11.3%、新卒採用者8.8%に対し、既卒採用者は16.1%と、中途採用者の離職率が高い傾向が示されています(出典:日本看護協会「2024年 病院看護実態調査」結果)。中途で採った看護師ほど定着支援が重要だということです。勤務環境の改善には、後述する医療勤務環境改善支援センターの無料支援を活用できます。
自院で取り組めること
外部に頼る前に、自院の判断だけで進められる改善があります。
- 求人票を「働く姿が見える」内容に書き換える。基本給と各種手当を分けて記載し、夜勤回数・賞与算定基礎・昇給・教育体制・配属先を具体的に示す。
- 2024年4月の労働条件明示ルール改正に対応し、就業場所・業務内容の「変更の範囲」を明示する。曖昧な表記は応募者の不信と入職後のギャップを生む。
- 応募への返信を当日〜翌営業日までに行い、面接日程を素早く調整する。売り手市場では選考スピードが辞退率を左右する。
- 面接で夜勤回数・残業実態・休みの取りやすさを正直に伝える。良い面だけを見せると早期離職につながる。
- 自院サイトやSNSで、実際に働く看護師の声・1日の流れ・教育の仕組みを発信し、紹介会社以外の応募経路を育てる。
- 中途採用者向けのオリエンテーション・プリセプター的なフォローを整え、入職後の不安を減らす。
これらは費用をほとんどかけずに着手できるものが多く、特に求人票の具体化と選考スピードの改善は、効果が出やすい領域です。ただし、待遇や手当の見直しに踏み込む場合は、賃金規程や労務との整合を社会保険労務士に確認しながら進めてください。
優先順位をつけるなら、最初に着手すべきは「選考スピード」と「求人票の具体化」です。この2つは追加コストがほとんどかからず、看護師側の意思決定に直接影響します。売り手市場では、応募者は複数の職場を並行して検討していることが多く、返信が数日遅れるだけで他院に決まってしまいます。応募当日か翌営業日には必ず連絡を入れる体制を作るだけで、辞退率が下がることがあります。求人票については、他院と同じテンプレートを埋めるのではなく、「自院でしか書けない情報」を入れることが鍵です。たとえば、夜勤明けが必ず休みになること、教育担当が新人・中途それぞれにつくこと、子育て中の看護師の時短勤務実績があること、といった具体的な事実は、同じ給与水準でも応募者の判断を変えます。
次に取り組むのは「受け入れ体制」です。採用してもすぐ辞めてしまえば、また採用コストが発生し、現場の負担も増えます。中途採用者には、入職初日のオリエンテーション、最初の1〜3か月のフォロー担当、定期的な面談の3つを最低限用意するだけでも、早期離職の不安をかなり減らせます。「経験者だから放っておいても大丈夫」という前提は、既卒採用者の離職率が高い実態と合いません。経験者ほど、前職とのやり方の違いに戸惑い、孤立しやすいという面があります。
外部の支援・専門家に頼れること
自院だけで解決しにくい部分は、公的な無料支援や専門家を活用できます。
医療勤務環境改善支援センター(各都道府県)
各都道府県に設置されている公的な支援機関で、医療労務管理アドバイザー(社会保険労務士)と医業経営アドバイザーが、勤務環境改善に取り組む医療機関の相談に専門的支援を無料で行います(出典:厚生労働省「いきいき働く医療機関サポートWeb」医療勤務環境改善支援センター)。勤務環境改善マネジメントシステム(PDCAによる継続的な改善の仕組み)の導入支援も受けられます。定着率を上げることは、結果的に採用負担を減らすことにつながります。
ナースセンター・eナースセンター(無料職業紹介)
「看護師等の人材確保の促進に関する法律」に基づき各都道府県に設置されたナースセンターは、手数料・報酬を受けずに無料で職業紹介を行っています。求人施設も無料で求人を登録でき、インターネット上の「eナースセンター」から募集を出せます(出典:日本看護協会「ナースセンターとは」)。紹介会社一辺倒の経路を、無料の公的紹介で補完する選択肢になります。
社会保険労務士・労働局
給与設計、手当の組み方、求人票の労働条件明示、紹介会社との契約・手数料の妥当性など、労務・法務にまたがる個別判断は、社会保険労務士や労働局に相談するのが安全です。求人時の労働条件明示は職業安定法5条の3に基づく義務であり、2024年4月の改正で明示事項が拡充されています。
なお、紹介会社をめぐっては、近年、就職お祝い金の提供や採用後の転職勧奨など不適切な行為への規制が強化されています。職業安定法の指針改正により、求職者への金銭等提供や就職後一定期間の転職勧奨が禁止され、これらが職業紹介事業の許可条件に追加されました(出典:厚生労働省「職業安定法に基づく省令及び指針の一部改正」)。あわせて、厚生労働省は「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度」を設け、手数料の公表など一定の基準を満たした事業者を認定しています(出典:厚生労働省「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度」)。紹介会社を使うこと自体は問題ではありませんが、こうした認定の有無や手数料体系の透明性を確認材料の一つにすると、適正な事業者を選びやすくなります。判断に迷う場合は労働局に相談してください。
相談先の整理
採用の立て直しは、課題の性質に応じて相談先を使い分けると進めやすくなります。勤務環境・定着の改善は医療勤務環境改善支援センター、無料の採用経路はナースセンター・eナースセンター、労務・給与・手数料の個別判断は社会保険労務士・労働局、というように分けて考えると、自院だけで抱え込まずに済みます。看護現場のリアルな悩みや、看護師がどんな職場を選ぶのかを把握したいときは、はたらく看護師さんの相談ページも参考になります。
まとめ
看護師の採用がうまくいかない背景には、全国的な看護職員不足という構造要因と、求人票・選考・受け入れ体制という自院で改善できる要因が重なっています。需給推計が示す通り、採用難の一部は自院だけの責任ではありません。だからこそ、構造要因を理由にあきらめるのではなく、自院で変えられる部分から優先的に手をつけることが重要です。
採用フローを「入口・選考・出口」に分けて詰まりを特定し、最も人が抜けている段階に的を絞って改善する。求人票を具体化し、選考スピードを上げ、定着まで含めて勤務環境を整える。そのうえで、医療勤務環境改善支援センターやナースセンターといった無料の公的支援を活用する。この順序で進めれば、紹介会社費用に依存しすぎず、自院の採用力を中長期で育てられます。
よくある質問
求人を出しても応募が全く来ません。何から見直せばよいですか?
まず求人票の具体性を確認してください。基本給と諸手当が分かれて記載されているか、夜勤回数や賞与算定基礎、教育体制、配属先が書かれているかが重要です。あわせて応募経路を確認し、紹介会社だけに偏っていないか、自院サイトや無料のナースセンター・eナースセンターを使えていないかを見直します。
紹介会社を使うのは良くないことですか?
良くないとは言い切れません。適正に運用される紹介会社は、母集団形成が難しい職種で有効な手段です。ただし手数料負担が重く、早期離職のリスクもあるため、依存度を見直し、無料の公的紹介との併用を検討する価値はあります。手数料や契約の妥当性は社会保険労務士や労働局に相談してください。
紹介手数料は誰が負担するのですか?
有料職業紹介の手数料は、原則として求人者(採用する側)が負担し、看護師などの求職者は原則無料です(出典:厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」)。上限制手数料の場合、賃金額の100分の11.0(免税事業者は100分の10.3)が上限とされていますが、多くの事業者は届出制手数料を採用しており、額は事業者ごとに異なります。
採用してもすぐ辞めてしまいます。原因はどこにありますか?
求人票や面接で伝えた条件と、入職後の実態がずれている可能性があります。夜勤回数や残業の実態を正直に伝えていたか、受け入れ・教育の仕組みが整っていたかを確認してください。日本看護協会の調査では既卒採用者の離職率が新卒より高い傾向があり、中途採用者ほど定着支援が重要です。
求人票に必ず書かなければいけない項目はありますか?
職業安定法5条の3に基づき、求人時には労働条件等の明示義務があります。2024年4月の改正で、就業場所・業務内容の「変更の範囲」などの明示事項が追加されました(出典:厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」)。詳細は社会保険労務士や労働局に確認してください。
公的な無料の採用支援はありますか?
あります。各都道府県のナースセンターは無料職業紹介を行っており、求人施設も無料で求人を登録できます。インターネット上の「eナースセンター」からも募集が出せます。あわせて、勤務環境改善・定着の相談は医療勤務環境改善支援センターで無料で受けられます。
看護師が職場を選ぶときに重視する点を知りたいです。
看護師の職場選びでは、給与だけでなく、夜勤回数・休みの取りやすさ・教育体制・人間関係などが重視されます。看護現場のリアルな悩みは、はたらく看護師さんの相談ページや、関連記事の夜勤手当と求人票の見方が参考になります。
採用がうまくいかないのは、給与が低いからでしょうか?
給与は要因の一つですが、それだけではありません。求人票の伝え方、選考スピード、受け入れ体制も大きく影響します。給与水準の見直しを検討する場合は、賃上げ・処遇改善の制度背景をまとめた賃上げ・ベースアップ評価料の記事も参考に、社会保険労務士と相談しながら進めてください。
参考資料
次のアクション
採用がうまくいかないと感じたら、まず自院の採用フローを「入口・選考・出口」に分け、どこで人が抜けているかを数字で確認してください。最も詰まっている段階を一つに絞り、求人票の具体化や選考スピードの改善など、費用をかけずに着手できる打ち手から始めます。そのうえで、勤務環境・定着は医療勤務環境改善支援センター、無料の採用経路はナースセンター・eナースセンターを活用し、給与・手数料・労務の個別判断は社会保険労務士や労働局に相談しましょう。看護師がどんな職場を選ぶのかを知りたいときは、はたらく看護師さんの相談ページもご活用ください。